おつかれっすぅ!
ジンジャーである。
ペッパーでもガーリックでもナツメグでもヴァニラ・エッセンスでもなく、ジンジャーなのである。
デンジャーと響きが似ているが、ジンジャーである。
知ってる人は知っているが私は知らない。
そんな例は掃いて捨てる程あるが、今回は知ってる人がいなそう、というところにポイントがある。
諸君の中には或いは「オレ知ってるゥ」とか水を差してくれる者もいるかもしれない。
「ジンジャーッて謎の発明品でーす!」
だから何?
なんだか分からない事が明確になっただけで、話は全く前進していない。
とにかく謎の発明品だという。
2002年開発予定という。
「予定」とか言い出した段階で不穏なムードが漂ってきたが、謎は続く。
開発者はアメリカ国籍のディーン・カーメン氏。
発明家だという。
腎臓の透析機や階段を上り下りする車椅子を開発した人だという。
シロート的には「ウーム、スゴそう」とかうなずいてしまいそうだが、それらの道具が活躍すべき現場でどう評価されているのか。
つーか評価されているのなら、「という」とか、「らしい」とか落ち付きのないパーツが付かないような気もする。
とにかく、この7人の悪魔超人みたいな名前の発明家が開発したのだ。
何を?
「個人用移動車とその方法」。
だから何ッ!?
ある人は言う。
「どんな路面でも走行可能な、クリーン・エンジンの1人乗りスクーターだぜ!」
またある人は言う。
「タイムマシンだがや!」
またある人は言う。
「人間を瞬間移動させるテレポーテーション装置です!」
しかしてその実態はッ!?
ミスター・カーメン、どーぞ!!
「ノー・コメント」。
怪しさ1.000万パワー。
スマップの稲垣君が新聞読んでないなら、ミスター・カーメンは「ドラえもん」を読んでいないンじゃないのか。
添付のイメージスケッチを或いは見た諸君もいるかもしれないが、どうもタイムマシンともどこでもドアとも似ても似付かない。
キック・スケーターの横2輪版的で、アメリカンなデザインセンス。
チケットでいきなり2ダースぐらい入ってきて場所は無いは使い方良く判らないは売れないはでどうにもならなくなるタイプ。
オレはグレート、グレート・スクーターとは比べ物にならない。
困惑のアッセンブリー。
しかし参っているのはビッグのチケットライターだけじゃない。
世界の人が参ってる。
皆悩んでる。
かなり困ってる。
つまり後が無い。
「だから何なの? それが何なのッ!?」ッて感じだが、しかし、世界中でミスター・カーメン以外にもう1人だけ真実を知る男がいた。
アップル・コンピューター最高経営責任者、スティーブ・ジョブズその人。
彼は言う。
「ジンジャーは都市設計のあり方を根本的に変える」
熱烈にコメントしたという。
取り合えず、世界を二人だけで根本的に変えるつもりらしい。
二人のために世界はあるの。
さすがに心はいつもボンダイ・ブルー。
当事者2人に任せておくと、おおむね事態は非現実的な方向へねじれていく。
この場合、自分自身を信じろ! な発明家と、思い込みが遺憾ながら体現されてしまったアメリカンドリーマーな経営者、という最悪のワンペア、というところに問題の根がありそうだ。
冷静な第3者の指摘があってしかるべきなのに、それを見越してか全ては2人の世界のヴェールの向こう。
「ジンジャーはそれぞれの心にある夢」のキャッチが更に不安を掻き立てる。
こういうマッド・サイエンティストを受け入れる辺りがアメリカの懐の広さだ。
次のコメントはぜひロバート・ゼメキスにもらって欲しい。