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真剣?偽物?相撲と刀について

今回は、相撲の刀(太刀持ちの太刀と行司の短刀)が本物なのか解説します。

 

太刀持ちの刀は竹光

横綱土俵入りで太刀持ちが持つ、太刀は竹光です。
(竹でできた刀)

つまり真剣ではありません

しかし、昔は真剣を携えていた時代もあります。

この太刀は、横綱のために作られたもので、美しい彫刻があしらわれています。

横綱が誕生すると、新しい太刀を用意するので、ぜひ太刀もご覧になってみてください。

では、立行司の短刀はどうでしょうか。

立行司の短刀は本物

立行司が持っている短刀は、本物です。
銃刀法違反にならないため、公安に届出を出しています。

元々は上位の行司は刀を所持していましたが、廃刀令が出たため短刀の所持ができなくなりました。
当時の協会は「芸能なので免除してほしい」と願い出たようですが、却下されています。現在は立行司のみ、短刀を所持できるようになりました。

 

しかし、立行司以外でも短刀を所持することがあります
それは横綱土俵入りのときです。

 

この記事を投稿している現在(令和6年11月)は、横綱がひとりなので立行司のみが先導しますが、横綱が複数人いる場合は、土俵入りの先導が三役格になることも。
このように横綱土俵入りの先導では、三役格でも短刀を所持します。

短刀はちらりと懐に見えるので、ぜひご覧になってみてください。

 

まとめ

太刀持ちの刀は竹光で真剣ではありませんが、立行司の短刀は真剣です。状況によっては三役格の行司でも短刀を携えます。

巡業のタイムスケジュールを大まかに解説

巡業の季節になりました。本場所とは違った見どころがたくさんあるので、ぜひ後悔しない楽しみ方をみなさまにはなさってほしいです。

今回は、巡業のタイムスケジュールを紹介します。

巡業の大まかなタイムスケジュール

巡業の大まかなタイムスケジュールは次のとおりです。

9時~

開場。寄せ太鼓
稽古の開始

稽古は、幕下以下(黒まわし)から始まります。

10時半~

子ども相撲
地域の子どもたちと関取衆との取組です。

愛らしい子どもたちを前に、つい笑顔になってしまう関取が見ものです。
子どもたちの中には将来の力士もいるでしょう。

12時~

幕下以下の力士の取組

ちなみに巡業に参加できる幕下以下は20歳以上でなければいけません。

13時~

お好み演目です。
相撲甚句、初切、髪結い実演、太鼓打ち分けがあります。

太鼓打ち分けは、横綱土俵入りと幕内土俵入りの間に入ることもあります。
露払いや太刀持ちの力士が化粧まわしを交換するのに時間がかかるので、

余裕ができるように、太鼓実演を挟むのでしょう。

13時45~

横綱土俵入り、幕内土俵入り、取組

15時

打ちだし

 

個人的には、稽古が見どころだと思います。
巡業は、稽古場所とも呼ばれるほどなので、迫力のある稽古をお楽しみください。

注意点

巡業は勧進元によっても内容が異なります。
一般的には9時から15時ですが、必ず行く前に時間を確認しましょう。

お茶屋さんの切符なのに通常の入り口からお席についたらどうなるのか解説

 

相撲茶屋から切符を買うと、国技館の木戸で「左手に進んでください」と促されます。相撲茶屋通りを指示されるのですが、ここではなく一般の入り口からお席に向かったらどうなるのでしょうか。

 

今回は、お茶屋さんを通らずにお席に座った場合はどうなるのか解説します。

 

お茶屋さんを通らずにお席につきたい方もいます

相撲茶屋(国技館サービス)を通じて切符を購入した場合は、その切符の裏に担当するお茶屋さんの番号が書いてあります。

国技館に到着すると、お茶屋さん用の入り口から入り、担当のお茶屋さんに行きます。出方さんと呼ばれる男性にお席まで案内をしてもらうのが、通常の流れです。

このとき、出方さんに骨折り(心づけ・チップ)を渡す文化があるので、

骨折りを渡したくない方は、お茶屋さん用の入り口を使いたくない方もいるようです。

お茶屋さんを通らずにお席についたらどうなるのか

さて結論ですが、お茶屋さんを通らずに、通常の入り口から自分のお席まで行ったらどうなるのかというと、出方さんに怒られることはなく、そのままお席を利用できます

ただし、「〇〇さんですか?」と確認のために、声を掛けられる可能性が高いです。
100%声を掛けられるとは言い切れませんが、確認される可能性はあります。その理由は次で解説します。

