肥大化するITの複雑性をワンストップサービスで強力にサポート
IT製品の流通を担うディストリビューターとして長年の実績を持つTD SYNNEXは、2020年ごろから、顧客やパートナーのニーズの変化を感じていた。「ただ製品を提供するだけでなく、その後にどうやって使えばよいか、どう運用していくべきかというところまで、幅広く支援してほしいという声が大きくなっていました」と、同社 マーケティング&サービス部門 サービスソリューション本部 本部長の立原伸治氏は振り返る。
IT環境の複雑化やリモートワークの普及により、情報システム部門は人手不足と業務負荷に直面している。それまでTD SYNNEXでは、そうした個々のニーズに合わせてサービスを構成して提供することもあったが、組織や機能が各部門に分散している状況だった。これらを集約してワンストップでサービスを提供する体制を整え、2021年、「ServiceSolv®(サービスソルブ)」という名前で本格的な事業を展開している。「Solv(解決)」には、お客様のIT運用に関わる課題を一緒に解決していくという思いが込められている。

TD SYNNEX株式会社
マーケティング&サービス部門 サービスソリューション本部 本部長
立原伸治氏
最も煩雑で負荷の高いITライフサイクル管理の課題を解決
ServiceSolv®の中核となるのが、「IT LCM(ITライフサイクルマネジメント)」サービスだ。IT製品の導入から展開、運用、処分まで、ライフサイクル全体をトータルでサポートする。
TD SYNNEX サービスソリューション本部 サービスPMチーム チーム長の安川維知氏は、「PCはもちろん、サーバー、ストレージ、ネットワーク、セキュリティ、クラウドと、幅広い製品カテゴリに対応しています。導入フェーズではコンサルティングから診断やシミュレーション、クラウド構成支援、展開フェーズでは機器の導入や現地設置、ステージング環境提供、運用フェーズではコールセンター業務代行やライセンス更新案内、処分フェーズではリユース/リサイクル、データ消去といった多岐にわたるサービスを展開しています」と述べる。

TD SYNNEX株式会社
マーケティング&サービス部門 サービスソリューション本部 サービスPMチーム チーム長
安川維知氏
特に注目すべきは、煩雑になりがちな処分フェーズだ。TD SYNNEXではITAD(IT資産の適正処分)サービスを提供しており、安心してIT機器の処分を任せることができる。
実は、TD SYNNEXの買い取りビジネスは20年以上の実績がある。廃棄物処理法や古物営業法といったコンプライアンスを順守しながら、PC更新時の買い取りや下取りにより、導入・処分コストの削減というメリットを提供している。リユースやリサイクルを通じて製品価値を持続させることで、SDGsやESGといった観点からも高く評価されている。
リモートワークでも安心管理、クラウドがPCの運用を変える
TD SYNNEXが、IT LCMサービスの中でも特に注力しているのは「PC LCMサービス」だ。IT LCMがIT製品全般(サーバー、ネットワーク、クラウドを含む)のライフサイクルをトータルでサポートするのに対し 、PC LCMサービスは、IT LCMの管理対象のうち、利用者との接点となるエンドポイント、すなわちPCの管理に特化したサービスである 。「人も時間も足りない時代の、PC運用の新しい答え」というキャッチコピーのとおり、PCの管理負担を抜本的に解決することができる。
TD SYNNEX サービスソリューション本部 サービス技術チーム チーム長の木下彌三郎氏が率いる同チームは、技術面からこのサービスを支えている。
「リモートワークが普及したことで、従業員が全国各地に分散し、場合によっては海外で働くケースもあります。そうしてPCの管理負担が増す一方で、IT部門の人手不足は深刻な状態に陥っています。限られたITリソースで多様な働き方に対応するという課題への解決策として、TD SYNNEXのPC LCMサービスを提供しています」(木下氏)

TD SYNNEX株式会社
マーケティング&サービス部門 サービスソリューション本部 サービス技術チーム チーム長
木下彌三郎氏
効率的なPC運用を支える核となるのは、Microsoft AutopilotとMicrosoft Intuneを活用したクラウド管理手法である。
従来のマスターイメージをPCにコピーする「クローニング方式」に対し、PCの初期設定、アプリケーションの配布、セキュリティ設定などの作業はすべてクラウド上、リモートで完結できる。従業員が自宅に届いた新しいPCの電源を入れてインターネットに接続すれば、Autopilotを通じて必要な設定が自動的に適用される。その後もIntuneを介し、各地に分散したPCを統合管理できるというわけだ。
「PCのクラウド管理は、従来の管理手法を単に効率化するものとは言えません。もはやIT運用のあり方そのものを変えるものです。私たちもこの技術を活用することで、お客様の環境を持続的にサポートできるのです」(木下氏)
物理的な運用業務も、TD SYNNEXの強力なサポートが役に立つ。同社は大規模な物流倉庫を備え、顧客の予備機を保管し、必要なときに迅速に出荷できる体制を整えている。もし在宅勤務の従業員が故障などで代替機を必要とすれば、TD SYNNEXのサポート窓口が対応し、自宅まで直接配送する手はずになっている。クラウド管理で必要なセットアップは完了しているため、IT管理者の手を煩わせることなく、すぐに業務を再開できる。
コスト面でも、TD SYNNEXのサービスは力強い。具体的には、対応時間がチャージされている月額定額プランが用意されている。しかも日本独自のサービスとして、携帯電話回線のように、チャージされた時間が余ったら次月へ繰り越すことも可能だ。PCの運用コストが固定費となり、予算化しやすいというメリットが大きい。
煩雑なサービスはTD SYNNEXに委任、得意な領域・新たな価値の提供に注力
TD SYNNEXのServiceSolv®は、エンドユーザーだけでなく、従来からのパートナーである販売店やリセラーにも大きなメリットをもたらす。
「ITライフサイクル管理はエンドユーザーのニーズは高いものの、業務負担が大きいため、パートナー企業もサービス化に踏み切れにくい領域です。その部分を当社が受け持つことにより、ITベンダーは自社の得意な領域のサービス強化や顧客エンゲージメント向上に注力できるようになるのです」(立原氏)
さらに、ITLCMサービスを通じてエンドユーザーの運用課題が見えてくると、クラウド活用やセキュリティ強化、ネットワーク改善といった上位レイヤーの提案につなげることができる。単なる「モノ売り」にとどまっていた事業者も、TD SYNNEXのサービスを活用することで、運用支援や課題解決といった新しいビジネスへの拡大を図るチャンスを得られるわけだ。
処分フェーズのリユースリサイクルサービスも、パートナー企業にとって魅力的だ。「エンドユーザーが適切なPC処分や買い取りによるコスト削減などを希望しても、実際のサービスは法令に則った適正な処理やノウハウが必要です。自社のリソースが不足していたとしても、TD SYNNEXのLCMサービスで総合的な提案が可能となるのです」(安川氏)
立原氏は、ServiceSolv®の登場からこれまでの進化を「点から面」と表現する。当時、社内に分散していたサービスを集約し、個々の強化に努めてきた。そうして面を埋めていくことで、PC LCMサービスのようなソリューションへと進化することができた。他の領域でも、同様にサービスを強化していきたい意向だ。
さらに同氏は、ディストリビューターとしての中立性はTD SYNNEXの強みとする。特定のメーカーに縛られず、課題から入って最適な選択肢を提供できる。
「私たちはソリューションアグリゲーターとして、ITの価値を最大化していくことが役割です。世界最大級のITディストリビューターでありながら、日本市場に根差した事業者として、日本のパートナーやエンドユーザーと共にITの可能性を広げていきたいと思っています」(立原氏)
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