2025年仕事の振り返り。
看護師20年目、退院調整看護師としてもうすぐまるっと2年になろうとしている。
1番の役割は、担当病棟でスムーズに退院できない患者さんの退院の調整をすること。
退院調整っていうのは、ただ調整すればいいってもんじゃない。
退院する時の状態は人それぞれ。
それに加えて、本人、家族の認識もそれぞれ
(現状や、医師の見立て通りに理解する人もいれば、それ以上に治るとか、リハビリすればなんとかなるとか、見立て以上に期待してしまったり…)
さらに、退院後の生活への展望もそれぞれ。
家族構成、家族との関係、家族との距離、経済状況、住環境、それぞれ。
退院調整って、めちゃくちゃオーダーメイド。
ひとつとして同じ調整はない。
だから毎回頭を悩ませる。
基本的には自宅から入院した人は、自宅に帰るべき、というのが頭にある。
だってさ、普通の感覚だったら、家から出たら家に帰るものじゃないですか。
「自宅では無理!」
って、ご家族(経験上、ほぼほぼ、本人は自宅に帰りたがっている)を含め、
医者や看護師を始めとする病院関係者はとても多いのが現実。
そんな中でも、
「本当に絶対無理なの?」とか
「なんとか家に帰すことはできないの…?」
って、心が揺れているご家族がいるのも現実。
こういうサービスが使えます、いつかこうなる可能性があるので、そういった時はここに相談してください。
情報提供する中で、不安が和らいで「やっぱり自宅に帰ろう!」って覚悟を決めるご家族がいないこともないのだ。
2025年の中で、これ以上ないでしょうってくらい、調整した患者さんがいる。
あまり状況を詳細に書いてしまうと、個人情報なのでものすごーくざっくり書く。
先日退院された、どの病棟看護師も、「本当に家に帰るんですか…?」と口をそろえる患者さんがいた。
半年も入院していて、状況は良くなるわけでも、手が付けられなくなるくらい悪くなるわけでもなかった。
緩やかに、下り坂、というだけで、「家に帰れないこともない」状態。
とにかくたくさんの医療処置がいるし、透析もしていて、透析に通うことが条件。
ギリギリできないこともないって言った感じだった。
退院調整に入る前に、治療方針やリハビリを巡って、二転三転を繰り返し、何転したかわからない。
しかも命に関わる、人生に関わる、家族の関係にも関わる選択を繰り返した。
あまりにも医療処置が多いので、慢性期の病院しかないかと思っていた。
でもご家族は、ただ生かされているだけ、にしかならないと望まれなかった。
次に施設を探すのに、近隣の施設を20件以上当たって、候補をいくつも出した。
ご家族はあまり乗り気じゃないなって雰囲気があった。
「家は無理ですか…?」
「本人が家に帰りたいと言っている」
ご家族の葛藤の中で、家への退院を希望された。
正直、これは大変なことになった!と心の中で焦ったけれど、正直ひとりで身寄りがなくても自宅で最期を迎えた人だっている。
絶対だめ、できない、という理由もなかった。
ものすごく、気の回るケアマネさんの力を借りて、訪問診療、訪問看護、他にもたくさんの支援の方々と繋がって、連絡したことのない病院、会社にもたくさん連絡した。
正直、ケアマネさんが繋いでくださったお医者さん、看護師さんが本当に一生懸命にやってくださる方々で、私は一人で焦っていたのだけれど…。
その患者さんは、誰もが
「家なんて変えれるんですか?」
「どうして家なんか選ぶんですか?」
って声を上げる中、ご自宅に帰る日を迎えたのだ。
それまでに、たくさん、たくさんケアマネさんと相談して。
お互いに病院の中でできること、地域でできることをそれぞれやって。
退院の前に、自宅に行ってくださるケアマネさん、訪問診療の先生、訪問看護さん、ヘルパーさん、ベッドとか福祉用具を貸してくださる会社の方が集まる「退院前カンファレンス」を行った時には、本当にいい在宅のチームができたと思った。
最後、本当に泣きそうだったな。
ケアマネさんが
「きっと、最後のお正月を迎えるでしょうから、なんとかご自宅で過ごせたらいいですよね」って話してくださって
そう、当たり前のようにやってくるお正月も、きっと最後なんだ…と思うと、がぜんなんとかせねば、と力が入った。
ご家族も一生懸命、医療処置を覚えるのに、病院に何度も通われた。
ご本人をとても大切に思われているのを、すごく感じたからこそ、この特大ミッションをなんとかしよう!って頑張れたのだ。
退院を迎えた日の、患者さんの嬉しそうな顔が忘れられない。
そして、後日きいたケアマネさんの、ご自宅でのご様子を聞いて、ご家族と本当にいい時間を過ごされているって、聞いてうるっときちゃった。
たくさん状況が変化して、なんどもうムリだ!とか、病院で最期を迎えてしまうのかも・・とかあきらめそうになったし、他の仕事も立て込む中、とんでもない調整だったから、頭おかしくなりそうになったし…。
退院調整の仕事って、とにかく話を聞いて情報をもらって、連絡をして。
紹介状とか看護要約とか書類を書き集めて、関係各所にFAXして。
ずっとお願いして、受け身で、待っていてって地味な仕事。
ご本人、ご家族の気持ち、関係するいろんな人の気持ちも揺れ動いて、このまま進んでもいいの…?っていつも不安の中。
退院という名前はついているのに、正解のない出口を見つける感じ。
でもその先にはご本人の人生、ご家族との生活は続いている。
ご本人の人生、ご家族との生活を思うと、責任が重すぎて、しんどくてもういやだーって逃げ出したくなることもたくさんある。
それに上手くいく調整ばかりじゃないし、後悔もたくさんしてきた、もっとやれたんじゃないかって…。
でも、どれだけ私が思い描いても、結局はご本人、ご家族が選んでいくこと。
それをとにかくサポートするだけ。
未来のことはわからないから、常に答えのない答えを患者さん、ご家族と探して…
そして次の支援者さんにバトンを繋ぐのだ。
その大切さを、身に染みて感じたのが、ご紹介した患者さん、ご家族とのやり取りだったなって、一生忘れない2025年の仕事の思い出。
これからも、たくさんの調整に入らせていただく。
2026年になっても、すでに何人か連休明けには入るであろう患者さんが待っている。
胃をキリキリさせながらも、とにかく患者さん、ご家族に伴走しながら、その方たちなりの退院の形をいっしょに見つけていこう。
来年も、がんばろう!
今日の感謝3つ
①年末の忙しい時期にも、対応して下さった歯医者さんに本当に感謝です…。美味しいものがたくさん出てくる時期ですから、本当にありがたや…!
②インフルエンザをもらったのか、ちょっと怠いし、横になっていたくて、パパも娘もそうさせてくれて感謝。このままひどくならずに乗り越えられたらいいなぁ~
③年末の忙しい時に、スーパーで出会った同僚が声をかけてくれて、忙しかろうに、なんか嬉しかったなぁ~感謝!
無事にご家族とお正月を迎えられるといいな…
心から願っています。