なぜ出方さんに声をかけられるのか

出方さんの多くは、メモ帳を持っていて、その日に案内するべきお客さまを控えています。

たとえば、「正面イス1列1番を田中さん」が購入したとしましょう。
田中さんがお茶屋さんを通らずに、お席についたとします。出方さんが他のお客さまを案内したときに、空席だと思っている正面イス1列1番に知らない人が座っているのです。

田中さん以外が座っていれば、お席を間違えている可能性があるので、お声がけをします。

出方さんは気が付き次第、

「田中さんでしょうか」とお声がけをして、本人なら「そうです」と答えて大抵の場合はそれでおしまいです。

お茶屋さんの入り口を通ってください」などと怒られることは、あまりないかと思います。

通常の入り口から入るのはNGなのか

ここまで読んでくださった方は、「これはマナー違反では?」とお感じになったかと思います。

正直なことを申し上げると、わたくしはお茶屋さんの切符を買ったら、お茶屋用の入り口から必ず入っています。

周囲の知人にも聞きましたが、このようなことをしている知人はおりませんでした。

しかし、出方さんに聞いたところ、たまに一般の入り口からお席につく方はいるとのこと。

個人的にはあまりおすすめしませんが、誤って一般用の入り口から入っても、出方さんに強く咎められることはないです。

お茶屋さんの切符は、出方さんの案内、骨折りのお渡しなどを含め、観戦の一部だと思っていますが、この独特な文化にネガティブな感情を抱く方もいるようです。

お茶屋さんの接客を受けたくないとき

ひとりでゆっくり歩いてお席につきたい方もいるでしょう。
どうしても案内や接客をお断りしたい方は、お茶屋さんの窓口で「おはようございます。お席はわかるのでひとりで行けます」とお伝えすれば問題はありません。

必ずしも出方さんの案内を受けないといけないわけではないのです。

骨折りを渡したくない場合は、事前に土産物や出物を注文しておくと、その後もお茶屋さんと良好な関係が築けるかもしれません。

このブログで何度も記載していますが、出方さんには骨折りをお渡しする文化が昔からあります。当方はみなさまへ強要できる立場ではありませんが、お茶屋さんで通しで買うような好角家は、出物や土産物を注文し、骨折りも渡している、とだけここでは記載いたします。

まとめ

お茶屋さんのお席なのに、一般の入口から入ったらどうなるのか記載しました。特別怒られることはないでしょうが、本当にそのお席のお客さまなのか、確認はされます。

出方さんの案内を含めて、観戦の楽しみとも言えるので、可能な範囲で構わないのでぜひ出方さんに案内してもらってくださいね。

 

土俵は死にに行く場所だった?死を覚悟していたかつての力士たち【相撲史】

相撲は防具がないため、強い衝撃を受けるスポーツです。さらに体重別でもないため、ときに自分の倍の大きさの力士と対戦することも…。危険と隣り合わせのスポーツです。

今回は、土俵と死の関係について解説します。

 

 

力水は昔は盃だった

相撲に力水があることはご存じでしょう。これから取組をする力士に、土がついていない力士が柄杓を渡して口に水をつける儀式です。

かつては、盃で水を口につけていました

盃で水を口にするのは、今生の別れのとき、もう生きて戻れないときだとされています。

戦地に行く際に、盃で水を口にしたとされています。

水盃(みずさかずき)と呼びます。

 

昔の力士は、水盃をしていたので、土俵に上がる際は死を覚悟していたのかもしれません。実際に、立ち合いでは頭と頭がぶつかるので、脳震盪を起こすこともあります。打ちどころが悪ければ命を落としてしまうことも…。

 

それだけの覚悟で相撲を取っていたのでしょう。

力紙で卒塔婆を作った

さて、力紙についても解説します。
力紙は化粧紙とも呼ばれます。

力水を付けたときに、この紙で口をぬぐったり、水を吐き出すときに紙で隠したりします。

昔の力士は、力紙で卒塔婆を作っていたそうです。

卒塔婆とはお墓にある供養の板のこと。

水盃や卒塔婆と、土俵と「死」は密接にかかわっているようです。

遺書を毎回書いた力士も…

相撲は無差別級です。
100キロの力士が200キロの力士と対戦することもあるため、

力士によっては遺書を残していることもあります。

引退してからとある元力士に聞いた話ですが、大きな力士と対戦するときは、前日に嘔吐していた、とのこと。

それだけ命がけで相撲を取っていことがわかりますね。

まとめ

今の力水は、昔は水盃でした。これは今生の別れのときにかわすもの。
力紙は、今では口をぬぐうときに使いますが、昔はそれで卒塔婆を折っていたとされています。

遺書を残す力士もいたほどなので、相撲と死は密接にかかわっているようです。

 

