植草一秀【連載】知られざる真実/026年1月 6日 (火) 無能と見なされる論評ナシ
社会・経済米国によるベネズエラへの軍事侵攻と大統領夫妻の拉致・監禁とこれに対するメディアの対応は現代社会が欺瞞に満ち溢れていることを鮮明に浮かび上がらせる。
自由、人権、民主主義、法の支配とはよく言ったものだ。
主権国家に対して国際法に違反して軍事侵攻して大量の殺戮を実行し、国家元首を拉致・監禁する行為のどこに「法の支配」があるのだろうか。
あるのは「法の支配」ではなく「力による支配」だけだ。
武力によって領土・権益を拡張する「帝国主義」に他ならない。
財宝を抱える企業に侵入して経営トップを拉致・監禁し、副代表に銃を突き付けて服従を命じる。
副代表が命令に服従すれば強奪犯は正当化されるのか。
メディアは
「ベネズエラ 米に協力意向」
と伝えるが、生命の危険に晒されて発した意向が正当な意向であるわけがない。
主権国家に対する武力の行使、武力による威嚇を肯定する視点でなければこうした報道はできない。
米国の横暴は今に始まったことではない。
第二次世界大戦後の世界で傍若無人の横暴を繰り返してきた突出した悪徳国家が米国である。
中国、ロシアを非難する向きが多いが、主権国家に対する侵略と武力行使で米国に匹敵する存在はない。
「力による現状変更は許されない」
と叫んできた人々はいま何をしているのか。
唯一、小野寺政調会長だけが「力による現状変更は許されない」とのメッセージを発した。
高市首相は何も言わない。
昨日の会見で述べたのは
「我が国は従来から自由・民主主義・法の支配といった基本的価値や原則を尊重してきた。
日本政府はこうした一貫した我が国の立場に基づいてG7や地域諸国を含む関係国と緊密に連携しながら、引き続きベネズエラにおける民主主義の回復と情勢安定化に向けた外交努力を進めていく」
と述べて、米国の行動に対して一切言及しない。
そもそも「法の支配」と米国の行為との関係をどう見ているのか。
メディアはなぜこの点を問わない。
一国がどのような政治体制を採るかはその国に委ねられている。
戦後の世界秩序の根幹は「武力の不行使」と「内政不干渉」である。
政治体制については「民族自決の原則」が尊重されている。
さまざまな政治体制が存在し、それぞれの個人はそれぞれの理想を描く。
しかし、主権国家に対して他国が特定の政治体制を強要することはできない。
中国の周恩来首相とインドのネルー首相が1954年4月29日にチベット問題で協議して両国関係の5原則で合意した。
5原則とは
「領土・主権の相互尊重」
「相互不可侵」
「内政不干渉」
「平等互恵」
「平和共存」
これらが冷戦下の国際社会において第三世界の連帯の基礎となった。
アジア・アフリカ会議(バンドン会議)で採択された「平和十原則」にも影響を与え、現代でも外交の基本原則として尊重されている。
1972年の日中共同声明、1978年の日中平和友好条約にも明記されている。
「平和共存」のための5原則である。
米国の行為は「領土・主権の相互尊重」、「相互不可侵」、「内政不干渉」に明白に反する。
高市首相は「力による現状変更」を認めるということか。
日本政府は「一つの中国」と「台湾の中国帰属」を認めている。
仮に中国が力で台湾の統一を実行する場合には、これを認めるという立場であるのか。
米国の「力による現状変更」は認めるが、中国の「力による現状変更」は認めないというロジックは成り立たない。
高市首相は日本政府を代表して米国の行為に対する見解を表明するべきだ。
続きは本日の
メルマガ版「植草一秀の『知られざる真実』」
第4300号
「平和共存から新帝国主義へ」
でご高読下さい。
年初のこの機会にメルマガ版「植草一秀の『知られざる真実』」ご購読をぜひお願いします。
https://foomii.com/00050
(お願い)
情報拡散を推進するために「人気ブログランキング」クリックをぜひお願いします。
『ザイム真理教』(森永卓郎著)の神髄を深堀り、最重要政策争点財務省・消費税問題を徹底解説する新著を上梓しました。
『財務省と日銀 日本を衰退させたカルトの正体』
(ビジネス社)
https://x.gd/LM7XK
ご高読、ならびにアマゾンレビュー、ぜひぜひ、お願いします。
メルマガ版「植草一秀の『知られざる真実』」
https://foomii.com/00050
のご購読もよろしくお願いいたします。
メールマガジンの購読お申し込みは、こちらからお願いします。(購読決済にはクレジットカードもしくは銀行振込をご利用いただけます。)なお、購読お申し込みや課金に関するお問い合わせは、[email protected]までお願い申し上げます。
※なお、この記事は下記からの転載であることをお断りします。
植草一秀の『知られざる真実』026年1月 6日 (火)「無能と見なされる論評ナシ」
– – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – –
メルマガ版「植草一秀の『知られざる真実』」
http://uekusak.cocolog-nifty.com/blog/2025/03/post-317af8.html
– – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – –
※ISF会員登録およびご支援のお願いのチラシ作成しました。ダウンロードはこちらまで。
ISF会員登録のご案内
植草一秀
植草一秀(うえくさ かずひで) 1960年、東京都生まれ。東京大学経済学部卒。大蔵事務官、京都大学助教授、米スタンフォード大学フーバー研究所客員フェロー、早稲田大学大学院教授などを経て、現在、スリーネーションズリサーチ株式会社代表取締役、ガーベラの風(オールジャパン平和と共生)運営委員。事実無根の冤罪事案による人物破壊工作にひるむことなく言論活動を継続。 経済金融情勢分析情報誌刊行業務の傍ら「誰もが笑顔で生きてゆける社会」を実現する『ガーベラ革命』を提唱。人気政治ブログ&メルマガ「植草一秀の『知られざる真実』」を発行。1998年日本経済新聞社アナリストランキング・エコノミスト部門1位。『現代日本経済政策論』(岩波書店、石橋湛山賞受賞)、『日本の独立』(飛鳥新社)、『アベノリスク』(講談社)、『国家はいつも嘘をつく』(祥伝社新書)、『25%の人が政治を私物化する国』(詩想社新書)、『低金利時代、低迷経済を打破する最強資金運用術』(コスミック出版)、『出る杭の世直し白書』(共著、ビジネス社)、『日本経済の黒い霧』(ビジネス社)、『千載一遇の金融大波乱』(ビジネス社、2023年1月刊)など著書多数。 スリーネーションズリサーチ株式会社 http://www.uekusa-tri.co.jp/index.html メルマガ版「植草一秀の『知られざる真実』」 http://foomii.com/00050


















