都市と楽しみ

都市計画と経済学の融和した都市経営を京都で考えています

マクロ経済

新春

今年もこのブログのご愛読どうぞ宜しくお願い致します 年が改まり、いよいよ「金利ある世界」に帰ってきた 1年定期で1.5%の商品が現実に並び、長期金利では10年国債利回りが2%を超た、リスク指標の10年国債利回りの上昇は、株式に対して投資家が求める利回…

長期・独裁・成功体験が自分の首を絞める:カリスマ支配が必然的に行き詰まる構造

個別企業のトップ人事や不祥事は、つい当事者の資質や性格の問題として語られがちだしかし少し視点を引くと、そこには共通する構造がある。それは成功したカリスマが、長期にわたり意思決定を独占したとき、組織・国家・制度がどう劣化していくかという問題…

錦市場から見える、京都の「都市の資産」の行方:地元・住民・資本の3極構造

錦市場を歩くと、京都という都市が何を失いつつあるのかが、はっきりと見えてくる かつて朝の錦は、料亭や割烹のための市場だった。魚の細工物、野菜の下ごしらえ、練り物や乾物といった半加工品が静かにやり取りされ、錦市場はサプライ・チェーンの一つとし…

期待資本主義の終わりと「手で考える産業」への国家戦略

1.期待資本主義という病:全員でのモノづくりから経営と現場の離反へ 我が国はこの20年、明確に「期待資本主義」の悪影響を受けた( https://n7yohshima.hatenablog.com/entry/2025/10/31/073000 ) モノづくりと市場対応で競争していた企業が、いつしか実…

中国版不動産バブルと「嘘の金融商品」:我が国のバブル崩壊の30年後に、同じ罠が再び動き出している

2025年末、万科を含む大手ディベロッパーが相次いで償還延期を要請し、地方政府の財政逼迫は隠せない段階に入った 特徴的なのは、中国不動産がいま直面している局面が、かつて日本が経験した「虚構的金融商品による延命の時代」を飛び越え、そもそも虚構を編…

我が国は本当に「赤字国家」なのか:円安論の誤解を正す(国富3要素 × RIP × PPP)

最近の円安について「日本は政府債務が巨大だから」「財政赤字で通貨が弱い」といった論説が目立つ。しかし、この説明はマクロ会計・国民経済計算・国際金融論のどれを取っても成立しない。本稿では、円安論争の誤解を最短で整理し、日本の国富の実像を明ら…

高市総理と台湾有事:戦狼外交、狂犬、そして「戦略なき日本」の構造

台湾有事に端を発する日本の混乱は、高市総理個人の短期的な対応の問題にとどまらない背後には、中国・米国・日本の三者がどのような“戦略回路”と“時間軸”で政策を組み立てているかという、より深層の構造が横たわっているそして今回、日本が見誤った最大の…

マムダニ市長のニューヨーク:格差都市に芽吹く公正の芽

ニューヨークはいま、全米でも指折りの格差都市だ、ジニ係数は 0.55と主要都市の中でワシントンD.C.、アトランタに次ぐ全米第3位の格差水準にあり上位20%の世帯収入は、下位20%の約5.8倍となっている繁栄の象徴である摩天楼の足もとで、生活困窮者の列が伸…

なぜ高台の住宅は売れなくなったのか:都心居住が好まれる理由

かつて「見晴らしのよい高台」や「郊外のゆとり住宅」は理想のマイホームの象徴だった車に乗り家族で郊外の大型店に出かけ、庭の手入れを楽しみにする生活像はかつての住宅すごろくの「あがり」だったところが今や、坂道とクルマ依存が「生活の不便」となり…

「手」で考えるということ:AI時代における我が国の優位性

いま、AIが流行しており、アメリカの「M7」マイクロソフト、メタ、グーグル、アマゾン、アップル、エヌビディア、テスラが支配する経済が世界を動かしている生成AIは文章も設計も瞬時に整え、知の生産を半自動化してしまった、だが、その「知」は本当に知な…

