科学ノンフィクション
科学的かつ現実的で、崇高かつロマンティックな 火星移住計画作者:ロバート・ズブリン講談社Amazonこの『火星移住計画』は長いキャリアを持つ宇宙工学者、原子力工学の博士号や熱核融合研究の分野の経験もあるエンジニア、火星協会の創設者でもあるロバート…
善良なウイルス 世にも数奇なファージ医療の歴史 (文春e-book)作者:トム・アイルランド文藝春秋Amazonウイルスといえば、「コロナウイルス」に代表されるように、人間に感染して悪さをするものというイメージがあるが、世の中には人間を苦しめる細菌を駆逐し…
OUTLIVE(アウトリブ) 人はどこまで生きられるのか 健康長寿の限界を超える科学的戦略作者:ピーター・アッティア,ビル・ギフォードNHK出版Amazonプーチンと習近平が臓器移植や永遠の命について語り合ったというニュースが先日世界をかけめぐった。権力者は…
呼吸を取り戻せ――肺移植がもたらす奇跡と悲劇みすず書房Amazonこの『呼吸を取り戻せ』は米国で移植医として長年勤務してきたデヴィッド・ワイルが書く、米国の移植医療にまつわる話と彼の人生を綴った回顧録だ。「移植医」とは耳慣れない言葉だが、外科手術…
幽霊の脳科学 (ハヤカワ新書)作者:古谷 博和早川書房Amazon睡眠中に枕元に立っている幽霊やろくろっ首、金縛りなど「定番」の幽霊譚・怪異譚というのは数多い。現代科学的な観点でいえばそうした幽霊が「実在」していないのは明らかだが、かといって何人もが…
AIは私たちの学び方をどう変えるのか―BRAVE NEW WORDS―作者:サルマン・カーン東洋館出版社Amazonこの『AIは私たちの学び方をどう変えるのか』は、誰もがどこにいても無償で世界水準の教育を受けられることを使命とする非営利団体のカーンアカデミーを創設し…
人間には12の感覚がある 動物たちに学ぶセンス・オブ・ワンダー (文春e-book)作者:ジャッキー・ヒギンズ文藝春秋Amazonこの『人間には12の感覚がある』は、人間と動物の各種感覚──嗅覚とか視覚とか──について書かれた一冊だ。それって五感のこと? であれば…
御利益を科学する 宗教の儀式や祈りはなぜ効くのか作者:デイヴィッド・デステノ,児島修白揚社Amazon世の中を見渡してみると儀式が多い。結婚式や葬式は言わずもがな、子どもが生まれたら七五三やらお宮参りやらお食い初めやらがどんどんと押し寄せてくる。こ…
「夢のエネルギー」核融合の最終解答作者:アーサー タレル早川書房Amazon先日ミチオ・カクによる量子コンピュータの解説書『量子超越』を書評したが、僕が今未来に期待している中で、量子コンピュータと並ぶ技術が「核融合」だ。そしてちょうど、核融合につ…
量子超越 量子コンピュータが世界を変える作者:ミチオ・カクNHK出版Amazonこの『量子超越』は物理学者として知られ『サイエンス・インポッシブル』など数々の一般向けのサイエンス本の著作があるミチオ・カクの最新作。今回のテーマになっているのは副題に入…
饒舌な動植物たち: ヒトの聴覚を超えて交わされる、クジラの恋の歌、ミツバチのダンス、魚を誘うサンゴ作者:カレン・バッカー築地書館Amazonこの『饒舌な動植物たち』は、クジラやミツバチ、意外なことに植物までもが、豊富なコミュニケーションをとっている…
ニューロテクノロジー: 脳の監視・操作と人類の未来作者:ニタ・A・ファラハニー河出書房新社Amazonニューロテクノロジーの実用化が現実のものとなりつつある。これは脳神経系の機能を拡張したり強化したり理解することを目的とした技術分野で、脳に電極をつ…
痛み、人間のすべてにつながる――新しい疼痛の科学を知る12章みすず書房Amazonこの『痛み、人間のすべてにつながる』は、文字通り人間が抱える「痛み」について書かれた一冊だ。著者はオックスフォード大学医学部のリサーチ・フェロー、皮膚科医で、既訳に『…
幻覚剤と精神医学の最前線作者:デヴィッド・ナット草思社Amazon近年、LSDをはじめとした幻覚剤の有用な側面を捉え直す研究が活発だが、本作もそうした流れに連なる一冊である。著者は精神科医・神経精神薬理学の教授で、幻覚剤を使用した際の脳内の影響につ…
エリート過剰生産が国家を滅ぼす作者:ピーター ターチン早川書房Amazonこの『エリート過剰生産が国家を滅ぼす』は、もともとカブトムシやチョウといった生き物の個体群動態について研究して生計を立ててきた研究者が、複雑系科学のアプローチを人間社会の研…
