今回は沖縄南部のスポットをご紹介します。名水の湧き出るオアシス、城(グスク)跡、おきなわワールドの鍾乳洞や毒蛇のお勉強、巨樹のしげる谷…そして糸満の道の駅で見たウリボーの脱走劇などなど。

久高島を離れ、本島の東南端から西南端の糸満へ向かうメレ山。バスは非常に少なく乗り継ぎも必要なので、タクシーで名所をめぐりながらおきなわワールドまで連れて行ってもらうことにしました。
沖縄随一のオアシス「垣花樋川」

垣花樋川は「かきのはなひーじゃー」と読みます。車を停めてもらったら、石畳の道をゆっくり降りていく。

すると海に向かってひらけた斜面に、子供たちの遊ぶオアシスが!


光は降りそそぎ花は咲き乱れ、モンシロチョウ乱れ飛ぶ…なんだこの楽園!!


横にはクレソンの生い茂る棚田が。クレソンって山葵みたいに清冽な水の中で育つんですね、知らなかったです。

斜面の向こうには志喜屋の漁港が見えます。
真水に乏しい沖縄に、こんなに水が豊かな場所があったんですね。「カー(井戸)」と名のつく場所もいくつか見ましたが現役で水が出ている場所は少なかったし…。この垣花樋川は、沖縄で唯一、環境庁の名水百選に選ばれているんだそうです。タクシーを待たせていなかったら一日ここで過ごしてしまいそうだった!

しかしこんな場所にもアフリカマイマイの魔の手が…何でも手づかみすることでワイルドさをアッピールしたいブロッガーも、広東住血線虫を媒介するこいつにだけは手が出せません。
前に「○○球団*1の選手が危ない!石垣島でアフリカマイマイ繁殖」というスポーツ新聞の記事タイトルを見て、「この釣りタイトルテクニック…見習いたい」と思ったのですが、後半だけでメレ山を釣ることは可能です。つまりメレ山は一般の野球好き人種より釣り耐性は低いということになります。
南部の城(グスク)めぐり

沖縄南部にはたくさんのグスクが残っていて、それらをつなぐ道はグスクロードと呼ばれているのだそうです。玉城城跡にきてみました。

なんか真新しい階段がついている…しかし景色は最高です。

ゴルフ場を一望できるのだが、ゴルフに限らずスポーツにはまったく興味がないため「半年くらい放置したら沖縄ならジャングルになるかな〜」とか考えてしまう。

そんなことを考えているうちに、サンゴ石の城門に到着。

「ヤッホー!ここがいちばんの見せ場だよ〜」

崩れまくった石垣の中にウタキがあります。祭政一致って感じである。

糸数城はもっと城っぽい形で残っているが、復元工事が進んでいるみたいです。

現在はハブのデザイナーズ集合住宅となっていることが予想される。視界の中のハブを透視できるメガネがあったら結果によっては卒倒してしまうかも…天井裏のゴキブリを透視できるメガネだったら間違いなく発狂していますが…。
おきなわワールドで毒蛇について学ぶ

ハブがわんさかいるというおきなわワールドに到着しました。ハブだけじゃなくて鍾乳洞、沖縄民芸体験、フルーツ園などがあってとりあえずここに行けば沖縄に行った!と胸を張れる感じのテーマパークです。

まずおきなわワールドの地下に890メートルにわたって伸びる玉泉洞に入ってテーマパークの奥まで行くことに。公開されているのは890メートルですが、総延長は5,000メートルほどあるそうです…。

一万年待ちの石柱と初恋広場。鍾乳洞のあらゆる場所・鍾乳石にスベり気味のネーミングをしなければいけないというのは、日本鍾乳石協会かなにかの協定があるのでしょうか。

沖縄というのは雨が多く土壌が石灰質なので、よそより鍾乳洞が多く成長も早いのだそう。

青いライトを当てていることよりも、「オーラの泉」みたいなフォントであることが腹立たしいですね〜
洞窟を出るといろいろなイベントをやっていますが、足早にハブ公園へ向かいます。

この中に世界最恐レベルの毒蛇・ハブが!わんさかと!ニョロニョロリと!

