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読書、美術鑑賞、ときにビジネスの日々

2024-01-01から1年間の記事一覧

「カナレットとヴェネツィアの輝き」展:精緻な景観画(ヴェドゥータ)を堪能する(SOMPO美術館)

SOMPO美術館で開催されている「カナレットとヴェネツィアの輝き」展に行く。カナレットは 18世紀の風景画の巨匠である。スコットランド国立美術館などのコレクションを中心に、ヴェネツィアを精緻に描いた作品が展示されている。 www.sompo-museum.org 展覧…

アレクサンドル・カントロフの凄い演奏に、再び酔いしれる(サントリーホール)

アレクサンドル・カントロフのリサイタル。水曜日のミューザ川崎に続いて、土曜日のサントリーホールの演奏を聴く。 muranaga.hatenablog.com www.kajimotomusic.com この二つの公演の違いは…。 プログラムとしては、前半の曲目が少し違っている。 開演前に…

泉屋博古館東京にて、尾竹三兄弟の革新的な日本画とイルミネーションを楽しむ

泉屋博古館東京で開催されている「特別展 オタケ・インパクト - 越堂・竹坡・国観、尾竹三兄弟の日本画アナキズム」を見に行く。岡倉天心と喧嘩したことをきっかけに、日本画界から忘れられてしまった越堂・竹坡・国観の尾竹三兄弟。NHK「日曜美術館」のアー…

ピアノの可能性を最大限に引き出すカントロフの凄み(ミューザ川崎シンフォニーホール)

1年前にアレクサンドル・カントロフの演奏を初めて聴いた時の衝撃は、今も忘れられない。「素晴らしい」を通り越して「凄まじい」と感じた。 muranaga.hatenablog.com 藤田真央のチケットが全く取れなくなった今年、カントロフの演奏を生で聴くことができる…

甘利俊一先生の講義のような語り口が楽しい『めくるめく数理の世界 ― 情報幾何学・人工知能・神経回路網理論』

2024年のノーベル賞は、AI(人工知能)にフォーカスが当たった。物理学賞をホップフィールドとヒントンが受賞したというのに驚くと同時に、甘利俊一先生が選に漏れたことを残念がる声が多かった。深層学習のもととなった確率的勾配降下学習法は甘利先生のア…

自分の足にフィットするビジネスカジュアルのウォーキングシューズが見つかった

学会に転職して、ビジネスカジュアルが基本の服装となった。場合によっては、もっとカジュアルにしてもよいくらい。そんな服装に合うビジネスシューズ、しかもウォーキングに適したシューズがあればいいな、と思っていた。 横浜のそごうで勧められたのが、ア…

「手塚雄二展 雲は龍に従う」(そごう美術館)

手塚雄二さんの絵が好きだ。横浜・そごう美術館で開催されている展覧会、寛永寺創建四百周年 根本中堂天井絵奉納記念「手塚雄二展 雲は龍に従う」に行く(チラシ、鑑賞ガイド、いずれも PDF)。 2025年に寛永寺根本中堂に天井絵として奉納される《叡嶽双龍》…

「黄土水とその時代―台湾初の洋風彫刻家と20世紀初頭の東京美術学校」(東京藝術大学大学美術館)

東京都美術館で田中一村を堪能した後は、藝大美術館へ足を延ばす。「黄土水とその時代―台湾初の洋風彫刻家と20世紀初頭の東京美術学校」展が開催されている。 黄土水のことは何も知らなかったのだが、NHK「日曜美術館 アートシーン」で少し紹介されて、その…

「田中一村展 奄美の光 魂の絵画」(東京都美術館)

都美で開催されている「田中一村展 奄美の光 魂の絵画」に出かける。 実は南の島に移住したこと、トロピカルな植物をカラフルな色使いで描いていることなどから、田中一村=「日本のゴーギャン」という勝手なイメージを持っていた。今回、その無名のまま終わ…

雨の美術館巡り:太田記念美術館「広重ブルー」、山種美術館「福田平八郎 x 琳派」

梶よう子『広重ぶるう』は、ベロ藍に魅せられた歌川広重を描いている。阿部サダヲ主演で TV ドラマにもなっている。歌川広重がどんな生涯を送ったのか、この小説とドラマで知ったようなものである。 広重ぶるう (新潮文庫 か 79-10)作者:梶 よう子新潮社Amaz…

