海外コメンタリー

マイクロソフト、「Windows」ライセンスの電話認証を終了--トラブル時の手動認証はオンラインのみへ

Lance Whitney (Special to ZDNET.com) 翻訳校正: 編集部

2026-01-06 07:19

 Microsoftはこれまで、「Windows」が自動的にライセンス認証されない場合に備えて、手動で認証する手段を提供してきた。その中でも便利な方法の1つが、同社に電話をかけることだった。この方法では、カスタマーサポートの担当者が手順を説明し、認証を承認してくれる。特にPCでインターネットに接続できない状況では非常に重宝されていたが、残念ながらこの電話認証サービスは終了した。

 技術愛好家のBen Kleinberg氏が公開したYouTube動画により、電話認証が利用できなくなったことが明らかになった。同氏は「Windows 7 Home Premium」をインストールした後、OSのライセンスを認証するためにMicrosoftの製品アクティベーション番号に電話をかけたという。しかし、サポート担当者につながることはなく、製品認証はオンラインに移行したという録音メッセージが流れるだけで、電話で手続きを進める手段は提示されなかった。

 筆者がこの事実を確認するために、(米国での)Microsoftの製品認証用電話番号に発信したところ、同様に認証手続きのオンライン移行を告げるメッセージが流れた。案内されたポータルのリンクに従うと、まずCAPTCHAによる認証を求められた。次に進むと、Microsoftアカウント、または学校や職場のアカウントでのサインインを促す画面が表示された。その後、Windows、「Windows Server」、または「Microsoft Office」を認証できる画面へと遷移し、そこでインストールIDを入力して認証プロセスを試行する形式となっていた。

 オンラインでの手続き自体はそれほど煩雑なものではないが、それはあくまで正常に動作することが前提である。電話認証の廃止は、幾つかの理由からユーザーに不便を強いる結果となっている。

 第1に、Windows PCがインターネットに接続できない場合はどうすればよいのか。もちろん、通常のMicrosoftサポートに電話して助けを求めることは可能だが、ユーザーが望んでいるのは単なる製品のライセンス認証である。第2に、このポータルを利用するには何らかのオンラインアカウントが必要になる点だ。Windowsでローカルアカウントを使用しており、Microsoftアカウントを持っていないユーザーにとっては大きな障壁となる。

 第3に、手続き中にトラブルが発生し、直接的なサポートが必要になった場合の懸念である。筆者はこれまで、新規PCや構成を変更したマシン、あるいは仮想マシンで何度もWindowsのライセンス認証を行ってきた。ライセンスが正当なものであっても、認証プロセスが失敗することは珍しくない。これまでは、認証専用窓口の担当者がその都度解決を助けてくれたが、今やその親身なサポートは失われてしまった。

 こうした状況に既視感を覚えるユーザーも多いだろう。これは、あらゆる操作をオンラインへと誘導しようとするMicrosoftのさらなる方針転換の一環といえる。Windowsが認証できないならオンラインへ、オンラインで認証するならMicrosoftアカウントや組織アカウントを、という流れだ。そこで何らかの問題に直面しても、もはやユーザーは自力で解決するしかない。

 Microsoftはこれまでも同様の手法をとってきた。特に顕著だったのが、「Windows 11」でローカルアカウントの使用を可能にする回避策を次々と遮断したことだ。その狙いは、ユーザーにMicrosoftアカウントの作成を強いることでデータを収集し、ターゲット広告などのプロモーションに活用することにある。

 先のYouTube動画でKleinberg氏は、Officeの電話認証をうたう別の番号にも発信しているが、そこでも認証はオンラインに移行したという同様のメッセージが流れるだけであった。

 本来、現在のWindowsやOfficeのライセンス認証は、かつてよりも簡素化されているはずである。インストールを特定の製品番号やIDにひも付けるのではなく、Microsoftアカウントにひも付ける仕組みへと変わっているからだ。アカウントに正当なデジタルライセンスがリンクされていれば、両製品とも自動的に認証されるのが基本である。

 しかし前述の通り、自動認証が常に機能するとは限らない。また、プロダクトキーを必要とする古いバージョンのWindowsやOfficeを認証しなければならない場面もあるだろう。筆者も仮想マシン上で古いOSを起動する際、何度かこうした事態に遭遇した。そうした時、電話越しに人間の担当者が対応してくれるサービスこそが救いだったのである。この仕組みが廃止されたことは、極めて残念と言わざるを得ない。

提供:Screenshot by Lance Whitney/ZDNET 提供:Screenshot by Lance Whitney/ZDNET
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この記事は海外Ziff Davis発の記事を4Xが日本向けに編集したものです。

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