洋画だとずっと思ってたら実は邦画だったという作品(といっても日独合作だそうだが)。SNSでも何度か紹介されているのを見て、少し気にはなっていた。2時間以上の時間が作れなくて後回しになっていたが、休日を利用してこのたびついに鑑賞。
監督はヴィム・ヴェンダース。出演は役所広司さん、榎本時生さん、中野有紗さん、アオイヤマダさん、麻生祐未さん、石川さゆりさん、田中泯さん他。2023年12月に上映され、第96回アカデミー賞では日本代表作品として国際長編映画賞にノミネートされた、124分の映画です。
以下、あらすじ。(参照 Filmarks)
東京・渋⾕でトイレ清掃員として働く平⼭(役所広司)は、静かに淡々とした⽇々を⽣きていた。同じ時間に⽬覚め、同じように⽀度をし、同じように働いた。その毎⽇は同じことの繰り返しに⾒えるかもしれないが、同じ⽇は1⽇としてなく、男は毎⽇を新しい⽇として⽣きていた。その⽣き⽅は美しくすらあった。男は⽊々を愛していた。⽊々がつくる⽊漏れ⽇に⽬を細めた。そんな男の⽇々に思いがけない出来事がおきる。それが男の過去を⼩さく揺らした。
感想としては、とにかく役所広司さんの演技に尽きる。カンヌ国際映画祭で、男優賞を受賞されたというのも素直に納得。無口の主人公である平山を演じておられるのだけど、本当に徹底して無口。そして無表情。けどそれに嫌味はない。おそらくは映像とかBGMを通して彼の心情が表現されていて、何とも言えない雰囲気が漂う。
平山が迷子の子の手を繋いで親を探してあげようとしたら、見つかった親がその子の手をゴシゴシと拭いて去っていくシーン。タカシが平山のカセットテープをデート代のために売り払おうとするシーン。いくつかモヤッとするシーンはあったけど、それも含めて平山の日常を表しているのかもしれない。
一方で、平山の過去はほとんど掘り返されることがない。姪のニコや妹のケイコが出てきてそこから何か展開されるのかと思いきや、そうでもない。おそらく過去に様々なことを経験した平山が送る、この毎日同じように起きて、同じように働いて、カセットテープの音楽や古本の小説を読むという日常が、彼なりに追究した結果のPerfect Dayなのだろう。
全体を通じて、大きな盛り上がりもないし、劇的な展開もない。だけど、それがいい。余韻を楽しむ作品。
ありがとうございました。
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