Papers by Franck Delbarre
本論は今までビュジェー地方のフランコプロヴァンス語諸方言の文法やシンタクスに関する同著者による数論文に続くものであり、とりわけヴァルロメー方言における指示詞の分析を目的とする。ヴァルロメー方言... more 本論は今までビュジェー地方のフランコプロヴァンス語諸方言の文法やシンタクスに関する同著者による数論文に続くものであり、とりわけヴァルロメー方言における指示詞の分析を目的とする。ヴァルロメー方言における指示詞の形態表を述べた後、「ヴァルロメー方言」(2001年出版)という書物から引かれた様々な例文を通じ、それぞれの指示詞の使い方を探り、1946年に発行された「ルフィウ・アン・ヴァルロメー方言」において述べられた指示詞の形態やシンタクスがどう進化してきたかを確かめる。さらに、ビュジェー地方のその他の方言における指示詞を参照することもある。また、「ヴァルロメー方言」における指示詞の分析はそのコーパスにおける指示詞の使用頻回に関する統計に基づいていることも本論の特徴である
本論は本著者によるフランコプロヴァンス語における助動詞のシンタクスについての一連の論文に続き、特にフランスのプティ・ピュジェ一地域で話されているフランコプロヴァンス語のラ・ブリドヮール方言におけ... more 本論は本著者によるフランコプロヴァンス語における助動詞のシンタクスについての一連の論文に続き、特にフランスのプティ・ピュジェ一地域で話されているフランコプロヴァンス語のラ・ブリドヮール方言における助動詞êtreを中心に論じる。本論はヴィァネーによるラ・ブリドヮール方言の登録資料に基づき、ヴィァネーの指摘した本方言のシンタクスにおける助動詞êtreの省略現象を分析している。ヴィアネー自身はその現象についてルールと言える説明を簡略的に提供している。だが、ヴィァネーのラ・プリドヮール方言の登録資料の中に載っている方言で書かれた様々な文書を注意深く読んでみると、その説明ではかなり不十分だと感じる。そこで、ヴィァネーのラ・プリドヮール方言の登録資料を使いもっと厳密に助動詞紅白の簡略現象を引き起こす条件を本論で観察することにした。その観察の結果に基づき、ヴィァネーの与えたルール(説明)の修正を試みる
本論は主にフランスのビュジェ地方でまだわずかに話されているフランコプロヴァンス語(アルピタン語)の方言(特にヴァルロメ―方言)における助動詞étrè(フランス語だとêtre)とavaîl’(フラ... more 本論は主にフランスのビュジェ地方でまだわずかに話されているフランコプロヴァンス語(アルピタン語)の方言(特にヴァルロメ―方言)における助動詞étrè(フランス語だとêtre)とavaîl’(フランス語だとavoir)のシンタックスについて述べている。本論で使った例文は現在の方言話者によって書かれた資料に基づいたものなので、現代的な方言による助動詞の用法に対するイメージを与えることを目的とする。ビュジェ―地方のフランコプロヴァンス語諸方言におけるシンタックスは根本的に現代フランス語とあまり異なっていないことを確認してから、特にヴァルロメー方言の助動詞étrèとavaîl’ が持つ音声的な特徴とその記述方法にも焦点を当てる。一応、フランコプロヴァンス語においてはStich(1998)が提案したフランコプロヴァンス語の諸方言に対する統一記述法以外、各方言は相変わらず以前からの記述法方を使っているか、最近方言を記述するために作られた特有の記述方法を使っている。ヴァルロメー方言の場合には、ある程度フランス語に似たスペルが使われているが、その記述法方には不安定要素があるので、たびたび何が正しいスペルかという問題が出る。スペル問題は語彙自体のみではなく、文法項目にも影響を与えている。それは特にフランス語文法においてリエゾンと呼ばれる現象の記し方だ。例えば、avaîl’の過去分詞のスペルにはもともとリエゾンとして記されている音便文字のz’が現れるが、この文字(音素)は本当にリエゾンの役割を果たしているものかどうかについて調査する。特にビュジェ―地方のヴァルロメー方言を記録した資料を中心に、助動詞étrèとavaîl’ に関してこのような簡潔だが、画一的な分析と描写が行われたのは初めてである。その特性が本論に重要性を与えるが、今後のビュジェ―地方のフランコプロヴァンス語諸方言に対するシンタックス研究の第一歩に過ぎないであろう

This article follows another one published in 2012 and the aim of which was to provide the reader... more This article follows another one published in 2012 and the aim of which was to provide the readers with a short sociological and historical overview about Arpitan (also called Francoprovençal), an endangered Romance kanguage very close to French and still spoken in some parts of France, Switzerland and Italy. This time, the article will focus on the main problems that this language and its speakers (mainly in France) face in their attempt to revive further or at least maintain it alive where it is still spoken, by evocating problematics such as language standardisation process, regional identity and institutional support. In the final part of the article, we will see what kind of measures have been put forward in order to help the language to be kept alive and then revitalized to a larger scale mainly within the French Rhône-Alpes area, by summarizing shortly the FORA report published in 2009. This article is just a summary of the diverse matters it is concerned with. Its aim is mai...
