anNina/対象a

以前も書いたんですけど、私「ひぐらしのなく頃に解」からアニメを見ちゃったんですよね。なんかわからんけど怖い雰囲気で日常が壊れて、バッドエンドで終わるっていう。無印ではレナや魅音、沙都子の狂気に打ち震えるんですが、私の中では彼女達は最初から良い子なんですよ。後から無印見たり原作やったりして「えっ、こんな子なの!?」って驚いたもん。
さて、そんな二期EDとして流れてくるのが、anNinaの「対象a」という曲。
残酷な物語のEDが、こんなオシャレなネオソウルなバラードだなんて…!深夜の誰もいない部屋で聴く曲。ピアノやウッドベースといったジャズの編成なんだけれど、ストリングスの旋律が哀しさを誘い、ボーカルAnnabelのしっとりとしつつ少しウィスパーな歌声が、どんよりとした心に毛布をかけて「おやすみなさい」と言ってくれるようだ。一番の上品な編曲も好きだけれど、アレンジが入った二番の編曲も好き。Bメロでピアノがメロディーと同じフレーズを弾いたりね。
また、bermei.inazawaの作る曲は、絶妙な電子音の配置が気持ちいいんですよね。ただのアコースティックなジャズでは終わらない。点滅する信号のように、消えいくもののカタルシスを含んでいるように思えてしまう。そうして進んだこの曲。最後には音の数が少なくなって、最初から何もなかったように収束していくのがね。
そしてこの曲を名曲たらしめているのが、「あなたの亡骸に土をかける」から始まるinterfaceの書く歌詞。曲名の「対象a」というのは、人が決して満たせない「欠如」を意味するらしい。ネタバレを避けるように書くけど、このアニメ(原作を含む)は、そのどうしても手に入らない未来をずっと追い求めていく話なんですよね。カケラを拾い続けて未来を想うのが罪なのだろうかと自問自答して、早く夢が終わらないかと、永劫とも言える時間を過ごしている。どこか諦めているようで、それでも天文学的な確率の希望を願う、救済の歌なんですよね。抽象的な言葉が並びつつも、ちゃんと本編とシンクロしているのです。
やっぱりこの曲は、禍々しさと悲しさを描いた無印の曲じゃない。哀しさと希望を描いた「解」の曲なんですよ。