通勤の途中で美術館巡り:皇居三の丸尚蔵館「花鳥風月 ― 水の情景・月の風景」、出光美術館「物、ものを呼ぶ ― 伴大納言絵巻から若冲へ」

午前半日のお休みをいただき、通勤経路である都営三田線沿いにある二つの美術館を一気に巡る。新装なった皇居三の丸尚蔵館から、2025年1月から休館する出光美術館へ。 pr-shozokan.nich.go.jp 大手門をくぐってすぐのところに、新しい皇居三の丸尚蔵館は建て…

「没後300年記念 英一蝶 ―風流才子、浮き世を写す―」展(サントリー美術館)

サントリー美術館で開催されている「没後300年記念 英一蝶 ―風流才子、浮き世を写す―」展に出かける。 www.suntory.co.jp Web サイトからその概要を引用する: 英一蝶(はなぶさいっちょう・1652~1724)は元禄年間(1688~1704)前後に、江戸を中心に活躍し…

横浜プチ散歩:NHK 横浜放送局で『虎に翼』『光る君へ』の展示を見て、横浜三塔の一つ、ジャックへ

NHK 横浜放送局で、朝ドラ『虎に翼』の体感ミュージアム、大河ドラマ『光る君へ』の全国巡回展、コント番組『LIFE!』のキャラクター展示が、ちょうど同日に重なって開催される日があったので、横浜プチ散歩を兼ねて行ってきた。 『虎に翼』は法律をテーマに…

広島への旅で出合った電車たち

鉄分は全然ない方だが、今回の広島出張の中で出合った電車たちの写真を少し載せておく。 福山駅停車中に遭遇した「ハローキティ新幹線」。500系は、ブルーの流線形が最も美しい新幹線だったが、それがピンクになっていたので、ちょっとびっくりした。 五日市…

半日弾丸広島観光ツアーを敢行:ひろしま美術館、侮りがたし

平和記念公園から徒歩で、ひろしま美術館に向かう。外は日差しが強く暑いが、紙屋町からは地下街を利用できる。 www.hiroshima-museum.jp ひろしま美術館は、広島銀行が設立した美術館。ちょうど「日本画の名作展 大観と春草から杉山寧を中心に」が開催され…

半日弾丸広島観光ツアーを敢行:原爆ドーム、平和記念公園

宮島・厳島神社から取って返し、広島駅から路面電車に乗って、原爆ドームへ向かう。 そのまま歩いて平和記念公園へ。 広島平和記念資料館には、国内外から人が訪れている。学会のパスを見せると無料で入ることができた。被爆者の遺品や被爆資料を、胸が締め…

半日弾丸広島観光ツアーを敢行:宮島・厳島神社

3日間開催された学会の全国大会が、無事に終了。翌土曜日はオフ。5:30過ぎに広島を出る新幹線に間に合うべく、早起きして半日間、弾丸広島観光ツアーを敢行した。 muranaga.hatenablog.com 広島が三角州でできた町であることや、宮島の地形のなりたちについ…

学会の全国大会の運営を初体験!

情報科学技術フォーラム FIT は、情報処理学会と電子情報通信学会のソサエティーとが共催で、年に一度、秋に行っている全国大会である。今年の FIT 2024 は 9月4日から6日までの 3日間、広島工業大学にて開催された。 www.ipsj.or.jp 大会運営のバックヤード…

LAMY 2000 用にジェットストリームの緑のリフィルを商品化して欲しい

今年 2月の三菱鉛筆が LAMY を買収するニュースは、ちょっとした驚きであったが、両社の製品を愛用する僕にとっては、嬉しいニュースでもあった。 僕は、LAMY 2000 の 4色ボールペンに、三菱鉛筆のジェットストリームのリフィルを入れている。途中、ぽっきり…

朝ドラ『虎に翼』企画展示(明治大学博物館)

新しい職場の隣に、明治大学博物館があり、朝ドラ『虎に翼』の企画展示が行われている。さっそく帰りがけに立ち寄ってみた。 www.meiji.ac.jp Web サイトにある展示概要を引用する: 明治大学博物館(駿河台キャンパス・アカデミーコモン地下1階)では、NHK…

