あるFP1級相談員の日記

FP1級取得者として相談を受けた事、FPとして伝えたい事を不定期に書いていきます。

高齢者に厳しくなる予感

11月の日経新聞に5回シリーズで「社会保障5つの論点」が載っていた。いつか自分も高齢者、そして75才になるわけで、異次元の世界をちょっと考えてみた。

 

(1)見出しを列挙

ドラスチックな内容も含まれているので、見出しを抜き出してみた。順にメインの見出し、横書きサブ見出し、縦書き見出し。

・「ほぼ市販薬」外し、政権試す
 患者や医療現場は反発
 現役世代の保険料負担軽減

・病院「通い放題」の功罪
 自己負担上げ議論再び
 高額療養費制度の見直し

・75歳「億り人」軽い保険料
 金融所得の不公平、自維照準
 確定申告の有無で負担差35倍

介護保険「4度目の正直」
 給付費、制度開始時の3倍
 2割負担の対象拡大3度先送り

・高齢者の定義見直し構想
 現役並み所得の範囲拡大も
 70歳以上も医療費3割負担を

これらの記事について一言ずつコメントしておく。無責任な薬剤師がサポートするのはかなり問題で自己判断になるのでOTC類似薬を処方できなくする扱いは乱暴に過ぎる。この件は12/12新聞報道だと維新が別の案を提示してきたようだ。

医療や介護の自己負担増の議論はある程度ならやむを得ないかも知れない。高齢者の定義変更は個人の健康差が大きいので年齢で一括りにすることの是非は悩ましい。

この稿では以下に、金融所得の不公平について数字を挙げて考えてみる。

 

(2)社会保険料はホントに負担差が大きいのか

日経新聞(連載3回目)から記事を抜粋してみる。

<拡大、見出し全体>

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サブ見出しに書かれた「負担金額が35倍も異なる」はヤケにセンセーショナルなものだ。本当にそんな不公平が内包されているのだろうか?

 

(3)試算してみた

簡単なシミュレーションをしてみた。記事では75才以上としているが、簡略化のため年金収入はあっても年金所得(雑所得)はゼロに収まる範囲と仮定した。また、基礎控除以外は全てゼロとして簡易な試算に留めた。また、社会保険料の負担額は以下サイトを参照した。同表は会社と折半した後の金額と捉えたので、単純に2倍している。但し、均等割が含まれているのか未確認。

あなたの手取り・税金・社会保険料はいくら?【年収別】早見表一覧 | 税金・社会保障教育

https://www.mmea.biz/5330/

現実的なレベルではないが、金融所得500万円で試算すると下表の通り。

<シミュレーション_1>

 

確かに社会保険料の負担は大きくなるが、確定申告することで住民税も負担増となるが所得税還付でやや緩和される。Netで約27万円の負担増(+30%)となる。

もう1つ、更にありえないレベルで試算してみた。金融所得5000万円だと、様相が異なるためだ。

<シミュレーション_2>

 

このレベルになると給与収入としても体験したことないので、ピンと来ない。ただ、確定申告すると累進課税で税率45%に達するので所得税の負荷が急増。社会保険料は既に上限超えなので約166万円で打ち止めになっているので、収入レベルでみたらインパクトは大きくなさそうだ。確定申告すればNetで約1345万円の負担増(+130%)となるが、申告不要で済ませば、Netで約166万円の負担増(+20%)に納まる。負担増の割合で考えたら、むしろ金融所得500万円の人よりも有利に思える。

 

(4)35倍は妥当なのか

日経新聞の見出しの良し悪しに関して言えば、やや極端に過ぎると感じた。あくまで控除で税+社保の総額で比較すべきもの。

もちろん見る立場によっていろいろな感想があるだろう。「税と社会保険の一体改革」と言うフレーズをどこかで聞いたことがあるが、全体観を持った議論が期待される。それと分離課税を導入している意味・背景を示した上で検討することが必要だろう。

「金融所得」と言うワードも配当所得だけなのか、雑所得、一時所得、はたまた有価証券・不動産売却も含めた所得まで網羅するものが読み取れない。税に限らず、いろいろな制度は難解な文章で、しかも結論だけが書かれているのでどういう時代背景でこう決まったのか、後の時代の人にとっては推測するより他ないのだ。