資本の歪み」と「産業の進化」:株価の高騰とAIと自動車が示す次の時代

r(投資収益) ≫ g (成長率)≫ i(金利)という不安定な均衡 長らく世界経済は「低金利・高株価・低成長」という不自然な組み合わせを抱え、ピケティの言う、実体経済の成長率 g が鈍いまま、資本収益率 r だけが跳ね上がる、だが金利はそれらを下回ったま…

中国のイケイケからドツボへの約20年:我が国のかつてのバブル崩壊に似る

「イケイケ期」の錯覚 2008年リーマン・ショック後、世界が混乱する中で中国は4兆元の財政出動を断行した 鉄鋼・建設・不動産・インフラに巨額の資金を注ぎ、GDPは唯一のプラス成長、「中国が世界を救った」と称賛され、胡錦濤政権末期から習近平初期にかけ…

MITはトランプ米政権による「懐柔提案」を拒否

トランプの9大学への「研究・教育協定(いわゆるコンパクト)」懐柔提案を拒否はMITが初( https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN10DF70Q5A011C2000000/ )とある MIT学長サリー・コーンブルース(President Sally Kornbluth ユダヤ系との情報もある) か…

ジュリアナ相場:植田緩和たじろぎと投機の宴

この株高と円安を「景気回復」と信じたい人は多いが実際は、政府の利払いを守るための低金利という「政策的錯覚」に過ぎない植田日銀は「人の金(OPM)」で時を稼ぎ、国の借金を支える番頭となった。市場が見ているのは成長ではなく、金利を上げられない政治…

食の多様化か観光化か、Festival marketplace的なフード・コートが多い

デパートでも飲食関連(食料品と食堂・喫茶 https://www.depart.or.jp/store_sale/files/202508zenkokupp.pdf )は30%程度の売り上げを占めるという 1976年にFaneuil Hall Marketplace( https://faneuilhallmarketplace.com/ )がRouseによりFestival marke…

創造の時代へ:高石新総裁は サッチャリズムの亡霊を超えて(MIT派ネオ・ケインジアンから見た未来への戦略覚書)

背景:供給側経済から「亡霊」までの系譜(ラッファー、レーガン、トリクルダウン) 1980年代、アメリカにおいて経済学者アーサー・ラッファーは、税率と税収の関係を示す理論曲線――ラッファー・カーブ(Laffer Curve https://en.wikipedia.org/wiki/Laffer_…

維新の副首都建設でなく、企業の機能分割である副本社設置にすべき

内閣府の警鐘 ― 東京一極集中のリスク 内閣府は「東京一極集中リスクとその対応」で、災害・感染症・通信障害により東京が機能不全に陥る危険を具体的に分析 また「地方創生2.0」でも企業や人材の地方分散を政策目標に掲げる → 政府自身が「東京集中はリスク…

政治が経済を曲げた時代の終焉と、トリレンマの重しと政治の改革

アベノミクスという「政治的金融工学」 安倍政権は、低金利を利用して民間貯蓄を事実上「財政赤字への贈与」とする仕組みをつくり、黒田日銀を通じて異次元緩和を強行、一種の「政治的金融工学」であり、株価上昇や円安を演出しましたが、実体はゾンビ企業を…

中小企業の賃上げと富裕層課税:ネオ・ケインジアンの視点から

先日のNHKニュースで、あるシンクタンクのリサーチャー役員が「中小企業の賃上げが大事だ」と語っていたところが、そのための具体的な手法には触れられず、さらに富裕層への課税強化についても言及がなかったネオ・ケインジアンの立場から見れば、これは大い…

友人とおじさん:アメリカがイスラエルを甘やかす二重構造

アメリカという帝王には、二人の特別な存在がいる。 ひとりは友人としてのイスラエル、わがままを言っても許され、欲しいものは惜しみなく与えられる もうひとりは友人のおじさんとして金融資本がある、危機に陥っても救済され、高い給与と利潤を保障されイ…

