国分寺市八咫烏の「熊野神社」歴史のロマン漂う探訪

 東京都国分寺市の寺社散策が続きますが、東福寺、姿見の池を巡り西恋ヶ窪「熊野神社」に向かいます。徒歩で北方向へ数分の所にあります。

 

熊野神社の由緒

 和歌山県熊野の大神を勧請鎮祭したもので、神社の創建年代等は不明です。元弘・建武の時代(14世紀前半)の頃、新田義貞鎌倉幕府との戦の時、兵火にて焼失したと云います。その後天正年間にも焼失、明治6年村社に列格、その後も幾度かの被災に遭いながらも再建しています。現在の社殿は平成7年(1995)に改築されたものとなります。

御祭神:伊弉諾大神(いざなぎのおおかみ)

    伊弉冊大神(いざなみのおおかみ)

    家津御子大神(けつみこのおおかみ)の三柱

 ( 境内説明書きより抜粋 )

 

 姿見の池から北の方向に行き、熊野神社の入口です。一段上の所に鳥居、社殿が見えます。

 

鳥居から境内へ

 石段を上がります。

 

 右側に社号標の「熊野神社」。一揖して鳥居を潜り境内へ入ります。参道が社殿まで真っ直ぐ延びています。

 

 参道の左側です。左手に石碑、手水舎などが並んでいます。

 

手水舎です。身を清めます。

 

 手水舎の手前に歌碑があります。前回、江戸名所図会で紹介した室町時代の僧侶で聖護院の門跡、道興准后(どうこうじゅごう)が廻国雑記に詠んだ歌が刻まれています。歌碑と説明書きです。

「朽ちはてぬ 名のみ 残れる 恋ヶ窪 今はた訪ふも 知記りならずや」

隣りの灯篭にも見事な彫刻が施されています。

 

 その手前にも石碑があります。砲弾が置かれた「日露戦役記念」と「平和記念」の碑です。

 

社殿

 尚も社殿の方へ進みます。

 

拝殿の前の阿吽の狛犬です。

 

 拝殿の正面です。参拝させて頂きました。扁額「熊野神社」、社紋は左三つ巴。

 

社殿の左側面です。

 

 拝殿の左下に熊野神社のシンボル三本足の八咫烏の絵。八咫烏は、神倭伊波礼毘古命(かむやまといわれびこのみこと)が紀州一帯を平定する際に遣わされ道案内をし、苦境から救ったことから、導きの神とされています。

 

 社殿の左側に進むと本殿が見えます。

 

 拝殿の右側の神楽殿

 

芭蕉の句碑

 社殿の右奥が広くなっており裏参道です。その左に松尾芭蕉の句碑などがある休憩できる場所があります。

 

 松尾芭蕉の句碑や、恋ヶ窪村(現国分寺市)出身の俳人宝雪庵可尊(坂本八郎兵衛)の句碑があります。

説明書き。

 

芭蕉の句碑。

 

宝雪庵可尊の句碑「月花の 遊びにゆかむ いざさらば」

 

境内社

 社殿の左手には鳥居があり、祠が三つ並んでいます。

 

八雲神社八幡神社、古峰神社で、其々参拝します。

 

 

 三つの境内社の更に左奥に祖霊社があります。

 

 左奥には大木が並んでいます。

 

 最も大きく立派な木です。

 

 最後に御朱印です。社務所にて頂きました。

社務所

 

 御朱印 八咫烏が赤米の稲を銜えています。

 

おわりに

 今回の熊野神社は、暑さのせいか参拝者も少なく落ち着いた感じの境内でした。大木など自然がいっぱいで、ゆっくり参拝することが出来ました。有難う御座います。

 

 この神社に前回の東福寺で取り上げた江戸名所図会に載っていた歌碑がありました。聖護院の門跡、道興准后の廻国雑記に詠んだ歌です。「恋ヶ窪」という地名はインパクトがあります。

 

「恋」を含む地名は、地名事典によると国分市の西恋ヶ窪、東恋ヶ窪を含めて17か所あります。我が故郷北海道に多く桂恋、恋隠など6か所でした。意外と多いようです。

 

 この神社の宮司さんから教えて頂いた武蔵国分寺種赤米稲」がありました。国分寺市東恋ヶ窪で見つかった陸稲稲赤米稲です。「赤米」は、「古代米」と呼ばれる「むかしのイネが持っていた特徴を色濃く残すイネ」の一種です。赤米は縄文時代に日本に最初に伝わった稲と考えられています。「国分寺赤米プロジェクト」があり、2018年より、国分寺市内や周囲の土地で、在来種「武蔵国分寺種赤米」を育てているそうです。

 

 そして、静かな神社ではありましたが、この熊野神社には、火の上を、神輿を担いで通過する「神輿の火渡り」というお祭りがあるようです。公式サイトに「火渡りをご覧になる際は、安全のため十分離れてご覧ください。また、規制線内は神輿が押し寄せる為危険ですので、立ち入らないようお願い申し上げます。」と載っておりました。過激な祭りのようです。

 

 「恋ヶ窪」という地名の東福寺熊野神社と見てきましたが、歴史のロマンを感じさせる散策でした。国分寺市西恋ヶ窪から「熊野神社通り」を東に真っ直ぐ行き、国分寺市の中心の方向へ寺社散策を続けていきます。

                                  以上