日経平均5万円時代は続くのか

2025年10月、高市総裁、高市総理誕生の期待感でなんと日経平均株価が初めて5万円の大台に乗せた。達成感から4万円台に押し戻されることなく、5万円台をキープしている。日経平均が長らく抜けなかったバブル期1989年の最高値38915円を突破したのが2024年2月のことだから、僅か2年弱でさらに1万円強(20%)ほど上昇したことになる。

勿論、円安継続で収益面の恩恵を受ける輸出企業も多い。けど、トヨタ自動車のようにトランプ大統領に合わせて自動車を米国から日本に輸入せざる得ない会社だって出てきている。この状況をどう評価すればいいのか。

<2025年10月末の5年チャート> ※Yahooアプリより

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(1)自分の保有株が上昇していない謎

最高値を連日更新している時期のあるあるだが、自分の持ち株は残念ながら新高値を追っていない。期待外れだ。どうしても停滞しているように感じてしまうのだ。

これは1989年のバブル相場当時もあった現象のようだ。かつて読んだ話によるとこうだ。日経平均が2万円台の頃(おそらく1987年くらいか)には市場平均の上昇と軌を一にして持ち株も上昇していった。でも、3万円を超える(1989年だろう)と自分の持ち株はそっちのけで指数だけが上昇していったとか。確か、片倉など日経225採用銘柄の中でも品薄株を意図的に物色することで指数を吊り上げる意図が一部の市場関係者にあったようだ。

裏どりできていないので過去の真偽は不明ながら、ここ最近の相場にも同じ匂いを感じないではない。機関投資家などインデックスで勝負する人達にとってはベンチマークとなる指数さえ上昇すればノルマを達成できると考える人がいてもおかしくない。ここは個別株を買う個人投資家とは合わない部分だ。最近は増えているACWIとか日本株のインデックスにリンクしたETF投資信託保有者も機関投資家に近い部類だろう。

でも、彼らには相場の本質を見えていないので自己判断に弱い。全体が上昇基調にある時にはそんな弱点を気にする必要はサラサラないとしても、いざ下落相場が始まったときには決断が求められる。とりわけ新NISA制度をきっかけに「インデックス中心の長期投資なら急落でも大丈夫。むしろ絶好の買い増しチャンス」と信じ込んだ投資家はそれ一辺倒だと危うい。

 

(2)日本の名目GDPは僅か3%に低下

以前にACWIで日本株は世界株式の8%程度の割合だと聞いたことがある。FT500銘柄でも2018年頃の記憶だと確か日本株の割合は1割弱だったはずで、2つの数字で平仄が合っていると認識していた。

FT500については2019年頃に書いた文章をそのまま引用する。確かこの当時で日本企業数より中国企業(香港を除く)の方が多かったと記憶している。

―――(再掲)―――

FT紙の「World Stock 500」欄が良いのではないか。日本株で大凡30~50銘柄くらい載っている。日本株時価総額が世界の8%程度と聞いたし、そんなものだろう。個別銘柄を正確に比較した事はないが、国内目線だと日経225種などどうしても重厚長大産業が選ばれてしまう。でも、FT紙の30~50銘柄にはファナックキーエンスファーストリテイリングがlist-upされており、彼我の差に驚く。

―――(再掲)―――

ところが、9月下旬の日経新聞を眺めていて、あるグラフにビックリした。日本の名目GDPが世界全体の3.6%に低下しているのだ。ピーク時の1994年には17.9%を占めていた。日経のグラフには「世界比でみた相対的な経済力が5分の1に」と衝撃的なコメントが書き込まれている。上に挙げた2019年当時の割合をこのグラフから正確に読み取ることはできないが、概ね10%前後で当時の時価総額の比と比べて違和感はない。

名目GDPが3.6%程度のプレゼンスに落ち込んでいるのであれば、相対的に大きな株価上昇を期待するのは過大なものなのかも知れない。有望な個別企業はドンドン上昇するとしても、市場インデックスまで他国に比べて相対的に優位な投資先と考えるには無理があるだろう。

 

<9/27頃の日経新聞より>

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(3)11月は4日新甫

2日新甫は荒れる。3日新甫も同じく。ならば4日新甫はどんな相場になるのか。

今年2025年は巳年、相場格言に辰巳天井がある。なんだか胸騒ぎの11月相場になるのでは、そんな嫌な予感が当たらなければいいのだが、備えだけは怠らないようにしたい。

