孤憤

果てしなく続くinnocent world

直訳すると「純粋無垢な世界」となるが、Mr.Childrenの楽曲の流れから「自分の正義を信じ、貫きつつも他人に批判を受けない状況」、論語で言うところの、「七十にして心の欲する所に従えども、矩を超えず」の境地というところであろう。 1 8割の人にとって…

孤憤の果てに

エジプト世界遺産「ギザの大スフィンクス」 1 スフィンクス ギザの大スフィンクスは、伝統的な考古学ではカフラー王(紀元前2500年頃)の時代に建造されたとされているが、スフィンクスに刻まれた大量の雨水で侵食された風化痕を研究し、その地質学的証拠(…

差別や偏見とやらにもう少し抗ってみたい

1 異=劣 「人は結局分かり合えない。」—— Spy Family ドノバン・デズモンド。 他人のブログを読んでいて、共感できる投稿もあれば、まったく理解できないものもある。同様に私のブログも、誰かには気づきを与え、誰かをガッカリさせるだろう。 全面的に一…

自己承認欲求と貢献欲求

1 おしゃべりモンスター 子どもの頃から、母や兄弟によく言われた。「お前は人の話を聞かない」と。 確かに、気をつけるようになるまでは、相手の話を途中で遮って自分の話を始めてしまうことが多かった。だが、彼らが思っているほど私は聞いていなかったわ…

諦めの荒野・試みの沃野

1 ついに女性宰相誕生か 高市早苗さんが総裁選を制した。順当に行けば、日本初の女性総理の誕生か。どこまで、2025年というのは、プレミアムがつくのだろう。 ちなみに私は、アンチ安倍派なので、小泉氏を応援していたが、民主主義は開票が終わればノー…

澪標の先が見たくて

「澪標」とは水路や港において、航路を示す標識である。 2025年は、私や私の家族にとって大きな転機となるような年だった。年始早々、私達夫婦の転居に始まり、妻の通勤先も変わり、娘と息子は西へ東へ大異動が有って、まあ予定の無い週末が無いと言う、…

シンギュラリティ

かつて、道具は人の手の延長だった。鋤(すき)や斧がそうであるように、パソコンもまた道具であり、使用者の制御下にあるべきものである。だが、それがある日、自ら考え、判断し、やがて人間を超えるようになったら—。この転換点を、私たちは「シンギュラリ…

知らずして言うは不智、知りながら言わざるは不忠

韓非子五十五篇初見秦篇(秦王との謁見に際して語ったもの) 「無知なまま発言する者は愚かであり、知りながらそれを言わない者は不誠実である。」 1 ネット新党の躍進 参議院選の結果を見ると、ネット配信を駆使する。いわゆるネット新党が飛躍したと言う…

青年Z(後編)〜ポンコツのダンジョン

青年Zの口癖の中に、「この国はポンのコツやから。」と言うのがある。 なぜそう思うのか?後編では、その彼の意見を一つずつ取り上げて、それは的を射ているのか?自分の不遇を他責しているだけなのか検証を試みたいと思う。 4 声だけの多様性⑴ pixivのAIイ…

青年Z(前編)〜バーサーカー

知人にZ世代の青年(以下「青年Z」とする)が居る。Z世代の定義には諸説あるが、1995年のWindows95出現によるネット社会の始まり以降に生まれた世代という説が最も有力だ。生まれた時にネット社会が始まった事がその原点ではなく、それから数年後、彼ら…

天国は有った方が都合が良い

1 生死の意義 人はなぜ生まれ、なぜ死ぬのであろうか? また、私たちは何のために生きているのであろうか? 誰でも時折抱えてしまう疑問であるが、私は二十歳の頃、この疑問に対して一つの仮説を立て、概ね解答に辿り着いた。しかし、その解答は、科学的な…

1%の才能と99%の好奇心

1 発想の転換? 世に名を残す人の多くは、これまでの固定観念を覆す「発想」によって名を知らしめているようであるが、コペルニクスやアインシュタインの発明は、それまでの常識を覆したと言うものでは全くない。先日も紹介した漫画「チ。地球の運動につい…

想うは易し、為すは難し

「知の難きに非ず、知に処するは則ち難し」韓非子五十五篇 説難編第一二 その昔、ある富豪の家の外壁が、嵐のために一部崩れた。家主はそれほど気にしていなかったが、家主の息子は、小さな綻びでも、盗人は利用するものと忠告した。また、同じように、隣人…

遠水近火

「火を失して水を海より取らば、海水多しと雖も、火は必ず滅(き)えざらむ。」(火事になったのに海の水を引こうとするのでは、海に水がいっぱいあるからといって、その火事は消せない。)【遠水は近火を救はざればなり】。韓非子 説林上篇 1 アメリカの水…

ラプラスの天使

1 ラプラスの悪魔 表題を見て、ラプラスといえば悪魔ではないかと思った人も多いかもしれないが、俗にいう“ラプラスの悪魔”とは、18世紀のフランスの数学者であり天文学者でもあるシモン・ラプラスが、当時流行していた“ある時点の因果によって未来は決定づ…

