izumoissun2025’s blog

gooから引っ越してきました。読書録メインです。読んでくださる方々に感謝を。

読書録「解剖探偵」3

読書録「解剖探偵」3

著者 敷島シキ
出版 角川文庫

p164より引用
“ マスコミやネットで、こいつは悪い奴
だ、という雰囲気が作られると、その相手に
はもう何をしても許されると思い込む。なぜ
なら、こいつは悪い奴だからだ。悪を叩くの
は正義。すなわち自分こそが正義。正義は悪
に何をしても許される。
 そんな幼稚で頭の悪い理屈を、多くの人が
無意識に受け入れてる。”

 殺された人だけを霊として見ることが出来
る刑事を主人公とした、長編ミステリサスペ
ンス小説。
 パッと見て自殺と判断されるであろう死体
を前にして、その考えに異を唱える主人公・
祝依然。先輩刑事にははっきりとした根拠を
示せはしないが、祝依にはこの死体が殺され
たものであると判っていた…。

 上記の引用は、人の失敗に対する昨今の
世間の動きに対する一文。
悪い事をする人も大勢居るには居るのでしょ
うが、自分が被害を受けていないのなら、
他所まで行って騒ぎ立てなくてもとも思いま
す。ネットの時代になって、困った人やいた
ずらや失敗が、より多く目に付くようになっ
ていますが、注意を促す以上に騒ぎ立てるの
は、昔からあるメディアの人達と同じになっ
てしまうように思います。
便利な道具として、インターネットは良いも
ので面白い事を見せてくれるものですが、使
い方は良く良く考えたいものです。
 主人公にオカルトな要素があったり、読者
の推理をはぐらかす書き方があからさまに感
じるところはあります。しかし読み切ってし
まうと、後味は悪くない、良いミステリナノ
ではないでしょうか。
幽霊が見えるという主人公の設定が気に入る
人なら、今後の続巻も楽しめるシリーズにな
るでしょう。
 もう一人の主人公・霧崎真理の因縁につい
ても気になるところ、続きで描かれるのを
期待せざるを得ません。

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