遊心逍遥記

遊び心で本の森を逍遥し、その時の思いを残しておこうと始めました。

2024-12-01から1ヶ月間の記事一覧

『恋する組長』  笹本稜平   光文社文庫

『ボス・イズ・バック』を2024年8月に読んだ。その時、本書の方が同じシリーズの初本であることに気づいた次第。そこで順番が逆になるが本書を読んでみた。 本書は「小説宝石」(2002年1月号~2006年12月号)に不定期に短編が掲載され、2010年3月に文庫本が…

『千里眼 美由紀の正体』 上・下   松岡圭祐   角川文庫

千里眼新シリーズの第7弾! 岬美由紀には出生後の幼少期の記憶がほとんどない。だが、特定のシーンが時折、脳裏にフラッシュバックし思い浮かぶことがある。それは美由紀が特定の要素が重なる窮地の状況に陥った人に遭遇し、その人を助けなければと美由紀が…

『蘭医繚乱 洪庵と泰然』  海堂 尊   PHP

江戸時代末期の文政8年(1825)から明治5年(18772)の期間を背景に、蘭方医として活躍した二人のライバル、東の猛鷲・和田泰然と西の大鵬・緒方洪庵を中心にストーリーが織りなされていく。緒方洪庵の生きざまに比重を置きながら、洪庵と目指す目的は同じでも、…

『遺恨 鬼役四』  坂岡 真   光文社文庫

鬼役第4弾! 2006年に文庫で刊行されていたものに、大幅加筆修正し改題されて、2012年7月に文庫本が刊行された。 本所には、短編連作として、「月盗人」「懸崖の老松」「暗闇天女」「末期の酒」の4編が収録されている。 御小姓組番頭橘右近から、蔵人介の…

『本所しぐれ町物語』   藤沢周平    新潮文庫

本所しぐれ町という町名は存在しなかった。文庫本末尾に、「対談 藤沢文学の原風景」という著者と藤田昌司さんとの対談録が併載されている。その中で著者は「最初から場所はその辺を考えていたのですが、名前にはてこずりました」と語っている。「しぐれ町」…

『じんかん』    今村翔吾   講談社

この歴史時代小説を読もうと思ったのは、先月(11月)著者の『戦国武将を推理する』(NHK出版新書)を読んだのがきっかけ。『戦国武将を推理する』の読後印象はご紹介済み。この新書の最後に取り上げられていたのが、松永久秀。 本書は、「小説現代」2020…

『千里眼 堕天使のメモリー』  松岡圭祐  角川文庫

千里眼新シリーズの第6弾! 文庫書下ろしである。とはいえ、はやかなりの歳月が過ぎた。平成19年、2007年7月の刊行。この新シリーズ、ゆっくりと読み継いでいる。このストーリーのスタイルでの面白さは、時を経た今も変わりはない。 冒頭は、ハローワークで…

『乱心 鬼役参』  坂岡 真   光文社文庫

鬼役シリーズの第3弾! 他社文庫刊から改題の上、2012年6月に文庫本刊行。(奥書は前作同様の経緯を経たシリーズなので、以降煩雑さを避けて略記する) 新装版文庫の表紙 今回は短編連作風時代小説と言うべきか。本書には「鬼役受難」「蘭陵乱舞」「不空羂…

『刺客 鬼役弐』 坂岡 真   光文社文庫

鬼役シリーズ第2弾! 奥書を読むと、2005年8月に『鬼役 矢背蔵人介 炎天の刺客』(学研M文庫)として刊行された作品に大幅加筆修正、改題して、2012年5月に刊行されている。このシリーズ、最新刊に到るまで長丁場で楽しめそうである。 新装版の文庫表紙 こ…