会場は暑い?必要な持ち物を解説【名古屋場所】

初めて名古屋場所を観戦する方は、会場になにを持って行ったらいいのか悩む方もいるでしょう。

今回は、名古屋場所におすすめの持ち物を紹介します。

 

 

名古屋場所観戦の持ち物一覧

名古屋場所の観戦におすすめの持ち物を紹介します。

  • チケット
  • チケットホルダー
  • ドリンク
  • A4クリアファイル
  • 現金
  • うちわ
  • 自立する紙袋
  • オペラグラス
  • カメラ
  • 充電器
チケット

チケットは必須です。たとえ本人であろうとも、チケットがなければ入場はできないので、ご注意ください。

チケットホルダー

チケットホルダーはあったほうが便利です。お座席から離れる際は貴重品と共にチケットを持って行きましょう。お席がわからずに迷ったときにもチケットがあると便利だからです。

ドリンク

原則として持ち込みはせずに会場でドリンクを買うことが推奨されているようですが、会場までの道中での水分補給ができるように、ドリンクを持参することをおすすめします。特に名古屋場所は暑いので体調管理に気を付けましょう。

A4クリアファイル

当日に配布される割や観戦ガイドなど、冊子を直接鞄に入れるとシワになるので、A4のクリアファイルを持っておくとよいでしょう。

現金

現金でしか買えないものもあります。大入袋やガチャなどはクレジットカード対応ではないので、現金を用意しましょう。

うちわ

名古屋場所は暑いです。空調はついていますが、隣の方との距離が近いため、熱気を感じやすいでしょう。
個人的には、たとえ冬の1月場所でも、隣の方が離席するとスーッと風が通ったように感じます(マスもたまり席どちらも)。それだけ周囲に人がいると風の通りが悪くムワッとするのです。

自立する紙袋

自立する紙袋です。マチのある紙袋があると、会場で買ったものを持ち帰りやすいです。イス席の方は足元に置けるでしょう。マス席も4人で相席する際に、自立するバッグだとコンパクトになります。

無印良品さんで売られている麻のバッグが使いやすい印象です。

オペラグラス

お席によってはオペラグラスを持って行くことをおすすめします。わたくしは、2階席から見る際は8倍の双眼鏡にしています。

取組をオペラグラスや双眼鏡で観るのは、難しいですが、力水や力紙などの細かな土俵周りでのやり取りを見たい方には、オペラグラスなどがあるとよいかと思います。

カメラ

たまり席以外ではカメラ撮影ができるので、持っておくといですよ。

充電器

本場所は朝から夕方まであるので、前相撲や序の口から観戦しているとスマホの電池がなくなってしまうことがあります。

充電器を持っておくと安心です。

 

サイン色紙やペンは必要?

力士からサインをもらいたい方もいるでしょう。
協会から明確なルールが設けられているわけではありませんが、場所入りの際にサインを求めることをマナー違反だとみなすファンは少なくありません。

 

今から本命の学校の試験だったとします。集中して公式などを忘れないようにしているのに、試験会場で人に話しかけられるような感覚に近いかと思います。

集中しているときに、知らない人に話しかけられてサインなどの対応をするのは精神的な余裕がないとなかなかできません。

会場入りではなく、出待ちをしてサインをもらう人もいるようです。
どうしてもサインをもらいたい方は、出待ちのほうがよいでしょう。
また負けているとサインをしたがらない人もいるため、勝っている力士のほうがよいかと思います。

本場所中はサイン対応をしない力士もいるので、

巡業以外ではサインをもらうのは難しい、と考えておくことをおすすめします。

(わたくしも本場所でサインをいただいたことはありません)

まとめ

名古屋場所の持ち物を解説しました。

  • チケット
  • チケットホルダー
  • ドリンク
  • A4クリアファイル
  • 現金
  • うちわ
  • 自立する紙袋
  • オペラグラス
  • カメラ
  • 充電器

忘れ物をせずに、楽しみましょうね。

紙はどうなる?顔触れ言上について

十両の取組があると、土俵入りなどイベントが目白押しです。そのうちのひとつに顔触れ言上があります。
今回は、顔触れ言上について解説します。

 

顔触れ言上とは

顔ぶれ言上とは、幕内の取組前に行司が翌日の取組(幕内のみ)を紙に書いて発表することです。
当方は古い気質なので(祖父母がいる家で育った)、発表のことを「触れる」と言っています。

