今回は「日本の私鉄・京王帝都」をば。

私個人にとって一番馴染みのある私鉄と言うと京王(本書の発行当時は京王帝都)です。
(以下、東京メトロ、都営地下鉄、東武、西武の順w)
学生時代世田谷に実習先があった関係でよく使っていましたし、今でも上京の折に一番使うのが京王線です。
模型趣味の面で言うなら軌道線からスタートしている京王線はゲージが1372ミリ。
単純にモデルに対する線路幅の点で言うなら「大手私鉄で京王だけはNも16番もほぼスケール通りのゲージが再現できる」というメリットがあります。
にも拘らず、うちのラインナップで一番薄いのがこの京王だったりするから分らない物です。
営団にしろ都営地下鉄にしろ又新幹線にしろ「自分自身がお世話になっている鉄道ほどモデルを買わない、作らない」というのは我ながら不思議な気もします。
そんな京王ですが殊カラーブックスの日本の私鉄について言うなら私の手持ちのラインナップの中で「書き手の趣味性が全開」という点で特異な位置を占めます。
日本の私鉄シリーズで「ファンの作った模型や切り絵の見開きページがある」なんてのにはこれまでお目に掛かった事がありません。
しかも後半のモノクロページに至っては「京王一日乗りつぶしプラン」なんてのまであったりします。
本書の描かれていた当時は京王と言うと5000系、8000系、井の頭線の3000系位しかラインナップがなく他社の様な「カッコイイ看板優等列車」も未だにないのですから不思議なものです。
(今でも京王線では普通列車と見分けのつかない「特急」「準特急」が走っているし高尾山や多摩動物公園の様な観光施設を抱えているのに4扉の普通の電車ばかりなのでこれはこれで結構異様に感じたりするのですが)
ですがそれだけにファンの思い入れの強さもかなり際立って感じられる一冊で個人的にはこれだけでも本書を選ぶ値打ちはあると思います。
他社に比べてかなり特徴が薄い気もしますが5000系や8000系は今でも京王らしいシックさが感じられますし、5000系や3000系は引退後も地方私鉄で引く手あまたの大活躍を今でも続けている点、名車のひとつと思ってもいます。
その「偉大なる凡庸」性に一方ならぬ魅力を感じるファンが多い事が本書を読み進めるとよくわかりますし一種の「布教用」にも役立ちそうな気もします。