米原ルート検討求めた維新 与党入りで揺らぎも 北陸新幹線延伸
毎日新聞
2025/11/18 11:00(最終更新 11/18 15:11)
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自民・公明の連立与党で積み残しとなった課題の一つが、東京と福井・敦賀を結ぶ北陸新幹線の延伸問題だ。
2016年、当時の与党は福井県小浜市を経由して京都駅や新大阪駅に至る「小浜・京都ルート」を採用した。
それが地元の反対などを受けて、与党の整備検討委員会は24年12月、目標としていた25年度中の着工を断念した。
「(滋賀県米原市で東海道新幹線に接続する)『米原ルート』との比較、検討を進めるべきだ」
小浜・京都ルートが撤回されていない中で、日本維新の会の代表、吉村洋文・大阪府知事はこれまで、そう発言している。
公明党に代わって連立政権に維新が加わったことで、延伸問題は「終着駅」にたどり着けるのか。
舌の根も乾かないうちに…
「舌の根も乾かないうちに、米原ルートは実現が難しいと平気でお話しになる」
検討委で委員長を務める自民党の西田昌司・参院議員は10月20日に配信した動画で、今後の維新との議論に懸念を示した。
というのも、こんな事情があったからだ。
16年12月、検討委の上部組織に当たる「整備新幹線建設推進プロジェクトチーム」(PT)は小浜・京都ルートが適切という結論に至った。
その前から、地域政党「大阪維新の会」の松井一郎氏が当時知事だった大阪府は、国土交通省に早期の開通を要望し続けてきた。
与党PTの決定後は、小浜・京都ルートを念頭に置いていた。
ルート再検討に向けた動き
にもかかわらず24年6月、維新側がルートの再検討に向けて動き始める。
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