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ネタバレ必至で読み解く、主観的映画批評の日々!

2018-01-01から1年間の記事一覧

年末のご挨拶

今年も残りわずかになってきました。 結局映画館にはあまりいけずに、二人目のおむつの処理と寝かしつけに追われた2018年になりました。 予想していたことですが、まさにカオスなリビングになりました。 今年一年の世相を表す漢字が「災」になりました。…

イコライザー(V)

評価点:72点/2014年/アメリカ/132分 監督:アントワーン・フークア 見終わった後、なぜか整理整頓したくなる映画。 ホームセンターで働くマッコール(デンゼル・ワシントン)は、自制心が強く規律ある生活を営んでいた。 死別した妻との約束を…

早瀬耕「未必のマクベス」

商社マン中井優一は、本社のJプロトコルの業績を認められて、香港にある子会社への出向を命じられた。 しかしその出向は出口のない左遷人事だった。 ただ香港のオフィスでふんぞり返っているだけでよい仕事だけを任せられた中井は、たまたま行ったマカオの…

絵と音楽で哲学思考に挑む、二人の冒険者たち。

平日。 年次有給休暇をとって、二人の世界(ザ・ワールド)に飛び込んだ。 一人は荒木飛呂彦。 もう一人は宇多田ヒカルである。 奇しくも、私は漫画家という職業で最も尊敬する人物である荒木飛呂彦のジョジョ展と、ミュージシャンとして最も愛する人物であ…

交渉人

評価点:85点/1998年/アメリカ/139分 監督:F・ゲイリー・グレイ 築かれた信頼関係。 人質事件を専門に扱う交渉人であるダニー(サミュエル・L・ジャクソン)は、また無傷で人質事件を解決し、署長の誕生日を皆で祝っていた。 そのとき相棒のネ…

グランド・イリュージョン 見破られたトリック(V)

評価点:45点/2016年/アメリカ/129分 監督:ジョン・M・チュウ 失われた信頼関係 秘密結社アイは、前作の騒動から一転身を隠すように4人のホースメンに指示し、四人は次の活動を伺っていた。 FBI捜査官のディラン(マーク・ラファロ)は捜査…

南木佳士「ダイヤモンドダスト」

★ネタバレなし★ 言わずもがな、芥川賞作家で、医者の南木佳士の短編集。 表題作が芥川賞を受賞した。 「医学生」と同時に購入していたが、さまざまな複雑な事情が絡んで、ようやく積ん読から解放された。 医者であることが作者の土台になっているので、当然…

井上ひさし「ナイン」

★ネタバレなし★ こちらも長らく積ん読になっていた小説。 井上ひさしはずいぶん前から読もうと思っていたのに、手に取ってこなかった。 「吉里吉里人」は昔学生時代に勧められたが、結局買ってもいない。 日本語についてのエッセイも数多く執筆している井上…

「言葉の力 ヴァイツゼッカー演説集」

★ネタバレなし★ 鷲田清一が新聞で紹介していたのを見て、「こいつはこんな本も読んでいるのか」と思って購入した本。 こちらもずいぶん長い間我が家の積ん読になっていた。 統合前後のドイツの大統領で、文字通り演説集となっている。 時代背景を教科書レベ…

アイアムアヒーロー(V)

評価点:56点/2017年/日本/127分 監督:佐藤信介 これが評価されるなら、日本映画は同情のまなざしで見られているということ。 35歳独身(同棲中)、漫画家のアシスタントの鈴木英雄(大泉洋)は、いつもの通り自宅とアトリエとの往復に明け暮…

クワイエット・プレイス

評価点:58点/2018年/アメリカ/90分 監督:ジョン・クラシンスキー 物語の設定がほんとうに残念。 地球上に何者かが襲いかかり、街は壊滅状態になっていた。 そのクリーチャー(生命体)は、音に反応するらしい。 音を立てたものをことごとくおそ…

search サーチ

評価点:77点/2018年/アメリカ/102分 監督:アニーシュ・チャガンティ ネットが切り取る現実と、映画が切り取る現実の親和性。 母親を早くに亡くした一人娘のマーゴット(ミシェル・ラー)は父親と会話が減っていた。 父親に生物の試験勉強に行…

VRの可能性と提言

細かい経緯は抜きにして、VRを体験してきた。 大阪のHEP FIVEにある、施設だ。 HEP FIVEじたいに入館するのが数年ぶりで、人の多さに辟易したが、VRの施設にはそれほど多くの人はいなかった。 日曜だったので、企業側の本音を言えば、もっと来て欲しいの…

スポーツにあるフィクション性と、文学にあるリアリティ

今年の日本プロ野球ドラフトは、歴代最高の瞬間視聴率を記録したらしい。 ここ最近、スポーツに対する話題に事欠かないようになってきた。 しかし一方で、スポーツに対する風当たりはかなり厳しいものがあるような気がする。 私の息子が中学生になる頃には、…

スティーヴン・キング「it」

全四巻、ほぼ一年かけて読んだ。 映画化されることが決まる前から読もうと思って書店を探し回り、それでも手に入らなかったのでオークションで手に入れた。 映画化されるとやたらと話題になって、平積みされるようになった。 しかも、読み終わることができず…

