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住友電工は減益リスク400億円…電線4社の通期見通し、米関税の受け止めで明暗
電線大手4社の2026年3月期連結業績は、古河電気工業とSWCCの2社が営業増益を見込む。トランプ米政権の関税政策による影響の受け止め具合で明暗が分かれた。一方、各社とも生成AI(人工知能)の普及によるデータセンター(DC)向け関連製品事業は堅調に推移する見通しだ。
住友電気工業、フジクラの2社は前期比2ケタの営業減益を見込む。トランプ米政権の関税政策による影響が大きく、住友電工は400億円の減益リスクとする。主力の自動車用ワイヤハーネス(組み電線)で330億円程度の影響があるとした。フジクラは関税政策による影響を除外すると増収増益を見込む。一部製品については価格転嫁で対応する予定。
一方、SWCCは関税の影響について「営業利益の2%のみで影響は少ない」(小又哲夫社長)と見る。
古河電工は関税影響を業績予想に織り込んでいない。森平英也社長は「足元の見通しがきかない状況でスタートを切った。世の中の動きに遅れないようにしていく」と話す。一部製品については生産地を変えることで関税負担に対応する方針だ。
事業面では各社ともDC向け製品の販売が堅調を維持する見込み。住友電工は光デバイスなどの需要が旺盛で、光デバイスなどを手がける情報通信関連事業の26年3月期の営業利益は、前期比85・7%増の370億円を見込む。
古河電工もDC向け製品を含む情報通信ソリューション事業の営業損益が75億円の黒字(前期は40億円の赤字)に転換する見通し。フジクラもDC向け製品を含む情報通信事業は増収増益を予想する。
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日刊工業新聞 2025年06月10日
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