今回はサン・ジェルマン・デ・プレ教会の主祭壇についてじっくりと見ていきましょう。

中心は何と言ってもこのピエタ、とても素晴らしい彫刻ですね。
制作者は ジャン=バティスト=オーギュスト・クレサンジェ(Jan Baptist-Auguste Clesinger 1814-1883)です、彼はロマン主義の彫刻家で特にこの宗教的作品の作成が得意でした、女性像もたくさん作成しています。
それではピエタ像を見てみましょう。マリアは悲嘆に満ちた顔をしています、両手は開いています。右手は左手の少し上にあげる嘆きの動作です、顔は少し右上に向けられていますが目は天に向けてかっと見開いています。
両脇には天使がいます、向かって右側の天使はなくなったキリストの様子をうかがうように手を支えています。左側の天使は手に茨の冠を持ちじっとキリストの顔を見ています。ここまでの構成は三角形で、ピエタのセオリーに合致しています。

ノートルダム大聖堂のピエタ 横開き トリミング
ピエタの背後に置かれた金色の十字架はイエスの復活の象徴と言われ、金色で装飾されることによって効果的に光を反射して(Eugene)人々の目をまず引き付けます。また、この悲劇的な場面にあっても死からの救いを示唆するものと考えられています。
更にその脇には黒い彫刻が置かれています、この像は大天使を示しているようです、たぶんミカエルとガブリエルだと私は思っています。
ピエタそして十字架と大天使の構成は受難・悲しみ・復活という神学的主題を一体的に示す構成であるとされているようです。
またさらにその両脇に白い像が置かれている、これはスポンサーであるルイ14世(左)とルイ13世(右)です。
ピエタは内陣の一番奥に置かれているので、望遠レンズがないとなかなか撮影は難しいですね。
2025年4月訪問 i-phne15pro