今年もあとわずか、振り返り
今年を振り返った上で、来年以降がどんな年になりそうか、干支から探ってみたい。
2025年の干支は「乙巳(きのと・み)」であった。
「乙(きのと)」は木の陰、草花やこれから伸びゆく枝葉を意味する。
「巳(み)」は火の陰、胎動や次なる生命の始まり。巳はヘビで、金運の象徴だ。
2025年は、年初から米国はトランプ劇場に揺れ、年後半には日本は首相の交代などでクネクネはしたものの、枝葉を伸ばし、景気も相場も良い年となった。
特に、不動産や株などでは、インフレ下で着火の時を得て燃え上がり、史上最高値を付け、円安も進んだ。
AIブームも継続、世界経済は拡大を続けた。日本人の多くが物価高や通貨安で、実感は薄いだろうが、賃上げや利上げが出来る経済環境となり、名目での所得、資産は増え、金価格も高騰し、なんとも巳年らしい年となった。
五行において「木」は「火」を生む燃料となる。コロナ禍での金融、財政緩和という「水」から、経済正常化など「木」が育ち、関税、インフレ、資産高など「火」を生む流れで進んできた。
一方、水面下では、乙巳が暗示する火のマイナス面も出てきた。「伸び切った枝葉を糧にして、物価高など業火が維持された年」となった。
日本では、賃上げ、利上げは続いたが、物価高によって、実質賃金、実質金利はむしろ下がった。
また、コメ騒動や人口減、人不足など長い時間をかけて蓄積された歪みが顕在化した年となった。
業火といえば、大分での火災、香港タワマンの大火災、台湾有事絡みでの中国との関係悪化など、乾いた古いところで「火」が広がり始めている。
そして、「火」の勢いが頂点に達し、爆発的なエネルギーとして顕現するのが、2026年「丙午(ひのえ・うま)」と言われている。
その「丙午」って、どんな年?
「丙」は太陽の火、「午」は火の勢いが最高潮になり、運気が最高潮に達している状態を示す。
「丙午」の「火」、「陽」のエネルギーは爆発的だが、一気に燃え広がる反面、燃料が尽きれば鎮火するのも早いという特徴がある。
「丙午」というのは、一昨年、昨年の陽気が一段とはっきり発展する一方で、盛んな陽がだんだん内に入り、衰える兆しを暗示している。
過去の「丙午」年での出来事を見ると、意味深長で、容易ならざる年だということがわかる。
日本の「丙午」年、何が起きた?
1186年には、平家が滅んで源氏が勝利したが、その後頼朝は義経という反対勢力に悩まされた。その後源氏も北条家に乗っ取られた。
1606年には、徳川秀忠が内大臣となり、豊臣勢力に対する徳川反動勢力の突き上げが強なり、江戸幕府の体制が整えられていく節目の年となった。
1846年には、強い攘夷と反幕府姿勢を示した孝明天皇が即位。倒幕の動きの突き上げ、外国勢力の押し寄せも始まる中、大きな変わり目の年となった。
明治に入り、富国強兵が成功し、前年に日露戦争の勝利という陽のピークを迎えたが、その翌年1906年は慢心と放縦、その内部の疲労・打撃の処理に追われた。
そして、前回の丙午1966年は、戦後復興期から高度成長期へ移る節目にあたり、前年の昭和40年不況(オリンピック後不況、山一への日銀特融)を脱し、高度成長期のスタートの年となった。一方で空前の出生減の年となった。
どうも日本においての「丙午」は、時代の流れが変わる節目で、それまでの支配勢力が反対勢力の突き上げにあう年のようだ。
一見、とても繁栄し、明らかで強いように見える時代の流れや既成の支配勢力であっても、下から突き上げの流れの抵抗を受ける傾向が強まるのが「丙午」の特徴だ。
古いものが燃え、新しいものが生まれる中で、変化を支配勢力が上手く処理できるか、出来ないかで、その後の体制などが変わっていくのだろう。
日本では、時の支配勢力が上手く対処し、長期の安定を確保したケースもあれば、出来ずにその後に支配者が変わり混乱が生じたケースもあった。
世界でも「丙午」の年は節目?
来年の丙午、日本だけでなく世界の支配勢力が、対応をやり損なうと、暗くなる、激突もありのようだ。
世界的にも、同様な変化が鮮明になりやすいからだ。
1966年には英ポンド危機が進み、世界的な覇権がイギリスからアメリカへと明確に移行した。
この年アメリカは好景気だったが、それはベトナム戦争の激化で、財政出動が経済を後押ししたものであった。
ドルへの信認が低下に向かい、その後のニクソンショック(ドルと金の交換停止)への流れを作った年が、丙午の1966年だった。
中国では、1966年に文化大革命が起きており、歴史的に「丙午」と翌年の「丁未」を「内憂外患」として警戒し、忌み嫌ってきた。
易経の伝統に基づく観点からは、「丙午」の2026年から「丁未」の2027年にかけて「赤馬紅羊劫(せきばこうようごう)」と呼ばれる。
この時期に入ると、火のエネルギーが極大化するため、社会情勢の不安定化や、自然災害の多発、食糧問題なども懸念される年になる可能性があるとされている。
2026年は、占星術的にも重要な転換点が複数訪れるため、世界は激動の展開を見せそうだ。
陽から陰陽へ、内憂外患の二年へ
次の2027年の干支は「丁未」となる。「陰の火」と「陰陽の土」の組み合わせだ。陽のエネルギーは勢いを失う。
平和で、善良な時世となるか、暗く沈んだ時代となるか、来年の「丙午」の所作、動きが鍵を握ることになる。
ここまでの勢い、やり過ぎを、どう安定モードに着地できるのか、大事な節目になることを知っておこう。
2026年を占う上で、「丙午」の特性を鑑みると、日本は内憂だけでなく外患、特に中国との関係悪化や米中の覇権闘争の燃え上がりなどから影響を受けそうだ。
米国は物価高、雇用悪化など経済が鈍感する中、トランプ支持が低下している。
一方の中国に選挙はなく、軍事力が更に強化され、経済さえも復調となれば、米国や日本に妥協しなくなるだろう。
米国は、来年に中間選挙を控えており、AIブームに翳りが見えたり、社会的な格差に不満が強まる展開に備えておこう。
特にAIブームの行方、巨額のAI投資が期待を超える経済の活性化、実益を生むには時間がかかりそうだ。その虚と実のバランスにそろそろ注意したいところだ。
米国での内憂、強く見えるブームや米国例外主義に対して、抵抗や巻き返しは、日本にとってはかなりの逆風となる。
2026年、金融市場の熱狂には注意!