今取るべき対中戦略:トランプを道化にし、西側が連合し習近平政権のリスクを突く

現在のトランプは習近平に対して弱腰だ、対照的に、バイデン政権によるNVIDIA GPUの輸出停止措置は中国にとって大打撃だった さらに米・日・オランダ(ASMLのEUV)、韓国・台湾(TSMCやSamsung)による「半導体同盟」は、中国封じ込めの強力なカードとなり得…

HBSとMIT、早稲田と慶応:連携と未来、新浪剛史の資質

かつて「HBSの社長とMIT Sloanの技術副社長」は鉄板の組み合わせだと言われた HBS(Harvard Business School)は人を動かすリーダーシップ、MIT Sloanは技術と構造設計。資本市場とイノベーションを結ぶ両輪が、黄金期のアメリカ企業を支えた HBSの栄華と限…

トランプ流「帝王」の限界とリーダーシップの誤解

昔、MBAのOrganizational Behaviorでこんな実験をした。あるクイズを「個人」と「グループ」に分けて解かせ、その速度を比べた。結果は、個人のトップ能力者よりもグループの方が早く答えを導きました。その時、「なるほど、個人の力では限界がある。支える…

今日の猛暑の過ごし方と都市の経済損失

朝は5時頃起きて、PCぱちぱちなどこなす 週に2回はテニスに行くが、1時間半位(11時を過ぎると暑くて頭脳と足と手が連動しない)、照り返しのあるコートでの運動が健康的とは言いかねるとかかりつけ医の助言もある それ以外は図書館やイヴェントなどを午前中…

トランプの国政的な「帝王」志向はさらに危険をはらむ、不況とともに対応シナリオ準備を

トランプはさんざん恣意的な政策を実行しアメリカ内での「帝王」になりあがった今度は、ノーベル平和賞を狙い「ウクライナ即時停戦」を仕掛け、国際的「帝王」になろうとしているが内容は危険極まりない 初めに、イスラエル紛争や悲惨なガザ地区対応を優先す…

トランプの大学への恣意かつ偏向的な対応:経済と知識の交流を非効率にする

トランプ政治と大学の関係が緊張化している、反ユダヤ主義やキャンパスでの抗議活動を巡り、政府や政治家が大学に対する補助金制限や罰金を科する事例が目立つさらに、特定大学への制裁や資金削減を実行・示唆しており、その基準や適用方法には「恣意的」「…

新宿をつくった男(フリート横田):新宿の闇市の歴史と主導した尾津喜之助の生涯がわかる、地図・年表が欲しい、稀有な資料

新宿は学生時代6年間の特に通学で経由したのもあり懐かしい、また恩師、戸沼幸市名誉教授編著の「新宿学」紀伊国屋書店などの研究のつながりもある くだけた文章だが、内容は面白い、筆者は79年生まれであり、文献調査と関係者ヒアリングにより調査を成し遂…

敗戦の日に:涙だけではなく、制度と構造の構築を

8月15日が近づくと、テレビでは恒例の「戦争特集」が並ぶ。戦火の中を生き延びた人々の証言、焼け野原からの復興――それらは語り継ぐべき大切な記録であることに疑いはない。 だが近年、こうした番組を見ながら、何かがすっぽりと抜けているように思えるそれ…

The Nvidia Way エヌビディアの流儀(テイ・キム):組織管理の気づきが多く、成功の理由の分析として貴重

GPUとは何かを知るために読んだが、実は組織論であり、CEOジェンスン・ファンの卓越した働きぶりを知ることができた:知見は・エヌビディアの流儀が競争力、社員の自律性とプロとしての職責を義務付ける、「全力を出す」というジェンスンの意思・努力家・イ…

2025年版リーマン・ショックの再来:ネオ・ケインジアン的視座から

転換期の足音が聞こえる 「レーガンのブードゥ経済」以降、新自由主義が跋扈し、トランプは富裕層を優遇する税制に改悪し、ありもしないトリクル・ダウンを期待している。税制赤字の拡大によるバラマキと低金利頼みだ。そこに加え、関税という足かせが成長の…