2025年2月の備蓄米放出の第一段階で放出米を競争入札で9割を確保したJAが,2ヶ月経っても3ヶ月経っても市場にほとんど流通させなかった対応について,その後の随意契約で小売り店が購入し,わずか数日で従来の半値以下で市場に並ぶスピード対応と比較して,JAに対しての苦情電話が殺到しているようである。
電話の応対に出るのは,一般職員であり,コールセンターの受付職員である。そこに文句や苦情をぶつけても何の解決にもならないのだが,どうも日本人はこうした「マナー警察」的な行動を取る人が多すぎるように思える。
実際に,商品を購入して,その品質や性能に対するクレームや健康被害が出た際に,コールセンターに連絡する,というのは正当な行動と言える。販売側,たとえばデパートなどは,状況を聞き,適切な対応をするようにマニュアル化されている。
しかし,その対応範囲を越えるいわゆるクレーマーによる「苦情電話」に対しては,現在では「カスタマーハラスメント(カスハラ)」と認定され,さらに暴言や暴行,居座り,そして金銭要求などが発生すれば,恐喝罪の対象として警察が対応できるようになる。
ただ,口頭やメールによる「苦情」から「脅迫」のレベルでは,受け付ける側は精神的に大きな痛手を受けるものの,「犯罪」とまでは認定されないようである。同じような苦情を何度も繰り返し掛けてくる顧客については,デパートや宿泊業では一種のブラックリストとして登録し,専門担当が対応する流れになっているようだ。
今回のJAに対する苦情電話は,おそらく名前も名乗らず,発信者番号も秘匿した匿名電話がほとんどだと思われる。そのような電話を掛けても何の解決にもならないのだが,怒りのぶつけ先に選ばれたのがコールセンターという形である。複数の苦情電話が集中すれば,結果として業務妨害になる。意図的に妨害すれば,これは犯罪行為でもある。
インターネットSNS上の匿名による誹謗中傷や脅迫など,少なくともキャリアやサイト運営者がフィルタリングを義務付けるべきだと思うし,告発して罰則対象とすべきだと思う。また電話についても,現状では受信拒否や内容録音などが行われているが,まずJAは自己防衛手段を講じて職員をカスハラから守るべきだろう。おそらく同様のことが,日本郵政に対してもこれから起きるに違いない。
政治家は,国民側ではなく,自分側や党側なので,国民の先頭に立ってはくれない。これは野党も同じで,結局は後出しで「苦情」しか言わない。しかもその口調はハラスメントそのものに聞こえる。実に幼稚な議論になっている。メディアの素人コメンテーターも同様である。専門家は当たり障りのないことしか言わないし,結局は後出しでしか言わない。そんなのは専門家でもなんでもない。看板を下ろしてもらいたい。
仮に匿名の苦情電話などが犯罪であると認定されても,それを取り締まる機関が存在しない。「法治国家」があきれてしまう。とにかく,キャリアやプラットフォーム側が良識あるシステムを構築すべきであり,ここにAIを活用すべきだと提案したい。