丙午の陽のパワーで、来年も市場は景気、株価にかなり楽観的でスタートしそうだ。しかし、一直線で簡単な年ではないだろう。
「丙午」の特性上、熱狂がピークに達する可能性があるが、同時にその反動が押し寄せるリスクは低くない。
また、巨額の債務を抱える日米では、物価のコントロール、財政のコントロールが出来るのか、政府と中銀の手腕次第となる。
アメリカでは誰が次のFRB議長となり、どの程度利下げができるのか?
日本は利上げを継続できるのか?
両国とも袋小路に至っており、先を予想するのはかなり難しい。
「午尻下がり」、米中の覇権闘争の火
干支の流れでいうと、相場格言で「辰巳天井」と言われるように、2024年(辰)から2025年(巳)にかけて、相場が天井、つまり高値更新となった。
続く2026年の午年は「午尻下がり」だ。過去のパフォーマンスも良くない。
「尻下がり」とは、初めは勢いがあっても後半にかけて失速することを意味する。
実際、1950年以降のTOPIX(東証株価指数、配当込み)の平均リターンは午年が 4.0%と十二支で最も低い水準だ。
1990年は金融引き締めや不動産規制に伴うバブル崩壊、米国景気後退が相場に大きく影響し、2002年は米国の不正会計問題や日本の景気後退が響いた。
そして、今のところ高い支持率を得ている高市政権だが、期待先行で発射台が高いため、ハネムーン期が過ぎれば、抵抗勢力や世論の突き上げが予想され、試練を迎える展開もありそうだ。
インフレ抑制策や積極財政の効果がすぐに出るとは思えず、米国べったりの外交だと、中国からの突き上げが更に強まり、日本経済への悪影響が懸念される。
日本初の女性首相として、働く「赤い馬」としてその情熱は評価できるが、
今の日本にある固まった、利己的、打算的な何もせぬ主義の因循姑息ということにけりをつけ、いかなる抵抗とも闘って、改革・革新の歩を進めていけるか、道は厳しいだろう。
最後に、火の年だからこそ冷静に!
2026年の丙午は、火が重なるので、社会だけでなく個人の情熱や積極性も高まりやすい。
情熱や行動力が湧きやすい時だからこそ、新たな学びやキャリアアップに向けて具体的なアクションを起こすことで、成功や飛躍につながりやすいと思われる。
社会全体が変革期に入る節目が「丙午」だから、新しい分野への挑戦意識の強化が欠かせない。
ただ、熱くなりなり過ぎないことが大事だ。
衝動的に動きすぎると、必要のない争いや摩擦、執着を生みやすくなる。
そして、過剰すぎると制御できなくなる恐れもある。
感情的にならず冷静に考えてから行動、決断することが大事だ。
世界は多極化し、不確実さは増すばかりだから、何を選んで挑戦するのか、冷静に見極めたいところだ。一歩も二歩も下がって、様子見でも良いと思っている。
過去の「丙午」のように、来年も世界情勢が激変していく節目となるなら、警戒モードでも良いくらいだ。
猫のような活発な身の軽さ、自己保身、ツンデレ、マイペース、独立心の強さを身につけておきたい。
また、働き過ぎも注意だ。結果や達成を優先し、健康とストレス管理を軽視すると、強いエネルギーは「燃え尽き」につながりやすい。
意識的に休息や睡眠、リラクゼーションの時間を設け、心身のバランスを保つことが望まれる。
「働いて、働いて、働いて…」では、来年はどこかで失速を招くかもだ。
星読み的には、来年は土星と魚座と海王星の組み合わせで、これまでの常識はどんどん覆され、 徐々に強迫的な野心といった熱が冷め、自由な平常心へシフトいくと見られている。
「陽陰」や「禍福」は交互にくるものだ。社会が熱くなって揺れても、心静かにいられるような準備が大事だ。常々の心身のメンテナンスを心掛けたい。
このような「丙午」年の特性を知り、しっかり準備し、メンテナンスした人だけが、上手く飛べる年となりそうだ。
冷静さを保ち、健康を大切にし、自分を成長させたいという意識は強く持つ。
これで、なんとか「丙午」の2026年を駆け抜けよう!