亡くなった母の四十九日の法要を終えて一息ついた

1ヶ月の充電期間は「毎日が日曜日」のはずだったのだが、実は退職した翌日の 2024年7月1日に、母が 92歳で亡くなり、老父をサポートしながらの葬儀やその他諸々の手続きなどで、結構忙しくしていた。 本日 8月18日、四十九日・納骨の法要を終え、ようやく一…

「特別展 没後25年記念 東山魁夷と日本の夏」、そして AWkitchen のランチを楽しむ(山種美術館)

山種美術館で開催されている「特別展 没後25年記念 東山魁夷と日本の夏」に出かける。昭和の国民的画家、東山魁夷の風景画を主体として、夏を感じさせる日本画が集められた展覧会である。 Web サイト(チラシ)から展覧会の概要を引用する: 四季を通じて自…

東京ドームのグラウンド初体験!山崎伊織投手とハイタッチ!

4月に東京ドームのエキサイトシート、8月はグラウンドを初体験することになった。いつもチケットを取ってくれる友人がジャイアンツの公式ファンクラブの会員で、「アフターゲーム・オープンフィールド」というサービスに当選したというのだ。 試合後に東京ド…

務川慧悟の粒の立ったダイナミックなピアノ、熱量あふれる藤岡幸夫の指揮が素晴らしい(ミューザ川崎)

務川慧悟は、藤田真央などと同様、好きな日本のピアニストの一人である。音の一つ一つが際立って美しい。その彼が藤岡幸夫指揮の東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団と、ラフマニノフのピアノ協奏曲第3番をやると言うからには、すぐに聴きに行かねばなら…

不思議の国へようこそ!「デ・キリコ展」(東京都美術館)

トーハクの「神護寺」展を見た後は、都美の「デ・キリコ展」へ。いつものように美術館・博物館のハシゴである。 dechirico.exhibit.jp muranaga.hatenablog.com デ・キリコは、遠近法を歪めてマネキンを配置する不思議な絵画、いわゆる「形而上絵画」で知ら…

滅多に見られない仏教美術の宝庫!創建1200年記念 特別展「神護寺―空海と真言密教のはじまり」(東京国立博物館)

猛暑の日はエアコンの効いた美術館・博物館巡り。トーハクと都美に出かける。 まずはトーハク(東京国立博物館)の「神護寺」展へ。 神護寺は空海が活動の拠点とした真言密教の始まりの地。なかなか行くことはできない京都の高雄山中にある寺だが、創建1200…

社会人になって 40 年、初めて転職しました

6月末に 40年 3ヶ月勤めた東芝グループを退職、1ヶ月の休暇(「毎日が日曜日」)をとって迎えた 8月1日、転職して新たなキャリアのスタートを切った。新しい勤務先は情報処理学会。IT(情報処理技術)の分野では最も大きな学会の一つである。 www.ipsj.or.jp…

箱根の美術館巡り:岡田美術館を満喫する

1泊2日の箱根美術館巡りの旅の最後は、岡田美術館である。訪れるのは2回目であるが、資金豊富なのだろう、日本および東洋の絵画・やきもの・工芸について、本当に素晴らしいコレクションの美術館である。しかも混んでいない。広い館内をゆっくり歩きなが…

箱根の御籠もり宿 第2弾は「萬岳楼」

1泊2日の美術館巡りの旅の宿に選んだのは、ポーラ美術館の近くにある御籠もり宿「萬岳楼」(ばんがくろう)である。先週泊まったホテル「はつはな」では豪華な非日常的な時間を経験したが、それとはまったく異なるコンセプトの「御籠もり」時間を提供する…

箱根の美術館巡り:ルネ・ラリックの本格的なコレクション(箱根ラリック美術館)

ポーラ美術館を満喫した後は、箱根ラリック美術館へ。「観光地によくある美術館かな?」くらいの認識で、あまり期待していなかったのだが、大間違い。フランスの工芸家ルネ・ラリックの本格的なコレクションを持つ美術館であった。 bijutsutecho.com 『美術…