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2009年 08月 16日

木象嵌も中東からはじまった

木を用いた象嵌は、エジプト・メソポタミアの昔から始まっていた。

 さて、まとめて木象嵌とテーマに書いたが、製法がまったく異なる2種類ある。正確には寄木細工系と、木材で絵や図形を作り、木地も形どおりに掘り下げはめ込む木の象嵌とがある。いずれもしっかり埋め込まれているので判別しにくい。
 単純図形文様で同じような文様が連続しているようなのは寄木細工だろう。オリジナルな絵柄は木象嵌だろうとしかわからない。実は複雑な文様もまとめて作ってのこぎりで輪切りにして作っている可能性もあるし、寄木に見えても、一つ一つ埋め込んだ場合もあるかもしれない。
 見分けがつかないものもあるので、ここではまとめて木の象嵌の種類として取り上げる。 
 

 1.ダマスカスの寄木細工

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 基本的な木象嵌。 中でもウマイヤ朝の首都でもあったダマスカスでは、ダマスクならではの象嵌細工が始まり、小さなものからインテリヤまでその利用は広がった。
 寄木は種々の色合いの木を細く切り文様に重ねて接着しておいてそれを削いで装飾に用いていく。
 
木象嵌も中東からはじまった_c0067690_105531.jpg

 いわゆる寄木細工なのだが、ここのはさわると、その模様の段差がわかる感触がある。
木象嵌も中東からはじまった_c0067690_10214590.jpg

 ウード工房で見させてもらったウードも最低限の装飾としてもふち飾りはやはりこの寄木であった。
そして、その実用的なごりとしては楽器・小物入れ・各種ボード、壁などに残っている。こんなに単純な筆立てしか家にないのでこれをのせたが、実際のダマスカスの技術はこんなものではない。かっての宮殿や邸宅にはこれらの寄木細工と木象嵌で部屋全部を飾ったような部屋もある。
 
 *寄木細工は、日本では箱根の寄木細工が知られている。寄木細工やさんによると箱根で寄木細工が確立したのは江戸時代19世紀のことであった。そういうもののつくりそのものは平安末期にもあったらしいともいう。
 
2.その外の地域の木象嵌

木象嵌も中東からはじまった_c0067690_1002493.jpg

単純文様であるがこういった交互に色が変わる筋状の象嵌は日常生活用品によく用いられている。
木象嵌も中東からはじまった_c0067690_1011597.jpg

 コーラン台はさすがに精巧なつくりで、大きな文様として木をはめ込んだ木象嵌と考えられる。東京ジャーミィ所蔵。白いのは貝による象嵌、螺鈿である。
木象嵌も中東からはじまった_c0067690_1012685.jpg

  イエメン人が惹いているウードも文様が入っていた。
アラベスク、そしてアラビア文字も木象嵌で行なわれている。
 でも、ウードも気になったけど、おじさんの笑顔のほうがもっと心が和んで素敵だった!


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by miriyun | 2009-08-16 06:26 | イスラームの工芸 | Comments(0)


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