どうして日本語は平仮名、片仮名、漢字の3種類の文字があるの?他の国ではこういう風に複数の文字を使っている国はあるの?
いい質問だね、カナちゃん。
日本語の文字って不思議だよね。
漢字、平仮名、片仮名、3種類がふつうに文章の中で混ざっているのは、世界でもかなり珍しいんだよ。
どうしてこんなふうになったのか、歴史を振り返りながら解説するね!
漢字・平仮名・片仮名の歴史
日本語にはもともと文字はなかったの?
うん。
日本に最初から文字があったわけじゃなくて、3世紀ごろに中国から漢字が伝わったんだ。
最初は中国語そのままの漢文しか使えなかったけど、日本語をそのまま表せるわけじゃなかったんだ。
そこで工夫が始まるんだよ。
どんな工夫をしたの?
「万葉仮名」って聞いたことある?
これは、漢字の意味を無視して「音(読み)」だけを利用し、日本語を書く方法だったんだ。
たとえば「安(やすい)」の字を「あ」と読む時に「あ」の音だけを利用する感じ。
8世紀に書かれた万葉集も、全部万葉仮名で書かれているんだよ。
それが平仮名や片仮名にどうつながったの?
万葉仮名は便利だけど、漢字そのままだと書くのが大変だよね。
だからだんだん草書体(漢字をくずした書き方)で丸くなった字が平仮名、漢字の一部をとって簡略化したものが片仮名になったんだ。
どちらも9世紀ごろ平安時代に生まれたとされているよ。
なぜ3種類が必要になったの?
漢字だけじゃダメだったの?
漢字は意味を伝えるのに便利だけど、日本語には中国語にない「助詞」や「送り仮名」など、細かな音や文法表現が必要だったんだ。
それを表音文字の仮名で補うことで、自由に日本語らしい文章が書けるようになったんだよ。
たとえば、「食べる」の「べる」は本来中国語にはない活用だから、漢字だけでは表せない。
漢字+平仮名の組み合わせで、文や話し言葉をスムーズに表記できるようになったんだ。
じゃあ、平仮名と片仮名はどう使い分けるの?
平仮名は、もともと公文書や男社会ではむしろ片仮名や漢字が使われていたけど、文学や和歌、手紙――特に女流作家の間で平仮名が発展したんだ。
一方、片仮名は学僧や官僚たちが漢文の訓読や専門用語・注釈を書くために使い始めたんだよ。
明治以降は、外国語表記や固有名詞は片仮名、助詞・語尾や和語は平仮名、意味の伝達は漢字、という現代の使い分けが定着していったんだ。
三種類の文字による日本語表記の特徴とメリット
3種類の文字を混ぜて使うと、どんな良いことがあるの?
一番のメリットは「読みやすさ」と「速く意味が伝わる」ことだよ。
たとえば、『きょうはがっこうでおべんとうをたべた』を全部平仮名や全部漢字だけで書くと、逆に読みにくくなっちゃう。
漢字…内容の意味やキーワードが目立つ
平仮名…文法や助詞・活用がわかりやすい
片仮名…外来語や擬音・強調などがはっきり分かる
三つが合わさることで、文章がパッと見ても意味がとりやすくなっているんだ。
確かに、教科書やマンガも、漢字・平仮名・カタカナが混ざってるね!
ほかの国にも複数の文字を混ぜて使う言語はある?
日本みたいにいろんな文字を混ぜる国って、他にもあるの?
世界でも日本のように極端に3種類以上の文字体系を混ぜる国はとても珍しいんだ。
一例としては、
- 韓国語…昔は漢字(ハンジャ)とハングルを混ぜて使っていたけど、今はほとんどハングルだけ。
- 中国語…漢字のみ。アルファベットのピンイン表記もあるけど、詩や日常の文章で混ぜることはほとんどない。
- インド…ヒンディー語はデーヴァナーガリー(アルファベット状の表音文字)だけ。
- タイ・カンボジアなど…それぞれの表音文字(アルファベット状)だけを使う。
- ロシア…キリル文字。アルファベットのみ。
逆に、現代の日本語くらい頻繁に3種類の文字を混在させる国は他にないといってもいいんだ。
カタカナで外来語を書くのも珍しいの?
そうだね。
他の国も新しい外国語を自国の文字で書くけど、「特別な記号で一目でわかるようにする」のはカタカナくらいしか見当たらないんだ。
たとえば英語圏ではフランス語をそのままアルファベットで書いたり、中国語は外来語も全部漢字で漢音に当てはめたりしているよ。
“日本語が複数の文字で書かれる”本当の理由は何?
じゃあ、どうして日本語ではこんな複雑な仕組みが定着したの?
大きくまとめると、次の理由があるよ。
- 漢字=意味が一目で伝わる。昔の中国文化・知識も学びやすかった。
- 平仮名=漢字では表せない日本独自の文法や助詞、女性や子どもでも書きやすくしたかった。
- 片仮名=専門家や学者が、難しい文章の音や語句を補足・注釈するのに便利だった。外来語やメールアドレス、企業名、商品名、技術用語などにも相性が良い。
言い換えれば「あえて複雑さを活かすことで、日本語独自の自然な文章表現ができる」んだ。
そうなんだ!書くのは大変だけど、日本語らしい美しさやワクワクする雰囲気につながってたんだね。
まとめ:日本語の文字の魅力
まとめると、日本語は中国から漢字を取り入れ、それに自分たちの言葉や表現方法を合わせるために平仮名・片仮名という文字を生み出したんだ。
文化や時代の積み重ねを経て、今の日本語は「意味」「音」「外来語」「感情」すべてを器用に伝え分けられる世界でも希少な言語になっている。
だからちょっと難しいけど、そのぶん文字遊びや独自性、美しさもたくさん味わえるんだよ。
世界で日本語だけがこんなに文字がいっぱいあって、しかも使い分けているって、なんだかすごく面白い!
そうだね。これからもいろんな言葉と文字の不思議、どんどん調べていこう!
【参考資料】


