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赤坂サウナ火災で関連会社を捜索 今後の捜査どうなる? #エキスパートトピ

元特捜部主任検事
写真:イメージマート

東京・赤坂の個室サウナで夫婦が死亡した事件が新たな局面を迎えています。警視庁が業務上過失致死の容疑で関連会社の事務所などを捜索し、パソコンや防火マニュアルなどの関係資料を押収したからです。現在判明している事実を踏まえ、今後の捜査がどうなるのか、理解の参考となる記事をまとめました。

ココがポイント

死因は分かっていないが、焼死や高体温症死などの可能性がある
出典:産経新聞 2025/12/25(木)

非常用ボタンも受信盤の電源を入れていれば正常に作動した可能性が高い(中略)。2人は携帯電話を室内に持ち込んでいなかった
出典:FNNプライムオンライン(フジテレビ系) 2025/12/19(金)

2人が閉じ込められた際に(中略)助けを求めようとしていたことなどから、タオルを燃やすこともその一つだったのではないか
出典:テレビ朝日系(ANN) 2025/12/18(木)

“閉じ込め”による死亡など(中略)危険性がある施設で、不適切な管理によって、死亡事故を招いたとすれば、過失責任を問われる
出典:テレビ朝日系(ANN) 2025/12/18(木)

エキスパートの補足・見解

鍵付き完全個室の中にサウナ室が設置されていた上、その扉こそ鍵付きではなかったものの、ドアノブが外れて取れる脆い作りでした。中から押して出られない構造であり、外部から目の届かない「二重の密室」になっていたことになります。

そうであればなおさら、サウナ室の内部からフロントなど外部に異変を伝えられる非常用ボタンが「命綱」になります。この電源が当初から切られたままだったとすると、毎日の動作チェックすら全くやっていなかったということでしょう。

ほかのサウナ室でもドアの取っ手がガタついていたとのことであり、メンテナンスの不備は明らかです。サウナ室内で危機的状況が発生した際、従業員らが直ちに駆けつけられる体制になっていたのか否かも問題となります。

刑事責任を問うべき被疑者を絞り込む上では、扉にドアノブを設置した理由やその維持管理状況、なぜ非常用ボタンの電源を切っていたのか、それらは誰の判断で、誰まで知っていたことなのかが重要です。今後の捜査では、押収した証拠品を分析するとともに、経営者や従業員、設計・施工業者らに対する本格的な取調べを行い、過失の有無や程度、指揮命令系統などの解明を進めることになるでしょう。(了)

元特捜部主任検事

ベスト エキスパート受賞

2025

1996年の検事任官後、約15年間の現職中、大阪・東京地検特捜部に合計約9年間在籍。ハンナン事件や福島県知事事件、朝鮮総聯ビル詐欺事件、防衛汚職事件、陸山会事件などで主要な被疑者の取調べを担当したほか、西村眞悟弁護士法違反事件、NOVA積立金横領事件、小室哲哉詐欺事件、厚労省虚偽証明書事件などで主任検事を務める。刑事司法に関する解説や主張を独自の視点で発信中。

元特捜部主任検事の被疑者ノート

税込1,100円/月初月無料投稿頻度:月3回程度(不定期)

15年間の現職中、特捜部に所属すること9年。重要供述を引き出す「割り屋」として数々の著名事件で関係者の取調べを担当し、捜査を取りまとめる主任検事を務めた。のみならず、逆に自ら取調べを受け、訴追され、服役し、証人として証言するといった特異な経験もした。証拠改ざん事件による電撃逮捕から5年。当時連日記載していた日誌に基づき、捜査や刑事裁判、拘置所や刑務所の裏の裏を独自の視点でリアルに示す。

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