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2009年 05月 15日
![]() ガンジーを記念する公園(左奥が記念する黒い石があるところ} 1.マハトマ・ガンジー ガンジーについては、その人生、前半の輝かしい成功者としての道、そしてイギリスのインド支配下における苦悩の日々、そして迷いなく進んだガンジーとしての道、いうべきことは多々あれど、その中から彼の最後について、ヒンズー教徒のガンジーであるが宗教に関わりなく書いてみたい。 彼は、インド独立への道を目指したとき、イギリスで弁護士資格を得た紳士としての服装を脱ぎ捨て、インドの布一枚の姿で、「非暴力・不服従」の運動を展開し、暴力的運動はしないが、不合理な支配に対して服従もしないという方針を生涯貫いて運動し続けた。 長い抵抗運動のあと、あのヨーロッパそのものより広大であり、資源と宝石と綿花と小麦があふれる掌中の珠、大英帝国の宝石と讃えられたインドをとうとう1947年にイギリスは手放すことになる。 ガンジーは独立に際し、インド全体での力を合わせた独立を願い続けてそのために断食までした。しかし、イスラームの地域はパキスタン(現在はパキスタンとバングラデシュ)、仏教徒が多いセイロン島は別の国(現スリランカ)として独立していった。 それにより紛争もあり、ガンジーは心を痛めた。独立に際して首相へ推す声が多かったが、最後まで市井の人でありたいと腰布とサンダルの姿でインド全体のことを考え続けた。 2.同胞による暗殺 そういった彼が同じヒンズー教徒(過激なヒンズー教徒、今風に言うなら原理主義)に暗殺されたのはインド独立の翌年であった。ヒンズー教徒だけを見るのではなく、あらゆる宗教、あらゆる階級の人々に同じように接した姿が標的にされたのだった。 *人生の終盤でパレスチナとの和解を行なったイスラエルのラビン首相も、同じイスラエルのユダヤ教徒によって暗殺された。 アメリカのリンカーン大統領は白人よって暗殺された。 なんと、心狭く自己利益だけを考える人間が多いのだろう。 ガンジーがなくなったと聞いて、何百万もの人が悲しみ、インド建国の父を見送った。ヒンズー教徒もイスラム教徒も仏教徒も悲しんだ。マハトマの遺灰は彼の望みどおり、ガンジス川に流された。そのほかのインドの川にも流された。ヒンズー教徒はいわゆる遺骨や遺体を埋める墓を持たないという。 しかし、バプー(愛称・お父さん、インドの父というような言い方)を失った人々が少しでもその人を思い、偲ぶ場所としてこの芝生と点在する樹木、風が気持ちよく通り抜けるこの地に記念の黒大理石を置いたのだろう。そういう場所をなんと呼ぶのだろう。(正確には墓地ではないのだが、日本人から見るとやはり墓に近い存在なので公園墓地と言ってもいいように思う。インドの人はここを何と読んでいるのだろうか) ![]() 大きいが何も書いてないつるっとした大理石が置かれているだけだが、献花が絶えることはない。自分もマハトマに一輪の花をささげた。 石の後に小さい灯明の塔が一つある。そして回りは緑の公園になっている。簡素で清々しい生活を好んだガンジーを知る人が考えた記念石だろう。 その石には、撃たれた後のガンジー最後につぶやいた言葉だけが側面に刻まれている。 「ヘー・ラーム」・・・おお、神よ! という言葉である。3発のピストルの弾丸を撃ち込まれたとき、ガンディーは自らの額に手を当て、「あなたを許す」という意味の動作をしたと伝えられる。そして、最後の言葉がこれだったのだ。 ガンジーはガンジーらしくヒンズーの神を讃えたのか、「神よ、これで私は消えていきます」と思ったのか・・・それはわからない。しかし、彼は生涯、その自己の宗教を大事にしながらほかの宗教を排斥したりしなかった。それがインドの地に生まれるインドの大きさというものかもしれないが・・・。 そして、物欲をもたぬ彼の遺品は、針金のツルのめがね、はきこんだサンダル、時計、杖、おわん、スプーン、聖歌集しか残さなかった。(現在は博物館にある) そんなエピソードは、以前に特集したサラーフッディーン (サラディン)を思い出させる。 なぜか、このガンジーの話をしたい気持ちになった・・・。 (また、きょうは、5月15日、日本では護憲運動のリーダーでもあった犬養首相が、軍部の若手将校によって突然乱入され、暗殺された。日本の首相が暗殺され、以後軍部が戦争に向かっていってしまった5.15事件である。くしくもそんな日にあたっている。)
by miriyun
| 2009-05-15 06:57
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Comments(4)
「なぜか、このガンジーの話をしたい気持ちになった・・・」、、このお気持ちが、わかるような気がします。
悲しく、やりきれない気持ちになるとき、偉大な魂、マハトマのことが心に浮かぶことがあります。 現代のガンジーは、現在の世界に、紛争地に現れないのか、、でも社会の仕組みが変化していて、そういう人が一生懸命奮闘していても、大きな影響を持つことができないのかもしれません。 インド、、街角の普通の人にも、今どきの若者にも、したたかな商人にも、出方は違っても、根本のどこかで、ガンジーさん的なものが流れているような気がします。それがヒンドウーなのかもしれないし、大きくは信仰なのかもしれない。 紛争の地で、また紛争の原因として、宗教の違いが大きな声で語られるのが残念でなりません。
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あぁ!orientさんは、わかってくださるんですね。
ありがとうございます。 ガンジーの手法では、現代の構造的な問題とそして複雑に絡み合った現代の問題点には、もう対処できないとも言われていますね。でもその精神、その言葉はまだまだこの世の中に光を投げかけているように思うのです。 だから、ときどきこうしてふり返りたくなります。 コメント、ほんとに嬉しかったです。
>「非暴力・不服従」の運動を展開し、暴力的運動はしないが、不合理な支配に対して服従もしないという方針を生涯貫いて運動し続けた。
力での支配と力ではない支配。 双方の言い分が分かるだけにこの世の中は複雑怪奇です。 どんな世の中になっても、大切に守っていきたいものはなんなのか。 そんなことをひとりでも多くの方が頭の片隅にでも持ってくれるいい契機になってくれればよいですね。 歴史の中に登場した偉人に亡くなられた方が実に多いことを踏まえつつも、前向きに進んでいきたいものです。
ジョーさん、そうですね。私たちは考えることが厳しくなってしまいそうなくらい
複雑な時代を生きています。 その中でどう自分は生きて、何を大切にしていくのか、 どんな世の中を残していくのか考えなければなりません。 そのときにできうる限り広い目でみていこう、、多方面から見ていこうと思うのです。 |
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