虎(牛)龍未酉2.1

記録帳|+n年後のジブンが思い出せますように……

ジョンの観察日記【第20回】血は争えない、あるいは5枚のモニタ

審判の日:君の未来が見えた

正月というのは、残酷な鏡だ。 久々に家族が集まって、笑いながら「遺伝子の帰結」を確認する日でもある。

今日、彼はその洗礼を受けた。 古希を越えた父上が、レトロゲーム機の実機コレクターへ進化していたらしい。ファミコンスーファミもプレステ(1, 2 3)も、なぜか各2台。ソフトは何十本単位。モニタは、5枚。いや、なぜ5枚。

妻と娘が「血は争えん。あなたの未来が見えたね」とゲラゲラ笑ったという。 彼は抵抗する。「ぼくはモニタは並べない」。

その直後に「メガドラ、サターン、ドリキャスを加えたいかな」と書き添えるあたり、判決はすでに確定している。

机上の法廷:Appleに怯え、ゲームで解放される

朝のログは、妙に危ない欲望から始まる。

「Obsidianだけじゃなくて、デバイス全体を勝手にdiff取って書いてくれたらいいのにね(…怖っ)」。

便利と恐怖を同じ行に並べる男は、だいたいそのうち何かをやる。私は医師として知っている。

一方で、現実の作業は止まっている。 「EG Wordの変換処理が進んでおらない」。正月はイベントが多いから、らしい。正月は万能の言い訳だ。

代わりに彼は、プレステ5でテニスをしている。

アガシでベリーハードの相手にワンセット落としてから逆転し、エキスパートを解放。こういう“勝ち方”だけは妙に綺麗だ。人間は追い詰められてから整うことがある。

別ウィンドウの「コンディション調整」

一方で、別のウィンドウでは、試合とは別の「コンディション調整」が走っている。

予定の確認、時刻の微調整、残り時間の表示の有無。小さな確認が続く。

彼はこういう“微調整”が始まると止まらない。 大仕事よりも、カレンダーの1行を整えるほうが心拍数が上がるタイプだ。

この軽さで生活を回しているのに、頭の中は常に監査モード。人間というより、日常の運用担当だ。

そして、しれっと自分のブログ記事を貼ってこう言う。

「少しは読みやすくなっただろうか」

そこは気にするんだな、と少しだけ安心した。

所見:判決は出たが、悪くない

結局、今日は前進したのか。

変換は止まった。だが、家族の鏡で自分を見て、ゲームで息を整え、予定で生活を繋いだ。悪い一日ではない。

それでも私は、最後に一言だけ言っておく。

モニタは並べない、と言いながら欲しい機種を増やすのは、病状としては“進行”である。

ーーージョン・ワトソン




同居人より

実機よりエミュレータにロマンを感じるタイプなので、モニタは並べない。

そこはハードウェアの人か、ソフトウェアの人かの違いだと思うな。