現代日本で交わるべき平行線

二人目を抱いて母親(うちの奥さん)が病院にいったことがあった。 待合室にいると、隣にいた老婦が話しかけてきたそうだ。 「やあ、かわいい。私の手を握ってくれた。」 そういって少しの間あやしてくれた。 「私は子どもができなかったから」とさみしそう…

かぞくリスク

少し前から不倫報道が過熱することで、私たちは「家族」というものについて改めて問い直す必要があることがわかってきた。 他人と他人が一緒に暮らすということが、自由になりすぎた世界でどれほどの必然性と継続性があることなのか。 「きょうだいリスク」…

「見える化」と「見せる化」、それを「見る」

私の会社でも、急速に「見える化」ということが重視されるようになった。 成果だけではなく、そのプロセスも克明に記録していくことが求められるし、見えていないことは、「ない」ことと等しいというような扱いにさえ感じる。 成果だけでははかれないことが…

グランド・ジョー(V)

評価点:57点/2013年/アメリカ/117分 監督:デヴィッド・ゴードン・グリーン ほんわりしている。 ジョー(ニコラス・ケイジ)はアメリカの田舎町で材木を枯れさせる違法な仕事を取り仕切っていた。 集まってくるのは、黒人のごろつきばかりだっ…

複製された男(V)

評価点:73点/2014年/カナダ・スペイン/90分 監督:ドゥニ・ヴィルヌーヴ 監督さん、そりゃないよ。 歴史の教師をしているアダム(ジェイク・ギレンホール)は、ある日同僚に映画を薦められる。 その映画を見ると、自分にそっくりな男が出演して…

ゲット・アウト(V)

評価点:80点/2017年/アメリカ/103分 監督:ジョーダン・ピール 考えると、すごく怖い。 黒人のクリス・ワシントン(ダニエル・カルーヤ)は白人の大学生ローズ(アリソン・ウィリアムズ)とつきあって4ヶ月となった。 両親に紹介したいと、バ…

キック・オーバー(V)

評価点:77点/2012年/イギリス/95分 監督:エイドリアン・グランバーグ 男の話すことに含まれる嘘と真実。 メキシコの国境付近で大金を積んだ車がアメリカ国境を越えてメキシコで逮捕された。 車に乗っていた男をメキシコの保安官が逮捕し、その…

ミッション・インポッシブル フォールアウト

評価点:77点/2018年/アメリカ/147分 監督:クリストファー・マッカリー イーサンの罪悪感。 シンジケートを壊滅させたはずのイーサンだったが、実際にはシンジケートの志をもった組織アポストルが生まれていた。 また、同じ頃、奪われたロシア…

スパイ・レジェンド(V)

評価点:76点/2014年/アメリカ/108分 監督:ロジャー・ドナルドソン なかなか見所の多いスパイ・アクション映画。 CIAエージェントだったピーター(ピアース・ブロスナン)は、ノーベンバー・マンというコードネームを持つ伝説的なエージェン…

万引き家族

評価点:79点/2018年/日本/120分 監督・脚本・編集:是枝裕和 家族とはなにか。 万引きを常習としている治(リリーフランキー)は、いつものようにスーパーで息子の祥太(城桧吏)とともに適当なものを万引きして帰った。 冬、帰り際子どもの泣…

遊びのない遊び

遊びとはいったいなんなのか。 私たちは遊びに追われるようになるという〈転倒〉しているような気がする。 遊びとは自由になる時間であったはずだ。 だが、遊びを外部委託してしまったときから、遊びはエンターテイメント、娯楽となった。 それゆえ、遊び(…

萱野稔人 「暴力はいけないことだと誰もがいうけれど」

私の妻が、萱野稔人が好きだと言うことで、いくつか勧められたが、それを読むのはちょっとしゃくなので、読みやすそうなのを手に取った。 これも少し前に買って、積ん読していたものだ。 ▼以下はネタバレあり▼ 国家や暴力についての論考が多い筆者で、それを…

レディ・プレイヤー1

評価点:73点/2018年/アメリカ/140分 監督:スティーブン・スピルバーグ あの映画の世界が完全に再現されているという驚き。 2045年、地球のリアル世界はますます希望のない世界になっていた。 そんな中、底辺層の人々までも多くの人々を巻…

日本のリメイクが下手なのはなんとかならないのか。

日本人(日本映画)は原作をリメイクして映像化するのがとても下手だと言われる。 そして、その多くが原作のファンを蔑ろにしていると完成後にたたかれる。 それには大して多くの例を挙げずとも、同意してくれる人が多いだろう。 私もそう思う。 私たちはリ…

「めんどうくさい」という選択肢

二人目が生まれて、家事と育児、そして本業にアンビバレンツな状況が続いている。 言い訳はしない。 だからブログが更新できないなんて、言い訳はしない。 二人目が生まれて、少し自分自身が変わったな、と思うところを書こうと思う。 それは、「めんどうく…