FBI爆発物科学捜査班:テロリストとの30年戦争作者:カーク・イェーガー,セリーン・イェーガー原書房Amazonこの『FBI爆発物科学捜査班』は、FBIで爆発科学捜査班として数々のアメリカの爆破事件のみならず世界中の爆破事件の調査に関わってきた人物による、爆…
文化はいかに情動をつくるのか――人と人のあいだの心理学作者:バチャ・メスキータ,唐澤真弓紀伊國屋書店Amazon複数の集団の文化的データを分析すると、西洋人のサンプルが必ず分布の最端部に位置する──つまり、西洋人を対象とした研究は、地球人類・文化とい…
土と脂: 微生物が回すフードシステム作者:デイビッド・モントゴメリー,アン・ビクレー築地書館Amazonこの『土と脂』はこれまで『土と内臓』、『土・牛・微生物』など土と人間の関係を様々な観点から解き明かしてきたデイビッド・モントゴメリーにとっての四…
肥満の科学 ヒトはなぜ太るのか作者:リチャード・J・ジョンソンNHK出版Amazonとにかく現代は太りやすい時代である。食べ物は安くてカロリーの高いものがいくらでもあり、そのうえおいしいので、ブレーキがないといくらでも食べてしまう。ラーメン、焼き肉、…
引き算思考:「減らす」「削る」「やめる」がブレイクスルーを起こす作者:ライディ・クロッツ白揚社Amazon世の中、何かを「足していく」行為が基本的には評価対象となる。会社の売上は? もちろん足していったほうがいい。規則・ルールは? 足していけばみん…
デジタルの皇帝たち――プラットフォームが国家を超えるときみすず書房Amazonプラットフォームが大きな力をふるう時代である。アマゾンで日々の必需品を買い、ウーバーで食事を配達してもらう。海外では配車アプリの方で生計をたてている人も多い。Appleのアプ…
「未来」を発明したサル 記憶と予測の人類史作者:トーマス スーデンドルフ,ジョナサン レッドショウ,アダム ブリー早川書房Amazonわれわれは当たり前のように未来を予測して現在の行動を決定する。今から出かける時に雲が出てきたら雨がふるかもしれないから…
体内時計の科学:生命をつかさどるリズムの正体作者:ラッセル フォスター青土社Amazon大半の人は朝になると目がさめて、日中は活動し、夜になると眠くなって朝まで眠る。こうした一日の中で体内では様々なホルモンの分泌量が変化しているわけだが、このリズ…
哺乳類の興隆史――恐竜の陰を出て、新たな覇者になるまでみすず書房Amazonこの『哺乳類の興隆史』は、その名の通り哺乳類の歴史を追った一冊である。今地球上では、クジラや犬や猫やカンガルーや人間など、数多くの哺乳類が地上で、海で、繁栄している。その…
ハイブリッド・ヒューマンたち――人と機械の接合の前線からみすず書房Amazonこの『ハイブリッド・ヒューマンたち』は、英国軍としてアフガニスタン紛争地に従軍し、即席爆発装置を踏んで両脚を失った元兵士の著者が、義足や義手といったテクノロジーと融合し…
意識の脳科学 「デジタル不老不死」の扉を開く (講談社現代新書)作者:渡辺正峰講談社AmazonSFの世界ではよく人間の意識をアップロードして肉体の縛りから解放される、「マインドアップロード」と呼ばれる技術が扱われる。実際、人間の意識とはけっきょく脳内…
プライムデーに合わせて恒例となっている早川書房の50%割引のセールがきているので、今回も一年以内に刊行された新作SF・ノンフィクションを中心に紹介していこうかと。セール期間は2024年6月25日〜7月17日までで、セール対象は2023年12月までの作品になり…
エビデンスを嫌う人たち: 科学否定論者は何を考え、どう説得できるのか?作者:リー・マッキンタイア国書刊行会Amazonこの『エビデンスを嫌う人たち』は、『「科学的に正しい」とは何か』の邦訳が先日刊行された気鋭の哲学者リー・マッキンタイアによる「科学…
人類は宇宙のどこまで旅できるのか―これからの「遠い恒星への旅」の科学とテクノロジー作者:レス・ジョンソン東洋経済新報社Amazonこの『人類は宇宙のどこまで旅できるか』はNASAで初めての惑星間ソーラー・セイル宇宙ミッションなど数々のミッションに関わ…
AI覇権 4つの戦場作者:ポール シャーレ早川書房Amazonこの『AI覇権 4つの戦場』は、無人兵器についてのノンフィクションで本邦でも高く評価された『無人の兵団』著者の最新作で、タイトルの通りAIをめぐる国家間の争い、その行方について主に4つの視点か…