土俵にマイクが用意され、行司が翌日の割を和紙に相撲字で書いて、発表するのです。和紙は左手で持ち、蹲踞している呼出の左手に渡します。
呼出は、四方に見えるように右手に持ち替えて触れます。

「翌日」の割を発表するので、千秋楽は顔触れ言上はありません

 

顔触れ言上は省略されることも…!誰が判断するのか

相撲はテレビ中継があるため、結びは18時までには終わらせる必要があり、時間の都合で顔触れ言上は省略されることも。

たとえば、十両の取組で物言いがついて、その後取り直しになったとしましょう。これだと時間が少しずつ押していくため、顔触れ言上が省略になることがあるのです。

省略するかどうかは、ギリギリに立行司が判断します。

聞き取れない!? 顔触れ言上のセリフ

「はばかりながら 明日(みょうにち)の取組を ご披露つかまつります」

と冒頭であいさつをします。

〆は

「右、相つとめまする間 明日もにぎにぎしく ご来場をお待ちたてまつります」

です。

独特な発音なので、聞き取りにくい方も少なくはないでしょう。

 

和紙はどうなる?

顔触れ言上では、相撲字で四股名が書かれた和紙を四方に触れます。

この紙は、幕内の取組約21番分(幕内力士は42人なので休場がなければ21番)で、14日間予定しているので(千秋楽では顔触れがない)21×41分の和紙が使用されます。

かなり大量です。これはどうなるのかというと、翌日に櫓の下に掲示されます。

つまり、当日の割が櫓の下にあるということです。

この紙は掲示したらその後は用がないので、まれに相撲協会と近い好角家がもらうことがあります。

 

まとめ

顔触れ言上を解説しました。
翌日の幕内の取組を紹介するもので、省略されることもあります。
使用した和紙は翌日に櫓に掲示をし、掲示が終われば不要になるため、好角家がもらうこともまれにあります。

カド番とはなにか|大関復帰の条件と伝達式の有無について解説

「〇〇は今場所カド番です」というフレーズを耳にすることもあります。このカド番とはなんなのでしょうか。

今回は、カド番とはなにか、大関復帰の条件と伝達式について解説します。

カド番とはなにか

カド番とは、大関が負け越した場所の翌場所のことです。
大関は2場所連続で負け越すと、その地位から陥落します。この2場所目をカド番と呼びます。

カド番は、崖っぷちの状態の状態です。

なぜカド番と書くの?

カド番は、漢字では「角番」と書くのですが、ツノバンと読み間違えられないように、あえてカタカナで書くことがあります。

大関から陥落するとどうなるのか

カド番の場所でも負け越すと、関脇に陥落します。
ただし、一度大関だったので、特別な措置があります。

復帰の特例措置

陥落して関脇になってすぐの場所で10勝以上すれば、大関へ復帰が可能です。
貴景勝は、この特例で復帰した経験があります)

この特例は、関脇に陥落した場所限りに適用されます。

具体例を挙げて考えてみましょう。

〇例〇

1月場所:負け越す

3月場所:カド番になり、負け越す

5月場所:大関から関脇に陥落、10勝する(特例適用)

7月場所:大関に復帰する

このような流れです。

 

特例措置は、上記の例なら5月場所のみに適用されます。関脇へ陥落直後の場所で、特例措置によって復帰できないと、その後に大関になるには、通常の昇進条件が適用されます

ちなみに横綱照ノ富士は、一度カド番で関脇になってから特例措置がある場所で10勝できず、番付を落とした後に大関横綱に昇進しています。

通常の大関に昇進する条件とは

大関に昇進するには、連続3場所で33勝以上をすることが目安です。

大関に復帰しても伝達式はある?

大関昇進というと伝達式が有名です。
一度大関から陥落したあと、再度大関になった場合に伝達式はあるのでしょうか。

これは、ある場合とない場合があります。

【ある場合】
通常の条件で大関に復帰した場合は、伝達式があります。
関脇へ陥落直後の場所で10勝以上できずに特例措置が適用されなくて、その後自力で大関になった場合です。

【ない場合】
特例で復帰した場合、つまり関脇へ陥落直後の場所で10勝以上できた場合は、またすぐに大関に戻るため、伝達式はありません。

まとめ

大関は2場所連続負け越すと、関脇へ陥落します。この2度目にあたる場所がカド番です。カド番で負け越すと陥落します。
ただし、陥落しても特例措置があり、陥落直後の場所に限って10勝以上で大関復帰が可能。
10勝以上できなければ、通常の昇進条件で大関に復帰。

伝達式は、特例措置で復帰した場合はありません。