筆者はこれまでに、フランコプロヴァンス語域における諸方言の書記法の歴史について論文で取り上げた。本稿では新たな試みとして、ビュジェー地方南部で話されている(いた)フランコプロヴァンス語の諸方言の... more 筆者はこれまでに、フランコプロヴァンス語域における諸方言の書記法の歴史について論文で取り上げた。本稿では新たな試みとして、ビュジェー地方南部で話されている(いた)フランコプロヴァンス語の諸方言の書記法、文字の特徴、多様性について、現代フランス語との比較を行う。結果として現れた特徴の内、現代フランス語にも存在するリエゾンが、ビュジェー地方のフランコプロヴァンス語の諸方言においてどのように記されているかを検証する。それにより本研究は、フランコプロヴァンス語の諸方言研究の一助となろう
筆者はこれまでに、フランコプロヴァンス語域における諸方言の書記法の歴史と様々な文法項目(冠詞の形態論、助動詞のシンタクスなど)について論文で取り上げた。本稿では新たな試みとして、ヴァルロメー方言... more 筆者はこれまでに、フランコプロヴァンス語域における諸方言の書記法の歴史と様々な文法項目(冠詞の形態論、助動詞のシンタクスなど)について論文で取り上げた。本稿では新たな試みとして、ヴァルロメー方言を中心にビュジェー地方南部で話されている(いた)フランコプロヴァンス語の諸方言における代名詞の形態とシンタクスの特徴について、現代フランス語とその他のビュジェー地方の方言の比較を行う。結果として現代ヴァルロメー方言のの仕組みがどういう風に代名詞の形態とシンタクス進化してきたかを認識できるだろう。それにより本研究は、フランコプロヴァンス語の諸方言研究の一助となろう

Providing a proper written form to an unwritten language with no written tradition has been a con... more Providing a proper written form to an unwritten language with no written tradition has been a constant matter in the debate regarding the conservation of endangered languages’ linguistic inheritance throughout the world. But among endangered languages, there are also some that have been written sometimes for centuries, even only occasionally, though not necessarily under the same written forms, whether it is because of its various dialectal divisions or because the authors of those texts did not especially obey any well defined written conventions. That is actually the case of the Francoprovençal language, for which texts have been existing from the early Middle-Age but the speakers of which have failed till very recently in giving their own linguistic area a unified way to write its own various dialects. We will be interested here in the way Francoprovençal dialects of the Bugey region (Eastern France) have been dealing with this matter from the beginning of the 20Th century to now...
筆者はこれまでに、フランコプロヴァンス語域における諸方言の書記法の歴史と様々な文法項目(冠詞の形態論、助動詞のシンタクスなど)について論文で取り上げた。本稿では新たな試みとして、ヴァルロメー方言... more 筆者はこれまでに、フランコプロヴァンス語域における諸方言の書記法の歴史と様々な文法項目(冠詞の形態論、助動詞のシンタクスなど)について論文で取り上げた。本稿では新たな試みとして、ヴァルロメー方言を中心にビュジェー地方南部で話されている(いた)フランコプロヴァンス語の諸方言における名詞と形容詞の性と数の特徴について、現代フランス語とその他のビュジェー地方の方言の比較を行う。結果として現代ヴァルロメー方言の性と数の仕組みがどういう風に進化してきたかを認識できるだろう。それにより本研究は、フランコプロヴァンス語の諸方言研究の一助となろう
本論文では三つの学生群(1年生)を対象としたフランス語教育上の長期的実験の最後の段階について述べられています。この実験はフランス語における結果状態表現に(être+過去分詞)に対する暗示的教え方... more 本論文では三つの学生群(1年生)を対象としたフランス語教育上の長期的実験の最後の段階について述べられています。この実験はフランス語における結果状態表現に(être+過去分詞)に対する暗示的教え方と明示的な教え方による結果の比較を目的としており、それに合わせてフランス語教育対策の改善を促すものです。2010年に発行された著者の論文では日本語の文章を参照してフランス語で動作または結果状態を表す動詞の形態の中から正しいものを選ぶ形のアンケートを通して、明示的な教育を受けたフランス語学習者のほうが暗示的な教育を受けた学習者より日本語に対応したフランス語の正しい動詞の形態を当てることに成功したということが明らかになりました。ですが、長期的にはその明示的な教え方の影響が続いているかどうか解明するためには、最初の段階のアンケートが行われた一か月間以上後にあらためてそれらのアンケートに類似した日本語の文章を載せた日仏訳の問題を同じ学習者に受けさせました。今回の日仏訳の形で行われたのは自ら結果状態を表すフランス語の動詞形態が正しく作成できるかどうか確かめるためなのです。この形でも、明示的な教育を受けた学習者群による成功率のほうがはるかに高いという事実が明らかになりました。しかし、その結果が学習環境によって変わるかどうか確かめるためにはほかの大学で行う必要があるでしょう
言語文化研究紀要 : Scripsimus, Nov 30, 2018
Foreign Language and Literature, Dec 1, 2012
Kyoto University (京都大学)0048新制・課程博士博士(人間・環境学)甲第16952号人博第595号新制||人||142(附属図書館)23||人博||595(吉田南総合図書館)... more Kyoto University (京都大学)0048新制・課程博士博士(人間・環境学)甲第16952号人博第595号新制||人||142(附属図書館)23||人博||595(吉田南総合図書館)29627京都大学大学院人間・環境学研究科共生人間学専攻(主査)教授 大木 充, 教授 東郷 雄二, 准教授 西山 教行学位規則第4条第1項該
Revue japonaise de didactique du français, 2010
Cet article se propose de mesurer les connaissances des apprenants japonophones sur l'expression ... more Cet article se propose de mesurer les connaissances des apprenants japonophones sur l'expression de l'état en français, exprimé par la structure « être + participe passé » et qui se trouve être aussi à la base de l'expression du passif en français. ments universitaires concernant l'expression de l'état, souvent peu abordée en classe de FLE. Notre démarche s'inscrit dans la contextualisation de l'enseignement et apprentissage du FLE au Japon, entendue ici comme la co-gestion des deux systèmes linguistiques du japonais et du français en classe. Expression de l'état, contextualisation du FLE, étudiants japonophones, passif, action.
Revue japonaise de didactique du français, 2016
Revue japonaise de didactique du français, 2011
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