 

(4)日経平均5万円への寄与度

11月になってから、日経新聞でこんなグラフを見つけた。日経平均株価4万円達成から現在は5万円。1万円幅(+25%)で上昇しているのだ。ただここに至るまでに、各銘柄が均等に上昇するわけではない。相場は一部の銘柄を循環物色していくもの、それ自体はおかしくない。けど、このグラフを見ると225銘柄のうちホントに限られた銘柄だけが飛び跳ねたことが分かる。

 

<11月上旬の紙面より>

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【2025.11.18追記】4項を追記しました。

給与水準と最低賃金の議論について

いろいろあって、前回の投稿から3ヶ月ほどブランクができてしまった。久々の投稿では手取り収入に関する議論をチェックしてみよう。

 

(1)最低賃金アップ

ちょうど1年くらい前、2024年後半に長州力のポスターを見かけたことで勇気つけられたことを思い出す。現役時代に魅せた長州力のパワーは凄かったが、最近の彼はその笑顔を見せてくれるだけでこちらの気分を明るくさせてくれる。なんともありがたい存在なのだ。まあ、彼のカツゼツは全然ダメだけどそれもご愛敬。

長州力のポスター(アップ、全体)>

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最低賃金都道府県別に定められていることは分かるものの、違和感がないわけでもない。ただ、それは天気予報をどこまで細かなメッシュに細分化したところで常に県境や郊外で齟齬が出てしまうように致し方ないと割り切る事で構わないのだろう。ただ、生活保護支給金額(約13万円+医療費無料)を下回る水準で最低賃金(1226円×勤務時間=額面賃金-税・社保)が決まっているとしたら問題だ。月20日勤務で2例を挙げておく。
週5日、5時間勤務: 約12.2万円
週5日、7時間勤務: 約17.1万円
※文中の金額はいずれも東京都の場合。2024年の1163円から2025年には1226円に上がる見込み。

最低賃金を引き上げることで給与所得者に恩恵があるものの、他方で経営サイドには利益圧迫要因としてのしかかってくる。大企業であれば下請けに無理強いすることで危機を乗り越えられるだろうが、中小企業にとっては僅かなコストプッシュがそのまま経営不安に繋がってしまう惧れもある。常にそのように報じられてきた。なので、野菜や米など物価上昇が気になりつつ、どうしても絵に描いた餅のように総論賛成、各論反対で議論が深まっていかない印象を受けてきた。

ただ、先日BS-TBSの番組を見ていると、英国では21世紀になってから最低賃金を15年以上の長期スパンで計画的に引き上げるのに成功して、企業側の経営にも目立った悪影響がなかったのだと伝えていた。勿論、英国の中小企業が利益優先のため敢えて業態転換を図ってきた、その経営努力があったことにも触れていた。

そういうものなのか。であれば、日本も政治家の迫力と企業の本気度が試されてくる。

 

(2)物価上昇を上回る給与増

政治家が選挙や総裁選のたびに「物価上昇を上回る給与増を実現」と声高に叫んでいた。額面給与(天引き前)が上昇していけば、税金や社会保険料の負担も相対的に意識しないで済むだろう。

<各国の平均賃金の伸び> ※新聞記事より(出典を失念)

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ただ、物価高を上回る給与アップなんて本当にあり得るんだろうか? 政治家の主張を聞いているとさも簡単に実現しそうな錯覚を覚えるがあり得ないだろう。添付の記事を一瞥するだけでも疑問ありありだ。90年代前半まで物価上昇で利息が目減りする(名目金利>実質金利)、と言った表現は当たり前に使われていた。利息も給与も世間相場(企業収益や銀行の預貸業務利益率)を上回ることは非現実的だと思うのだ。ありもしないことを主張するのは良くない。

<3年間の目減りを補うのにあと5年かかるのか> ※9/23日経記事

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もちろん、一部の野党が過剰に主張していたように103万円の壁(所得税の課税下限となる所得レベル)を178万円まで引き上げようと言う主張もある。手取り給与の多寡が消費に直結するからだ。ただ、所得税減税はやり方によっては富裕層により大きな減税インパクトをもたらす可能性があるので、まず政策方針を定めてそれに適した税制変更を施すべきだろう。

