石井政之の作業場

作家、編集者、ユニークフェイス研究、「ユニークフェイス生活史」プロジェクト、ユニークフェイス・オンライン相談、横浜で月1飲み会

『顔を失った兵士たち』(人文書院)が発売されます

9月末に、「顔を失った兵士たち」という翻訳書が発売されます。

ユニークフェイス問題(外見差別、ルッキズム)に興味がある人にとって

読むべき書籍だと思います。

「顔を失った兵士たち」(人文書院)



日本でも、原爆被害者のなかに、顔面などの外見におおきな傷害・傷害が残った当事者が多数いました。

その経験をもとに、外見差別の社会学、心理学などが立ち上がるチャンスがあった、と思います。

しかし、当時の日本のアカデミズムは、それができなかった。

1990年代以降、ユニークフェイスなどの当事者活動が、外見差別の現実を告発するまで、社会の関心は薄かった、と考えています。

英米と日本の違いについて考える良書だ、と想像します。

読んだら、このブログで書評を書いて公開します。

 

www.jimbunshoin.co.jp

 

 

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第一次大戦、戦闘で顔が壊れた兵士たち

手足を失った兵士は英雄となったが、顔を失った兵士は、醜い外見に寛容でなかった社会にとって怪物となった。塹壕の殺戮からの長くつらい回復過程と形成外科の創生期に奮闘した医師の実話。

戦争の現実と一縷の希望を描くヒューマン・ノンフィクション!

                                  

ニューヨークタイムズベストセラー/ガーディアン紙 年間ベストブック

著者が本書で取り組んだのは、二〇世紀の形成外科医として必ず名前の挙がるハロルド・ギリーズ(一八八二―一九六〇)の活動と、形成外科そしてそれが美容整形へと発展する過渡期である第一次世界大戦期に、顔面損傷兵士への医学的社会的な支援のスペクトラムがどう展開したかを明らかにすることである。(中略)本書は、彼らの医学的な活動に加えてその際に考えたことや心の動き、それに日常生活の様子などが書き込まれるという、ノンフィクションならではの描写からそれぞれの個人を一人ずつ際立たせている。(「解説」より)

★形成外科医・ハロルド・ギリーズ★

ケンブリッジ大学で教育を受けたニュージーランド人のギリーズは、戦線で人間の残骸を目の当たりにして、形成外科という黎明期にあった分野に興味を抱くようになった。英国に戻った彼は、顔面再建だけを専門とする世界初の病院のひとつを設立した。そこでギリーズは、引き裂かれたものを再建し、破壊されたものを再創造することを使命とするユニークな施術家グループを集めた。本書はギリーズの独創的な手術の工夫を、人生を狂わされ、トラウマと向き合う兵士たちのドラマチックな物語とともに紹介している。その結果、医療がいかに芸術となりうるか、そして容赦ない恐怖の前で勇気と想像力が何を成し遂げうるかについて、鮮やかに描かれている。

 

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「顔を失った兵士たち」を読む前に考えたこと。


『楊令伝』(北方謙三)でも、「顔を失った兵士」が何人も登場する。布でつくった覆面で生活をしている場面が描写されている。形成外科医療が存在しなかった時代の戦争とは、そういうものだったのだろう。そこまで表現した北方謙三先生はすごい、と再認識した。

 

1年に数冊、ユニークフェイス(外見差別)をテーマにしたノンフィクション、小説が刊行されて、私の元に情報が来る、という感じ。30年前には考えられない出版状況になっている、と思う。社会の無関心から、関心事に変化した。しかし、当事者(家族)の手記、体験記はまだまだ少ない。


戦争文学(フィクション)のなかで、顔を失った兵士たちを描いた作品群はまとめておくべきだろう。美容整形産業の出発点は、復員兵の顔面などの修復手術から始まっている。復員兵の切実なニーズから、普通の外見をした人間の美をもとめる市場形成。資本主義社会とはそういうものだけれど。

 

女性が兵士になって最前線で戦う状況になれば、「顔を失った女性兵士」がでてくる。女性兵士と男性兵士の顔の価値が比較されることになるだろう。ここでも男女平等で考えることが求められる、と思う。女性の被害者だけに焦点をあてて、優遇するようでは、ダメだろう。

 

ishiimasa.hateblo.jp

 

 

アンナ・コールマン・ラッド

 

戦争で顔を失った人々を救った1人の女性彫刻家 

彼女はフェイスマスクを作り続けた
自分にできることで、兵士たちを救った女性。

 

1年に数冊、ユニークフェイス(外見差別)をテーマにしたノンフィクション、小説が刊行されて、私の元に情報が来る、という感じ。30年前には考えられない出版状況になっている、と思う。社会の無関心から、関心事に変化した。しかし、当事者(家族)の手記、体験記はまだまだ少ない。
 
 
 
 
 
 
 

www.buzzfeed.com

 

history.howstuffworks.com

https://www.aaa.si.edu/collections/anna-coleman-ladd-papers-10600

 

www.si.edu

 


These WWI Soldiers Were So Wounded They Were Doomed To A Life Of Isolation -

This Woman Changed Their Lives

www.demilked.com

Anna Coleman Ladd's Studio for Portrait Masks in Paris

www.youtube.com

 

Rebuilding Faces, Lives and a Sense of Self in Ukraine

www.nytimes.com