湯浅学さんの『アロング・ア・ロング・バケイション 大滝詠一、1981年の名盤を探る』の話を続きを書こうと思いながら、いろいろとやることが多くて書けないままでいたら(書きかけてストップしてます)、なんと”あれ”の情報が飛び込んできました。
”あれ”というのは来年のナイアガラデイに出るブツのこと。
実は1週間ほど前にもうそろそろかなと思って調べたときにはネットになんの情報も上がっていなかったので、そっか、まだだったかと思ってたんですが、今朝、ちょっとしたきっかけがあって調べてみたらソニーのサイトに上がってました。
その”ブツ”の話をする前に例によってきっかけの話を。
今年のいつからか新春放談を1990年ごろからずっと聴き返しているんですね。そもそもは大瀧さんが語ったはずの何かの言葉を探すためだったんですが、いつからか、その探していた言葉が何だったかも忘れてしまって、でも、ちょっとした時間に、たとえばアイロンがけをしているときとか洗濯物を干している時とかコーヒーを淹れるときとかに順番に聴き続ける日々が続いているわけです。で、今朝、洗濯物を干すときに聴いていたのが2007年1月7日放送の新春放談でした。
新春放談は最初の頃、つまり1980年代は録音したカセットテープが文字通り擦り切れるくらいに毎日毎日聴き返していたものですが、1990年代の後半になると聴き返す回数は半減して、さらに2000年代に入ると聴き返す回数は10回もなくなっていました。なので、結構、新鮮な気持ちで聴けて、へ~っ、大瀧さん、こんなことを言ってたんだということが何度も。
で、今朝、聴いていた2007年1月7日放送の新春放談の30分すぎあたりで大瀧さんがおもしろいことを言ってたんですね。その前に達郎さんが最近は同じアルバムがいろんな形で何枚もリイシューされてCDで出ているけど、大瀧さんはどうしているんですかと質問。いちばんいいやつだけを買って、他のは捨てちゃうんですかと。それに対して大瀧さん、こう答えます。
「エルヴィスは全部買ってますよ。エルヴィスは捨てませんね」
ここで大瀧さんがちょっと言い淀んだ感じがあったので達郎さんが「ぐらっとしている感じがいいなあ」と突っ込みます。もちろん大瀧さんが自身のアルバムの何周年盤というのを出していることの話の後だったから。でも、この後、大瀧さん、こう言うんですね。
「あれはお布施のようなもんなんですよ。だって年間100枚も出ませんから、リイシューなんて。たとえばエルヴィスの部門があるんですよね、各国に。そこの人たちが出したら売れないと、だんだんその部署も狭くなるでしょ。そういう人たちの継続のためのお布施なんですよ。中身っていうよりも、聖地に行く切符を買っているようなものですかね」
「お布施のようなもの」「中身っていうよりも、聖地に行く切符を買っているようなもの」って言葉に、ぐらっときたわけです。正直いえば、最近はナイアガラデイに何が出るかという期待よりも、期待しすぎて裏切られたような気持ちになってしまうことの方が多くなっていて(「期待は失望の母である」という大瀧さんの言葉は身に沁みてわかっているのに)、もう次からは買うのをやめようかとさえ思い始めてるんですね。でも、やっぱり気にはなります。
というぐらぐらした気持ちがあった中での大瀧さんのこの言葉は心に響きました。
そうか! お布施か。聖地に行く切符を買うことなのかと。
で、この言葉を聴いた後でパソコンの前に座ってチェックしたら、なんと来年のナイアガラデイに、かなり期待できるものが出ることがわかったんですね。それが大瀧さんプロデュースの渡辺満里奈のアルバム『Ring-a-Bell』の30周年盤。大好きなアルバムなのに一度もリイシューされないままにここまで来てたので、これは何ともうれしい情報。もちろん未発表曲追加。
ちなみにLPの方は未発表曲3曲ですが、CDのほうは2枚組でまだそのDisc 2のボーナストラックは不明とのこと。今年出た『All About Niagara 1973-2024』には「うrしい予感」の別バージョンだけでもいくつもあるようなので(もちろん大瀧さんと満里奈さんとのデュエットバージョンも何種類かありそう)、期待大ですね。
ぜひ聴きたいのはオリジナル・カラオケ。とりわけ大瀧さんが編曲した「ダンスが終わる前に」と「あなたから遠くへ」はぜひ聴いてみたい。
そして最大の期待は、「あなたから遠くへ」の大瀧バージョン。金延幸子さんの作曲ですが、大瀧さんも少しは(おそらくは半分近くは)曲作りにかかわっているはずのこの曲を大瀧さんが歌っているものがあれば最大の目玉となります。
いや~楽しみです。
そう、これからはナイアガラデイを聖地に行く切符を買う日ということにしましょう。


