「ドットール・ヴラニエス フィレンツェ 表参道」がオープン。調香師・エレオノール・ブルニエ氏が語る、自由でユニークなクリエイションの源は?

イタリア発のラグジュアリーフレグランスメゾン「ドットール・ヴラニエス フィレンツェ」の国内15店目の店舗が、10月30日、東京・表参道に誕生した。店内には、フィレンツェの伝統と、時代を超えたエレガンス&ユニークネスを融合させた香りのプロダクトを、カラフルにディスプレイ。オープンに合わせて来日した調香師のエレオノール・ブルニエ氏に、お話をうかがった。

イタリア発のラグジュアリーフレグランスメゾン「ドットール・ヴラニエス フィレンツェ」の国内15店目の店舗が、10月30日、東京・表参道に誕生した。店内には、フィレンツェの伝統と、時代を超えたエレガンス&ユニークネスを融合させた香りのプロダクトを、カラフルにディスプレイ。オープンに合わせて来日した調香師のエレオノール・ブルニエ氏に、お話をうかがった。
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パリで生まれ、香水の都・グラースで調香を学んだというブルニエ氏。パリやミラノなどの複数のフレグランスメゾンで経験を積んだ彼女が、「ドットール・ヴラニエス フィレンツェ」に参加して感じていることは?
「パフューマーとして香りのフォーミュラを考えるだけではなく、実際のオイルブレンディングから商品のボックスデザイン、店頭に並んで販売されるところまで、それぞれのスタッフと関わりながらチームの一員として学び、経験を重ねていけるところに心惹(ひ)かれています。『ドットール・ヴラニエス フィレンツェ』では、愛しい赤子が育っていく姿を見守るように、フレグランスが完成していく過程を見届けられるのです。 もう一点、魅力をあげるとすると、すでにホームフレグランスなどで唯一無二の商品を生み出して評価が確立されているブランドでありながら、そこにとどまらず、常に新しいもの、新しい価値を生み出していこうとする姿勢です。とてもオープンで多様性のある組織の中で、私自身もどれだけクリエイティブな新しい提案ができるかを心がけています。私たちは決してトレンドフォロワーではない。自分たちでまったく新しいフレグランスを生み出していく、その最前線にいられることに、パフューマーとしてたまらないやりがいを感じるのです」
そんなブルニエ氏が、フィレンツェで得たインスピレーションを8つの香りに昇華したというオードパルファムコレクション“フィレンツェ イン トランスレーション”も、話題を呼んでいる。これらのフレグランスには、以前から抱いていたアイデアを取り入れたものもあるそう。
「フランスにいた数年前、6月のある週末のこと。とても素敵でユニークな香りのパフュームに出合いました。手に取ってひと嗅(か)ぎで気に入ってしまったそれは、リンデンツリー(西洋菩提樹)の花の香りに近くて。どうやってこれを創り出すのか、再構成するフォーミュラを考えたことがあるのです。その後、フィレンツェに移って経験を積む中で、再びリンデンツリーに出合う機会がありました。初夏、街にリンデンツリーの花の香りが溢(あふ)れていて、風や気温の上昇でさらに力強く花が香る。近年、人々の生活は自然から切り離され、遠ざかっているように感じます。木の下に立ったときに感じるような自然とのつながり、ピュアでシンプル、ロマンティックでポエティックな経験を、香りで想起させることはできないか……。過去の出合いとフィレンツェでの興味深い再会が、午後の木陰のように爽やかな “メリッジャーレ”というオードパルファムの誕生につながりました」

インスピレーションの源は、日常の中にあるというブルニエ氏。フィレンツェの街並みや風景、光、流れゆく時間……。そこに生まれる感情の繊細なニュアンスを、香りという形で描き出した8つのオードパルファムコレクション“フィレンツェ イン トランスレーション”を、店頭でぜひ手に取ってみては。
ところで、今回の日本への旅を通して、新たなインスピレーションをもたらす出合いはあったのだろうか?
「日本に滞在中、日本の文化に触れ、いろいろな香りや味を体験して楽しんでいます。日本の方は食材への思い出や、感情的なつながりを持つ文化が背景があるように感じます。子ども時代に馴染(なじ)んだ食べ物の香りは、アイデアの源として興味深いですね。フィレンツェのあるトスカーナ地方には、桃の有名な生産地があります。日本も日常にフルーツが浸透している印象。例えば自分の中にある桃を通した経験や味わい、香りを通して、日本とつながれるって興味深くないですか? フィレンツェと日本との橋渡しになるようなフレグランス、それも次の構想として持っているんですよ」
ブルニエ氏はまた、子どもたちを対象とした嗅覚ワークショップを開催するなど、香りと創造の世界へ導く活動も行っている。
「ヨーロッパでは、嗅覚などの五感を養う教育プログラムがありません。それはもったいないと思ったんです。香りには心を落ち着かせるリラクゼーション効果があるものも。また、嗅いだときの自分の反応には間違いがない点も、興味深いことです。先ほどの桃を嗅いだとき、甘くてフレッシュな香りという人がいれば、少し酸っぱい香りがするという人もいますよね。それはその人のこれまでの背景や経験、子ども時代の思い出に起因するもので、どれも正解。子どもは、こんなことを言ったらどう思われるだろう、というフィルターがありませんから、ストレートに発言できます。素直な感情の発露を見守り、尊重したい。そのクリエイティビティが、大人になったときの夢の基盤になるのではないかと思うのです。私自身、子どもたちの素直な反応に感化されたことがあります。パフューマーの経験も、これが正解といったものさしで測るものではありません。自由な世界、自由な経験であり、香りや素材から感じる喜びを大切にすることに、正解も間違いもないのです」
パリ生まれのブルニエ氏がフィレンツェで得たインスピレーションを、8つの香りに昇華したという話題のオードパルファムコレクション“フィレンツェ イン トランスレーション”をはじめ、心ときめく香りとの出会いを楽しんで。さらに、ブランドを代表する“ロッソ ノービレ”など、人気の香りのディフューザーやキャンドルをパッケージした“フェスティブ コレクション2025”も販売中。オーナメント型の窓から見え隠れするストライプ柄が遊び心を感じる限定ボックスは、ホリデーシーズンのギフトにもぴったり。
ディフューザー(250mL)とミニキャンドル(80g)のセット。

ツリーのようなグリーンボックスの中に、250mLサイズのディフューザーを。イタリア語でクリスマス・ツリーを意味する“アルベロ ディ ナターレ”と“ロッソ ノービレ”の2種。

単品では販売していない100mLサイズの“ロッソ ノービレ”のディフューザーに、詰め替え用リフィル(150mL)をセット。

トスカーナのマイスターの手による美しいガラスベースが魅力のキャンドルコレクション。香りは、“ロッソ ノービレ” 、“メログラーノ” 、“ローザ・タバッコ” 、“ウード ノービレ”の4種類。


※店舗によりお取り扱いが異なります
・「ドットール・ヴラニエス フィレンツェ」のオードパルファムコレクション「FIRENZE IN TRANSLATION」が日本初上陸
・大切な人への想いをかたちに 。「モルトンブラウン」のクリスマスを彩る香りの贈り物


ドットール・ヴラニエス 表参道
東京都渋谷区神宮前6-31-15 マンション31 1階
tel:03-6427-3780
営業時間:11:00~20:00 (休業日は年末年始予定)
www.drvranjes.jp
【雑誌『marie claire』のPDFマガジンダウンロードページ】
©︎marie claire/text: Satsuki Tadokoro
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