公的な介護施設「介護療養型医療施設」
介護療養型医療施設とは、長期的な医療や介護が必要となる利用者に対して、長期療養しながらサービスを提供する介護施設です。介護施設にもいろいろな種類があり、中にはリハビリをしながら短期で自宅へ帰ることができる施設もありますが、介護療養型医療施設の場合には長期入所を前提としている点が大きな特徴です。そのため、自立支援は行いませんし、要介護1以上でなければ入所することはできません。
介護療養型医療施設は、地方の自治体や社会福祉法人が運営している公的な介護施設という位置づけです。そのため、入所の際に発生する初期費用はなく、0円で入居ができます。月額利用料も比較的リーズナブルな設定となっており、介護保険を適用したサービスを中心に提供します。また病院のように医療サービスも提供し、介護士に加えて医師や看護師も24時間体制で常駐していることも特徴です。ただし、大半は相部屋となっているため、個室を希望しても難しいでしょう。
長期療養を前提としている施設のため、終末期の利用者や看取りのサービスも行っています。ただし介護療養型医療施設というカテゴリーは、2023年末をもって廃止となることがすでに決定されています。そのため今後は、介護療養型医療施設の代わりに介護医療院として移行していかなければいけません。移行後は、必要となる医療サービスの度合いによって、介護療養型医療施設への入所ができるかどうかが決められることになります。
民間の介護施設「サ高住」
民間の介護施設「サ高住(サービス付き高齢者向け住宅)」は、高齢者向けのサービスが充実している賃貸住宅です。国土交通省が管轄するバリアフリー住宅という点が大きな特徴で、一戸建てタイプもあれば分譲マンションタイプなどもあります。入居するためには、60歳以上の高齢者であることと、要介護認定を受けながらも基本的に自立した生活が可能であること、という2つの要件を満たさなければいけません。
サ高住の中には、夫婦で入居できる住宅もあります。この場合、夫婦どちらかが要介護認定を受けていればOKで、夫婦どちらも要介護認定を受けていかなければ入居不可というわけではありません。ただしサ高住は賃貸住宅なので、入居に際しては連帯保証人や身元保証人が必要不可欠です。サ高住は、日常生活に不安を抱える人を対象としており、生活相談を受け付けたり安否確認をしてくれるといったサービスがメインです。施設によって要支援や要介護の要件は異なり、自立した生活ができる人を対象とした一般型施設と、要介護度合いが高くても入居できる介護型施設とに分類できます。ただし、いずれの場合でも重度の認知症を患っている人が入居することは難しく、看取りや終末期の利用者受け入れも行っていません。
サ高住は有料の老人ホームと位置付けがよく似ており、受けられるサービスも重複しています。しかし厳密にはサ高住は介護施設ではなく、高齢者が入居できる賃貸住宅という位置づけとなる点が大きな違いです。そのため、施設で働く職員の仕事内容もほかの施設とは異なります。こちらの『介護施設の種類別マスターガイド』にも、施設の種類や職員の仕事について触れているのでチェックしておきましょう。