jeyseni's diary

「ジェイセニ」と呼んでください。批判ではなく提案をするのが生き甲斐です。

枕を布団(マットレス)とセットで考える--身体の態勢によって枕の硬さや厚さは変わるはず

人生の1/3は寝ているのだから,寝具や寝間着に投資しましょう,とばかり,昨今は枕やマットレス,そしてパジャマまで,かなり高額で機能をうたった製品が乱立している。利用者の感想も絶賛だし,有名スポーツ選手が監修ともなれば,投資に見合った効果を期待するし,実際,それまでの寝具との差は大きいだろう。しかし,寝具を変えた直後はその差を実感できたとしても,そのまま何年も使い続けて同じ感想を持ち続けられるかどうかは保証の限りではない。それは,クルマや家などあらゆるものと同様である。

 枕に至っては,「枕診断士」という人たちも登場し,製品へのお墨付きをつけようとしているし,パジャマは有名俳優・アイドルが宣伝に登場する。説得力があるが,一般庶民はなかなか手を出しにくい価格と思うのだが,市場は拡大しているようである。

 さて,筆者の体験からの寝具論は,世の中の風潮とは逆行しているかもしれない。というのも,流行りの枕を数種類導入した後,現時点では「枕なし」に落ち着いてしまったからである。

 と言っても,「枕なし」を全面的に推奨するわけではない。枕を合わせる前に,まず布団(マットレス)を身体に合わせる必要があると思うからである。

 布団,マットレスも千差万別で厄介である。ベッドか布団かによっても違う。布団は正直言ってそれほど差はないが,ベッドは中身の材料や構造の工夫が日夜進化している。ちなみに,マットレスはベッドそのもののクッション部分を言うらしく,通常はその上にさらに敷布団やマット(ベッドマット)を敷いて使用する(ここまで書いて,なんで「マットレス」と言うのか疑問に思って検索してみた。「レス」って何かな,と思ったのだが,語源は違っていた)。

 さて最近のマットレスは,複数のバネ層で構成されているようである。たとえば3層の場合,身体に近い上から薄くて柔らかい層,その沈み込みを支えるやや厚い層,そして全体をガッシリ支える厚い強いバネの入った層と説明されている。かつてのマットレスは厚くて柔らかいフワフワしたものが主流だったが,身体,特に腰が沈み込み過ぎるのが良くないとされるようになったことから,全体的に身体を支えて体重分散させるような構造が主流になってきている。

 一方,腰の沈み込みが少ないしっかりしたマットレスだと逆に身体が反り返りすぎるということで,これを補うための薄手のマット(ベッドマット)や布団で体圧を分散させるというのが標準的な組み合わせになる。伝統的な布団は比較的硬めなので,その上に薄手のベッドマットを敷くことも多い。

 さて,筆者の部屋では折り畳み式のベッドを使っている。ベッド面は硬い。そこでここにベッドマットを敷いている。厚さ5cmぐらいの低反発マットである。

 この組み合わせが気に入っているのは,低反発マットで体圧分散を図りながら,底つきがあることで,身体が不必要に沈み込まないことである。したがって寝返りも容易だし,変にフワフワすることもない。

 腰が沈み込まず,身体が曲がることがないので,上半身も水平になり,したがって頭の位置も水平になる。適当に頭も低反発マットに沈んで支えられるので,枕が要らない形になっている。

 市販の多くの枕は,比較的厚みがある。これは考えるに,腰がある程度沈み,上半身が水平よりも少し起こし気味になるため,その先にある頭の位置を上げないと首が後ろに反ってしまうからではないかと想像する。上半身が少し起きた形だと寝返りも打ちにくい。このため,枕の左右の形をまた工夫する必要が出てくるのだと思う。

 さらに,頭が持ち上がった分,首に負担が掛かるので,頚椎を支える部分を付け加える工夫がされてきている。頚椎を支えるのはいいのだが,首のところの隙間もなくなってしまう。筆者としては,首に汗をかきやすいので,この部分は空いていてほしいのである。

 高額な枕が販売されている一方で,自分に合った高さの枕を簡単に調整できる方法として,バスタオルやバスマットを折って高さ調整する方法が紹介されるようになった。バスタオルを8つ折り,バスマットを3つ折りにして調整している。この方法は,タオルの厚さ単位で高さを変えられる点と,市販枕のようなフワフワ感がなくて頭をしっかり支えることができる点,そして何よりも安いことと気軽に洗濯できることも特徴である。しかも,汗をかいても汗を吸ってくれる。

 日本人は,畳の上に布団を敷いて寝てきた。布団は硬いし,腰が底つきしてしまうので,横向きに寝ることが多い。そこで高い枕の上に頭の横側を乗せて寝るスタイルが多いように思う。一方海外ではフワフワのベッドで寝るため,腰が沈んで上半身が起きた形になり,この頭を支えるために大きなフワフワの枕を使うことが多いのだと思われる。

 避難所では,畳や板間に寝ることが多くなる。身体を横に向けて寝ることが多いだろう。エアマットが用意される場合はフワフワしていてかえって寝にくいこともある。可能なら,薄手の低反発マットを持ち込んでゆっくり寝られるようにしたい。

 ちなみに筆者は汗かきなので,寝ているときも頭や首に汗をかく。子供のころはソバガラ枕だったが,縫い目から散らかることが多かった。大人になって,プラスチックチップ入りの枕を買って,チップの量を調整して高さを変えていた。しかし,ソバガラ枕もプラチップ枕も耳元で中身がガサガサ/カサカサと音を立てるのが気になった。低反発枕も購入したが,汗を吸わなかった。その後も,メッシュ式の枕も試したが,熱がこもって快適ではなかった。最終的に,竹の小片を面状につないだシートに枕カバーを被せたものを夏場は使っている。厚さが1cmと薄く,ひんやりとした感触が夏場には気持ちいい。

 もちろん,体格や体重によって,枕や布団の関係は変わってくる。胸厚のある人は,枕の厚みは必要だろう。枕はマットレスと組み合わせて個人ごとに最適化を図るしかないという話題である。

 このほか,パジャマや下着で遠赤外線を出すという特徴をうたい文句にしている製品がある。あるいは,身体の発する水蒸気を吸って発熱する繊維を使ったものも登場している。この辺りの効果についてはあまり信じていない。というか,筆者は寝るときはTシャツとパンツしか身に着けないからである。本当は長袖長ズボンのパジャマの方が深い睡眠が得られるというのだが,筆者はなるべく素肌に近い方がリラックスできると思っている。これもまた,個人の好みである。