ニョロリと…

入って最初に待ち受けていたのは―「待ち受けていた」という表現はもの言えぬ動物に人間にとって都合のいい言葉を代弁させる唾棄すべき行為かもしれませんが―久高島でも食べたエラブウミヘビです。ハブの20倍の毒がありますが、非常に大人しいので咬傷例は少ないようです。青と黒のシマシマは非常にオシャレですが、海の中では逆に目立ちにくいのかもしれない。


ヘビが大きな獲物を呑める仕組みの解説などがされています。


コブラの仲間が正面にしか攻撃できないのに対して、ハブは瞬時に360°に対して攻撃できるのだという。なんちゅうおそろしい生物兵器や…。

恋を叶えるという簡単なお仕事をしているピンクのハブ。

ハブの天敵はイノシシ、アカマタ(ヘビ喰いヘビと言われる)、マングース。しかしどれも「ハブだーいすき!」というよりは「人間の男のラーメン・ハンバーグ・カレーに相当するところのネズミ・ウサギ・リスなどを食べたいが見当たらなければハブでもがまんします」程度のお気持ちでしょうから、実質ハブ天下ということですね…。

ハブとマングースの決闘、ちょっと見たかったけどもうやってないのね…

おっ、生きたハブもうようよいる!

本気出したら超素早いわりに微動だにしないところが不気味である。

ハブの生命力の強さ、すべてのものに襲いかかる獰猛さ…沖縄の人たちにとっては非常に恐ろしい存在なのでしょうが、生物としてはちょっとかっこいいと思ってしまいますね。血清の充実により、死亡例は非常に少なくなっているようです。

ヘビだけじゃなくてリクガメやコウモリもいる。

ショーの時間が近づいてきたので会場に向かうと、家族連れで大入り満員です。

このコントなどで使われそうなセットはなんだろう…まさか…

エキセントリックな感じのお兄さんが、ハブを巧みに操りながら出てきました。この時点でけっこうハラハラします。群馬のジャパンスネークセンターでも感じましたが、ヘビ専門家って淡々とおもしろいことを言う感じの人が多いのかしら…。

このあとお湯が入った風船のみをピット器官で感知して攻撃するハブ。こわい…こわすぎるよ…

いま、不穏なコント的セットの意味が明かされる。「えー、ハブとマングースの決闘は動物愛護法で禁止されましたので、エラブウミヘビとマングースに水泳対決にて戦ってもらおうと思います。みんなどっちが勝つと思う?」場の大勢はエラブウミヘビとの予想。なんといっても水棲生物ですからね〜

気になる結果ですが、マングースが必死こいて泳いでるのに対し、エラブウミヘビはゴールするインセンティブがゼロのため余裕ぶっこいてマングース大勝となりました!…いろんな意味でギリギリの対決ですが、やはり「スポーツというのは殺し合いをソフィスティ毛糸したものにすぎない」というメレ山の持論を一段と磐石にするショーであったようです。運動神経が切れているメレ山こそがいちばん進化した人類であるといえますね。

さらにゲストとして出てきたのはかっこいいコブラさん。

首のところはかっこいいが、彼の攻撃範囲は正面のみ。なのでこうして後ろから頭をなぐると…

コブ「オラー!何しとんのじゃあ!出てこいやワレェ!!!」
後ろを向いていきりたつコブさん。とんだチンピラっぷりを露呈してしまったのでした…そこをいくと死角なしのハブこそが本物の刺客!ハブ危険!でもかっこいい!という結論で、ヘビショーは大盛況で終了したのでした。
おしゃれに洞窟と巨樹をめぐる「ガンガラーの谷」ツアー

おきなわワールドに大満足しましたが、ここの駐車場の裏手でネイチャーツアーを開催していると聞いて申しこんでみました。

ヒャー!のっけからなんだこの大広間!

涼しい巨大洞窟はツアー受付であると同時に「ケイブカフェ」というカフェもやっているらしく、カフェだけ立ち寄っても楽しめそうな雰囲気です。

ツアー料金2,000円を払うと、ガイドさんから説明を受けたあと虫よけと水筒が配られ、出発となります。水筒などの小道具もいちいちオシャレな感じで、自然にライトな興味がある人にスピリッチャル感とブルータス的なセンスをまぶしてうまいこと取りこむ工夫がされているようである。

この谷から1km離れた地点で「湊川人」と名づけられた18,000年前の人骨が発見されたのだそうです。コース内にはその居住区と思われる場所があり、現在も発掘調査中なのだとか。夢がふくらみますね!

