デストピア経典~曼荼羅畑でつかまえて(三代目)

B級カルトな特殊映画、ホラーにアニメに格闘技、酒にメタルにフィギュアに銃。日頃世間ではあまり顧みられる事のないあれやこれやを過剰なる偏愛を以てご紹介いたします。

放送開始記念×中川晴之助監督生誕記念。 ウルトラQ/第12話・鳥を見た

本日1月2日はウルトラQ」放送開始日(1966年1月2日「ゴメスを倒せ!」)にして中川晴之助監督(1931~2018)の誕生日

中川監督が演出した「ウルトラQ」エピは3本(全て山田正弘脚本)。第6話「育てよ!カメ」、第15話「カネゴンの繭」そして、

ウルトラQ/第12話・鳥を見た」(1966年3月20日TBS放送/中川晴之助監督)

とある漁村の近海に突如現れた難破船(船首と船尾にあしらわれているのは…マンダ!)。


偶然居合わせた万城目、一平、由利ちゃんも乗船して…っていやそれどんな偶然だよ。新聞記者の由利ちゃんはともかく、万城目と一平はただの一般人(完全部外者)だろ。

船内で見つけたのは異国の言葉で書かれた航海日誌と1匹の文鳥(によく似た鳥)。

程なく難破船は沈没。文鳥(によく似た鳥)も船外脱出。

航海日誌は由利ちゃんがガメて一の谷研究所へ。航海日誌の日付からあの船(貿易船)が航行していたのは998年前と判明。

そして博士の文献資料から船内にいた文鳥(によく似た鳥)は、第三氷河期以前に生息していた鳥の祖先の一種“ラルゲユウス”…っていやどう見ても文鳥だろ。


ラルゲユウスは全長43mもある巨鳥。遥か昔に絶滅したと思われていましたが、10世紀の中頃、インド西部の都市に現れた記録がありました。

つまり、998年前、航行中(もしくは難破中)だった貿易船が、ラルゲユウスと共に次元断層のようなものを通って現代の日本に現れた…。

稀有壮大なお話じゃございませんか。

ラルゲユウスは普段は文鳥サイズですが、腹が減ると食料確保のため巨大化するというはた迷惑なトランス機能を持っていました。

空腹ゲユウスは漁村の家畜を踊り食い。満腹で文鳥ゲユウスに戻った所を捕獲されて警察預かりとなりましたが、署内で巨大化。


まず超人ならぬ鳥人ハルクとなったデカゲユウスはまず鳥籠を粉砕、次に牢を破って床も天井も打ち砕いて警察署ささらもさら。自由を求めて段階破壊。

飛び立ったルゲユウスはその羽ばたきが巻き起こす突風で瓦巻き上げ、人吹き飛ばし、電車薙ぎ倒して被害甚大。


おーほとんどラドンじゃん、と思ったらほとんどのカットがラドンからの流用でした(新規で撮影したらしいのですかせ御大英一さんが納得しなかったようで)。

そのままラルゲユウスは海の向こうに消えてゆくのでした。


敢えて触れませんでしたが、本作のメインは抑圧された漁村の孤児・三郎と文鳥ゲユウスの交流。

脚本を担当した山田正弘は本作品のテーマを「少年と大人」と捉えていたそうです。ラルゲユウスを「少年の夢の象徴」と位置づけ、街を襲うラルゲユウスは「少年の夢を理解しない大人への復讐」、三郎少年とラルゲユウスとの別れは「夢との別れ=大人になる哀しさ」を現しているとおっしゃっているのですが、こちとら少年時代の夢なんざ998年以上前に失くしてしまっているので何のことかさっぱり。

三郎を演じていたのが後に「ウルトラマン」で自由に科特隊に出入りができる(視聴する側から見ればどこまでも邪魔でしかない)謎のガキ「ホシノくん」を演じる津沢彰秀だという事もあって、そっちの話は頭に入ってきませんでした。

おまけ~「シン・ウルトラマン」登場時のラルゲユウス。


「シン・ウルトラマン」では、敵性大型生物第4号・飛翔禍威獣ラルゲユウスとして登場。オリジナルに倣って未討伐(現在に至るも消息不明)となっておりました。


★ご参考

 

 

 

 

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