ムー大陸の音楽探検

ボカロP・ムー大陸が紹介する音楽のアレやコレや

AORって何ですか?①

ムー大陸です

 

 

今回から3回に渡って「AOR」の話をします。

今まで色んな音楽の話をしました。今回はAORです。

AORとは70年代後半から80年代初頭にかけて人気になったソフトかつムーディーなポップスの呼び名です。これまでこのブログの中で何度も、ロックのようなハードなものよりポップスを好むと言って来ました。そういう私がAORに興味を向けるは当然と言えるでしょう。

 

AORはAdult Oriented Rockの略で、直訳すると「大人指向のロック」とでも言う意味です。つまりは「大人向け」のロックです。これは和製英語で、欧米ではAdult Contemporary、アダルトコンテンポラリーと言われています。海外でAORと言うと、Album Oriented Rock、アルバム指向のロックと言う言葉が存在しますから、全く違う音楽になってしまうので注意しましょう。

では、AOR=アダルトコンテンポラリーなのかと言うと、厳密には違います。アダルトコンテンポラリーは何しろ包含する範疇が広い。wikiなどによれば、マイケル・ジャクソンもアダルトコンテンポラリーですから。わざわざAORと指定する時には意図があります、イメージがあります。それはアダルトコンテンポラリーの一部ではありますが、ずっと狭い範疇になります。

ただ、AORは音楽ジャンルではないと考えるべきものです。音楽的理由により区分けされていないのです。言うなれば一つのコンセプトです。そこにはロック、ポップス、R&B、ジャズと音楽ジャンルとしては異なるものが混然とあります。それを一つのコンセプト「大人向け」で括っているのです。ただ「大人向け」の括り方がアダルトコンテンポラリーより閉鎖的なのです。

基本的にティーン向けの活きのいいロックやアイドル性のあるシンガーなどでなければ、音楽も大体が「大人向け」になってしまいます。商売のターゲットとしてお金を持っているのは大人ですし。ただ、その中で、端的に言うと「うるさくない」「少しムーディー」なものを括ってアダルトコンテンポラリーと言っているのです。ですから、そこにはマイケルもいるし、ビリー・ジョエルなんかもいる訳です。その気になれば、何でもアダルトコンテンポラリーと呼べてしまうくらいでしょう。

しかし、AORの場合、より厳密な縛りがあります。それは、

「都会の夜」

「休日のリゾート」

です。

はい、これは冗談ではありません。少なくとも私はそう括っています。単にムーディーな音という曖昧なものではなく、「都会の夜」か「休日のリゾート」に合う音というコンセプトで括っているのです。それだけに限定しています。

つまり、都会で働くビジネスパーソンは毎日忙しいでしょう。喧騒の中夜まで仕事をする。その後酒を飲む事もあるし、恋愛の場面もあるかも知れない。それが大人の平日です。そんなシティライフに合う音楽。

一方、休日にはそんな都会の喧騒を忘れて海へ行きます。自然に包まれて疲れた身体を癒します。当然、海へはドライブです。そんなリゾートやカーライフに合う音楽、こちらは大人の休日版です。

これをAOR、「大人向けロック」と呼ぶのです。ですから、そこにはマイケルやビリー・ジョエルを入れてはいけません。彼らはあまりにその名や声が知られ過ぎていて風景からはみ出して主張してしまうでしょう。ですから、アーティスト単位で考えた時に、AOR以外からアプローチ出来ない、話題になることがないアーティストほどAORとしてコアな存在です。声を聴いても顔が思い浮かばない、名前だけでは音と結びつかない、その手のアーティストの音楽は風景や雰囲気に溶け込みます。これが正にAORです。こう言うアーティストを大事にしましょう。

ただし、それらは次回紹介します。今回はその前に、AORを大きく広めたアーティストたちを紹介します。彼らは上述のコアなアーティストより知名度が高く、ロックの歴史などにもその名が上がる大物です。そういう意味ではAORとしての純度は高くはないですが、彼らがAORの道を切り開いたと考え、最初に聴いていきたいと思います。

「Jo Jo」   ボズ・スキャッグス

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「We Are All Alone」  ボズ・スキャッグス

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はい、AORと言うと、ボズの名は最初に挙がります。ただし、彼はスティーブ・ミラー・バンドのヴォーカルだった男です。ブルースをよく知るシンガーです。AORだけで語るのは気の毒とは思います。とは言え、都会派AORはここからで間違いないでしょう。

 

「What A Fool Believes」  ドゥービー・ブラザーズ

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こちらも大ヒットです。トム・ジョンストンを失ったドゥービーが爽やかなウェストコーストサウンドを捨てて、新中心メンバー、マイケル・マクドナルドと共にAORへ。こちらも都会派です。

 

「Aja」  スティーリー・ダン

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こちらも70年代に異彩を放ったオンリーワンのバンド。一般的にはブルーアイドソウルからアプローチ出来ます。AORという括りの中でもビターな方です。バンドのリーダー格のドナルド・フェイゲンの「I.G.Y」もAOR枠の名曲です。

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「Sailing」  クリストファー・クロス

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80年代前半にヒットを連発しました。「Arthur's Theme」ではアカデミー主題歌賞も取っていますから、AORだけで括れません。ただ、彼の美しい声はAORには欠かせません。「Sailing」はリゾート派の名曲です。

 

Heart To Heart」  ケニー・ロギンス

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「Footloose」でナンバーワンになる前の彼はTOP10ヒットを連発するAORの優等生であり、大物でした。何でも出来る人ですから。今となってはAOR枠に入れ難いですね。彼も都会派です。

 

こんなところです。

個人的には有名過ぎてAORに括るのに抵抗があります。ただ、一般的にはAORとして問題ないというより、AORの王道に位置するでしょう。

さすがにマイケルやビリー・ジョエルは入れないにしても、例えば、ホール&オーツ、シカゴ、TOTOなどをAORに括る人は少なくありません。そこは私の趣味として入れません。別のアプローチで彼らの音楽は聴きましょう。

 

私としては上述のようにAORとしてしか取り上げることが出来ないアーティスト、名前を聞いても音が思い浮かばないアーティスト、声を聴いても顔が思い浮かばないアーティスト、そんなアーティストこそ都会の夜やリゾートの風景に溶け込むのだと確信します。それこそがAORのあるべき姿だと感じています。

次回はそんなアーティストを紹介していきます。

 

 

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