ノーベル平和賞

発達障害が社会不適合レベルに達するまで悪化しているとのことで、発達し過ぎた方の能力を抑える薬を飲むようになってから、理解力・発想力とともに、文章力が格段に落ちた。 2年間休筆していたが、コロナ不況の蓄財を景気浮上に転嫁できない我が国の余りの…

てんびんは貴きにおもねず

「法は貴きに阿(おもね)らず、繩は曲がれるに撓(たわ)まず」 (韓非子五十五篇・有度篇) 四字熟語「法不阿貴(ほうふあき)」の基となった一節である。 法は貴きおもねずはわかりやすいが、縄のところを理解するのに苦労したことを覚えている。縄というの…

Hafa Adai〜グァムへ行って来ました

Chapter3のテーマは日本を出てのグローバル展開だから、日本に閉じこもっていても良い原稿は書けない。てなことは全く考えていなくて、全くのリゾート!リゾリゾ・リゾートである。 ずっと、香港に行った時、せっかくこれからバンバン海外に行くぜ!と5000…

吏は民の本綱なる者なり

1 前稿の再考 前回の投稿は、どうも、かなり不評だったようだ。 内容が悪いと、♡が貰えない。結構皆さん、中身を読んでいるんだなあ。 紛争が絶えない最貧国において、人を野生から切り離すため、基本教育を施すことが肝要と考えたが、「勉強すれば、配給を…

考える葦

1 天下万民の法 世界にはさまざまな国が存在する。地理的な要因、歴史的な要因、宗教的な価値観、様々な背景を持って、現在に至っている。いずれの国家もその現状に至った経緯は、概ね複雑なものであり、それによって形作られた、国体というものは、容易に…

虎に翼

1 虎に翼を与える母かれ 今年のNHKの朝ドラのタイトルは、「虎に翼」というらしい。 日本女性初の弁護士にして、日本の民事裁判所の設立に貢献した、三淵嘉子という方をモデルに描かれたドラマらしい。 ネットで内容を検索したところでは、多くの方が好評価…

君が代は

君が代(古今和歌集巻第七(京都大学貴重資料デジタル・アーカイブスから引用)) 「我が君(君が代)は千代に八千代にさざれ石の巌となりて苔のむすまで」 (愛しき君の世が、千年も幾千年もの間、小さな砂がさざれ石のように、やがて大きな盤石となって、…

Chapter2-最終稿 Ragnarok(ラグナロク)

1 臥竜 先日、テレビを見ていると面白い話を聞いた。イギリスの新聞社が行っている、AIのグローバル化における国別ランキングで、かつてロボット大国と言われた日本は、12位まで落ちているらしいのだが、逆にイグ・ノーベル賞は、17年連続で受賞してい…

ゴリラが出たぞ

(注)本稿においては、読む人によっては、不愉快・不適切と感じられる表現が用いられています。筆者はこれを、現実を理解しやすくするための用法と考えていますが、不快に思われる方は、咎める事なく、読む事を止めることを望みます。 1 普通の人に普通で…

血も涙もある法治国家

1 法治主義は冷血か? 庶民の正義である道徳と社会の正義である法律とは実のところ水が合わない。このため、厳格な法治国家はどうしても国民を縛り付ける印象を与える。「法律には血が通っていない」「情けも容赦もない」と人は何かと言うと、法律のことを…

美しい「分散」が生む世界

前回投稿は、Chapter2では、最重要事項と捉え、その草稿には随分時間がかかったのだが、その分、前のめりが強かったのか、久しぶりにスベッた感じになった。 かなり投稿期間が空いた上にこんな話か?と言った反応に思えた。 こういう独りよがりには、早い目…

多様性を取り込む_その2

韓非子五十五篇の11「孤憤」とは、法術の士が重臣に妨害されて才能をあらわせないことの憤りを言い、韓非の自著とされる重要な篇である。 ここに、「主の利は労有りて爵禄するに在るも、臣の利は功無くして富貴なるに在り。」との記述が有るが、まさしく、…

死刑にすればいいってもんじゃないんじゃないの?

1 要因 京アニ放火事件の青葉被告の死刑判決が出た。当然の結果であろう。 彼のように既に人生が破綻し、自分の命がさほど重要でなくなったものにとって「死刑」と言う刑罰は、どうやら凶悪犯罪を抑制する効力を失っていることを実感する。 池田小学校の児…

韓非子を非情と言う勿れ

1 非情の思想家 中国の思想家、韓非子は何かにつけて「非情の思想家」と呼ばれるが、それは何故か? 一般的に言われることは、彼は人を信用せず、冷酷で厳格な法律を以って国を統治する強権的な法治主義を唱えたからであると言われている。 しかし、私は彼…

賢者の贈り物

1 Eve クリスマスイブにプレゼントを交換する習慣は、イエス・キリストが生まれる前兆を遥か東方の三人の宗教的司祭が知り、長い旅を経て、イエスの生誕地、ベツレヘムにたどり着き、そこに居た、乳飲み子を抱くマリアの前にひざまずき、その乳飲み子のため…