この谷は30年前にも自然遊歩道みたいな感じで公開されていたのだけど、近隣の製糖工場かなにかの排水で川が非常に汚くなってしまい、封鎖されていたのだとか。水質汚染が落ち着いたということで、このたび観光コースとしてよみがえったようです。

谷には女性っぽい形の鍾乳石と男性っぽい形の鍾乳石があり、昔は「満々洞」「珍々洞」と呼ばれていたそうです…。上は、今は入れない満々洞の写真。今は「イナグ洞」「イキガ洞」と琉球語で呼んでいるようですが、「琉球語で言えばなんかいいものっぽくごまかせる」という根本的に失礼な発想を沖縄の人は許すともメレ山は許さない!


チンチン洞(もはや漢字でのごまかしすら許されない)は非常に広く、カンテラを持って入ります。

これがその巨大なチンチン石ですが、暗すぎたのでこんな風にしか撮れませんでした…けっしてカマトト心によるものではないということをお伝えしておきます。昔の人も「この石って…キャー!!」とか言ってたかと思うと歴史ロマンに心臓が高鳴りますね。

これは「大主ガジュマル」という大樹。気根がすごいことになってる!

ウヒョー


こちらは湊川人じゃなくてもっと最近のお墓。お盆的な行事の際には子孫がお参りに来るらしいです。


これが最後のハイライト、湊川人の洞窟。


この墓はいったん発掘を終了していたのですが、別の場所の埋葬方法から「もしや?」という話になって再度発掘してみたところ、さらに二層構造になっていて人骨と副葬品が出てきたんだとか。

こっちはこれから発掘するところ。いろいろ見つかるといいですね!
糸満の道の駅でウリボーの脱走劇を見る

この日は糸満のペンションに泊まりました。

ペンションの奥さんが糸満の道の駅まで送ってくれたのですが、途中で絶景で有名な喜屋武(きゃん)岬に寄ってくれた。

こんなにきれいなところですが、戦時中に追いつめられた人たちが自決した場所でもあり、平和の塔が建てられています。

道の駅はかなり大きなスーパーです。

野菜や果物が新鮮そうでかなり安くて、自炊式の宿に泊まっていたら楽しそうです。パッションフルーツやブーゲンビリアの苗木も売られていて、「育てたいけど…ギギギ…」となるのだった。

「プキー」
アッ!ティーカッププードルとかの発想にグロテスクさを覚える人ですら時を止めたいと願わずにはいられないことでおなじみのウリ坊じゃないか!

横の檻には黒い豚の子たちが複数つまっている。値札がついてる様子はないが売り物なのでしょうか。将来は沖縄中の居酒屋にその名がとどろくもそんなにいるわけないことでおなじみのイベリコ豚*2とかになるのだろうか?

「ヒハー。いやどうも暑いね」
なんかヨボヨボした犬までやってきました。どうなっているんだこの道の駅は。

犬爺「元気にしとるかね?」
イベリ子「プキキー」
犬爺「そら結構なことだ」

犬爺「アンタはどうかね?」
ウリ坊「プキキッ!キィイイイイイイイイイイイイイ!!!」
犬爺のご機嫌伺いにおびえあがってしまったウリ坊の野性の血がいま滾る!

ウリ坊「逃げなきゃ!どこかへ…ここではないどこかへッ」
メレ子「どちらかっていうと中のほうが安心やデ」

ほんのちょっとの間に錯乱したウリ坊は金網を押し広げ、脱走成功してしまいました。どうしよう…

ウリ坊「YABAI!!とにかくヤバイよコレ!!!」

ウリ坊「アンタらも残飯食うとる場合と違うよコレ!!!」
イベリ子兄弟「我々の人生に残飯食うとる場合以外の場合があるだろうか」「いやない」「ないね」
ウリ坊「あれ?そうだっけ…?」
野良犬にはビビリ上がっていたウリ坊だが、どうやらイベリ子たちのことは同胞と見なしているらしい。そんな光景に感慨を深くしていると…

ウリ坊が交流に気をとられている間に、道の駅の人がつかまえて無事に檻に戻してしまいました。

犬爺「そんなつもりじゃなかったんだけど悪いことしたワ…」
メレ子「そういうこともありますよ」

ウリ坊「いやー残飯食うとる場合以外の場合などありませんなあ。アレ?なんか忘れとる気がするけど…」
その後もしばらく情緒不安定にしていたウリ坊でしたが、残飯を与えられたことで心の平衡を取り戻したようです。一件落着!
次回はいよいよ本島の北、美ら海水族館に向かいます!
