
- はじめに
- iシェアーズ 円高フォーカスETF(488A)って何?どんなETF?
- 「為替ヘッジあり」のETFとは何が違う?
- 今後の為替はどうなる?3つのシナリオ
- 実践:ポートフォリオへの組み入れ方
- 投資する前に知っておくべき「副作用」
- まとめ
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はじめに
せっかく増えた資産が、円高で目減りするのが怖い…」そんな悩みを解決する"攻め"のETFが登場します。
それが「iシェアーズ 円高フォーカスETF(銘柄コード:488A)」。
円高になれば値上がりして資産を守ってくれる反面、円安になると値下がりする(コストがかかる)……いわば『掛け捨て保険』のようなタイプです。
iシェアーズ 円高フォーカスETF(488A)って何?どんなETF?
488Aは、円高になると利益が出るという、これまでにないコンセプトのETF。
基本スペック
- 正式名称:iシェアーズ 円高フォーカス ETF
- 銘柄コード:488A
- 運用会社:ブラックロック・ジャパン
- 信託報酬:年率約0.33%
- 売買単位:10口単位
- 上場予定日:2025年12月17日
仕組みはシンプル

このETFは、短期日本国債を保有しながら、同時に「米ドル売り/円買い」のポジションを取っています。
つまり、円高・ドル安になればなるほど、為替差益が発生する設計です。国債の安定収益と為替差益の両方を狙える商品といえます。
何が画期的なのか?
これまで投資家にとって「リスク」だった円高を、「利益のチャンス」に変えられる点です。
しかもFX口座を開設する必要はなく、普通の証券口座で株式と同じように売買できます。
専門知識がなくても、比較的手軽に円高対策ができるのが大きな特徴です。
「為替ヘッジあり」のETFとは何が違う?
488Aは「為替リスクをなくすETF」とは全く別物です。違いを整理してみましょう。
| 比較項目 | 488A | 為替ヘッジあり | 為替ヘッジなし |
|---|---|---|---|
| 狙い | 円高で利益を得る | 為替の影響を消す | 為替もリターンに含める |
| 円高のとき | 利益が出る | 影響なし | 損失が出る |
| 円安のとき | 損失が出る | 影響なし | 利益が出る |
| メリット | 円高局面で為替差益 | 為替変動のブレが小さい |
ヘッジコスト不要 円安の恩恵 |
| デメリット | 円安だと損失になる | ヘッジコストがかかる | 円高だと損失 |
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今後の為替はどうなる?3つのシナリオ

為替の予測は専門家でも難しいものです。投資判断のために、代表的な3つのシナリオを理解しておきましょう。
① 円高シナリオ(条件次第で起こりうる)
想定レート:1ドル = 135〜150円
米国が利下げに転じ、日本が金融政策を正常化すれば、日米の金利差が縮小。
キャリートレード(低金利の円で借りて高金利通貨で運用する取引)が巻き戻され、円が大きく買い戻される可能性があります。
→ 488Aが最も輝く局面です。
② 円安シナリオ(構造的な円安が続く)
想定レート:1ドル = 165〜190円
日米の金利差が大きいまま続き、日本の投資家が海外資産を買い続ければ、構造的に円売り圧力が継続します。
→ 488Aは損失を出しますが、保有株は大きく値上がりします。
③ レンジ安定シナリオ
想定レート:1ドル = 155〜170円
日米の金融政策が緩やかに変化し、円高・円安の要因が拮抗する中間的なケースです。
→ 488Aの値動きも限定的になります。
現状では、②円安継続と③レンジ安定が同程度に有力視されていますが、為替の予測は誰がやっても外れることが多いのでご注意ください。
実践:ポートフォリオへの組み入れ方

ここからは、「全世界株式+金」という王道ポートフォリオ(※)に488Aを組み込む方法を解説します。
(※比率は一例です)
ベースの構成と弱点
全世界株式90%+金10%というポートフォリオは優れた分散効果がありますが、急激な円高に弱いという欠点があります。
この弱点を補う「エアバッグ」こそが488Aです。
円高で全世界株式と金が値下がりしても、488Aが値上がりして資産全体の値動きを穏やかにすることができます。
リスク許容度別・3つの組み入れモデル

【A. 防御重視型】円高ショックに備える
- 全世界株式:82%
- 金:10%
- 488A:8%
円高シナリオでの株価下落を488Aがしっかり相殺。
【B. バランス型】まずここから
- 全世界株式:85%
- 金:10%
- 488A:5%
円高リスクをある程度吸収しつつ、円安局面では株式のリターンも邪魔しすぎないバランスです。
【C. 為替戦略も入れたい型】
- 全世界株式:78%
- 金:10%
- 488A:12%
為替変動を戦略として取り入れたい人向け。株式比率が下がるため、円安時の爆発力はやや低下します。
投資する前に知っておくべき「副作用」
メリットばかりではありません。
488Aを持つなら、以下のリスクを必ず理解しておいてください。
488Aは円安になると値下がりします。これは「リスクを消す」のではなく「逆の動きをする」商品なので、当然の副作用です。
最も注意すべきは、「円安が進み、かつ世界株高になった場合」です。
全世界株式:為替益+株高でウハウハ
488A:為替損で一人負け
ポートフォリオ全体ではプラスなのに、488Aだけが足を引っ張っているように見えてしまいます。
「あーあ、これさえ持ってなければもっと儲かったのに…」と、手放したくなる(握力が弱まる)のが人情です。
火災保険に入っていて、火事が起きなかったからといって「保険料が無駄だった!返せ!」とは思いませんよね?
488Aも同じです。
「円安局面でのマイナスは、将来の円高ショックから資産を守るための必要経費(保険料)」。
そう割り切れるメンタルセットが、このETFを使いこなす鍵となります。
代替案

488Aのような「短期日本国債+ドル売り/円買い」という商品は、国内外でもほとんど存在しない非常にニッチなETFです。
投資目的によって、以下のように使い分けましょう。
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まとめ
「iシェアーズ 円高フォーカスETF(488A)」は、これまで恐怖でしかなかった円高を、クッションに変える画期的なツールです。
488Aを組み入れるかどうかは、あなたの「円高への恐怖度」次第です。
予測困難な為替相場に備える有効なツールの一つとして、少額から検討してみてはいかがでしょうか。
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