11月の日経新聞に5回シリーズで「社会保障5つの論点」が載っていた。いつか自分も高齢者、そして75才になるわけで、異次元の世界をちょっと考えてみた。
(1)見出しを列挙
ドラスチックな内容も含まれているので、見出しを抜き出してみた。順にメインの見出し、横書きサブ見出し、縦書き見出し。
・「ほぼ市販薬」外し、政権試す
患者や医療現場は反発
現役世代の保険料負担軽減
・病院「通い放題」の功罪
自己負担上げ議論再び
高額療養費制度の見直し
・75歳「億り人」軽い保険料
金融所得の不公平、自維照準
確定申告の有無で負担差35倍
・介護保険「4度目の正直」
給付費、制度開始時の3倍
2割負担の対象拡大3度先送り
・高齢者の定義見直し構想
現役並み所得の範囲拡大も
70歳以上も医療費3割負担を
これらの記事について一言ずつコメントしておく。無責任な薬剤師がサポートするのはかなり問題で自己判断になるのでOTC類似薬を処方できなくする扱いは乱暴に過ぎる。この件は12/12新聞報道だと維新が別の案を提示してきたようだ。
医療や介護の自己負担増の議論はある程度ならやむを得ないかも知れない。高齢者の定義変更は個人の健康差が大きいので年齢で一括りにすることの是非は悩ましい。
この稿では以下に、金融所得の不公平について数字を挙げて考えてみる。
(2)社会保険料はホントに負担差が大きいのか
日経新聞(連載3回目)から記事を抜粋してみる。
<拡大、見出し全体>


サブ見出しに書かれた「負担金額が35倍も異なる」はヤケにセンセーショナルなものだ。本当にそんな不公平が内包されているのだろうか?
(3)試算してみた
簡単なシミュレーションをしてみた。記事では75才以上としているが、簡略化のため年金収入はあっても年金所得(雑所得)はゼロに収まる範囲と仮定した。また、基礎控除以外は全てゼロとして簡易な試算に留めた。また、社会保険料の負担額は以下サイトを参照した。同表は会社と折半した後の金額と捉えたので、単純に2倍している。但し、均等割が含まれているのか未確認。
あなたの手取り・税金・社会保険料はいくら?【年収別】早見表一覧 | 税金・社会保障教育
https://www.mmea.biz/5330/
現実的なレベルではないが、金融所得500万円で試算すると下表の通り。
<シミュレーション_1>

確かに社会保険料の負担は大きくなるが、確定申告することで住民税も負担増となるが所得税還付でやや緩和される。Netで約27万円の負担増(+30%)となる。
もう1つ、更にありえないレベルで試算してみた。金融所得5000万円だと、様相が異なるためだ。
<シミュレーション_2>

このレベルになると給与収入としても体験したことないので、ピンと来ない。ただ、確定申告すると累進課税で税率45%に達するので所得税の負荷が急増。社会保険料は既に上限超えなので約166万円で打ち止めになっているので、収入レベルでみたらインパクトは大きくなさそうだ。確定申告すればNetで約1345万円の負担増(+130%)となるが、申告不要で済ませば、Netで約166万円の負担増(+20%)に納まる。負担増の割合で考えたら、むしろ金融所得500万円の人よりも有利に思える。
(4)35倍は妥当なのか
日経新聞の見出しの良し悪しに関して言えば、やや極端に過ぎると感じた。あくまで控除で税+社保の総額で比較すべきもの。
もちろん見る立場によっていろいろな感想があるだろう。「税と社会保険の一体改革」と言うフレーズをどこかで聞いたことがあるが、全体観を持った議論が期待される。それと分離課税を導入している意味・背景を示した上で検討することが必要だろう。
「金融所得」と言うワードも配当所得だけなのか、雑所得、一時所得、はたまた有価証券・不動産売却も含めた所得まで網羅するものが読み取れない。税に限らず、いろいろな制度は難解な文章で、しかも結論だけが書かれているのでどういう時代背景でこう決まったのか、後の時代の人にとっては推測するより他ないのだ。
