<年代別の給与増減、年金の比較感> ※地上波TBSの番組(出典を失念)

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年金受給額の対比については30年後の物価上昇を予測できないのでコメントを控える。ただ、その上の年代別の増減傾向は露骨だ。企業は若手社員に対してこそ人材引留めのため給与上昇を提示しているが、40才以上の社員に関してはつれない対応に留まっているのが一目瞭然だ。民間と公務員を分けて集計することで、どのような対比が見られるのかチェックしてみたいものだ。

企業の戦略はさておき、コメなど物価高の影響は世代を選ぶものではない。なので、賃金アップにおいても露骨な世代間ギャップが生じないように配慮して議論を進めないといけない。人事の用語を用いると、前者は昇給昇格であり、後者はベースアップ(略してベア)だ。こうした不公平な処遇は水面下でジリジリと帰属意識の低下をもたらしていくだろう。

三井住友銀行が初任給を30万円に引き上げるニュースが出たのは今年に入ってからだったと思う。それとて、新卒採用を意識したものでああって、入社2年目、3年目は必ず31万円、32万円と補正されていくのあろうか。その先、入社10年目の壮年、30年目の中高年世代に皺寄せが来ていることはないだろうか。今年の新入社員も30年経過すれば窓際社員と呼ばれる立場にシフトしているだけのことだ。

余談ながら、55~59才のレンジで+4.9%とプラス転換しているのが理解できない。これはグラフの注釈に書かれた通り、就職氷河期世代の前にサラリーマンになった世代は逃げ切れたことを意味するのか。即ち、就職氷河期世代は非正規雇用者の割合が多いため、正規と非正規を単純合算したグロスの数字で低く出てしまうのか。

別の推論もできる。55才を超えると大半の一般社員は役職定年や減俸でコストカットされるものの、ごく一部のエリート社員が役員に昇格して大幅な報酬アップを得られていることを示しているのだろうか。

 

【2025.10.4加筆】一部足らない箇所に赤字で追記しました。

103万円の壁、その顛末

2025年の序盤は小さな野党が「手取りを増やそう!」と騒いだことで躍進して「103万円の壁」問題が大きく騒がれた。最近になって日本維新の会が唱えている「本当の問題は社会保険料が高すぎること!」の方が正しい。ただ、その主張が有権者に上手く伝わるのか、それは選挙結果を見るまで分からない。

 

(1)103万円騒動

あの騒動は極めて細かな事で、それだけをピックアップした点は極めて扇動的なものとして距離を置いて眺めていた。そう考えた理由は以下の通り。

・最低課税限度を設けたうえで累進課税を運用するのだから、ある金額で区切りを付けるのは当然のこと。それを壁と言うややセンセーショナルな言い方で煽るのは違和感があったのだ。

・サラリーマンにとって税負担以上に重いのは社会保険料で本質からズレている印象あり。それは源泉徴収票を見れば分かる事だ。もちろん言葉として「税」の方に訴求力があるのは分かるが、壁として険しくかつ料率がジリジリと上昇してきたのは社会保険料だからだ。

2024年11月にも103万円騒動の違和感を記事にしている。以下参照。

hassan01.hatenablog.com

 

(2)どう決まったのか

結局どうなったのか覚えていないが、結論としては給与所得者の壁の位置が103万円から160万円に上がっている。FPジャーナルに記事が載っていたので、その中の3つの表を見ながら復習しておきたい。

 

<給与所得控除額の改正>

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1つには上表に書かれている通り、給与所得控除が上がったことが影響している。給与収入=162.5万円以下で55万円から65万円(+10万円)に上がっている。ここは低所得者に厚い改正なので違和感はない。

基礎控除の刻みが細かくなった>

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もう1つは基礎控除の拡充だ。最大で48万円から95万円(+47万円)にアップしている。この2つの合わせ技で計57万円の控除枠が増えたことで給与収入103万円以上で課税されていた2024年までと異なり、2025年以降は160万円までは所得税が非課税になるのだ。

 

(3)雑感

ここまでで大方の改正は理解できた。ただ、モヤモヤすることはある。

基礎控除の意味

数年前までは基礎控除額が一律38万円だった。そこまでは扶養控除額などと金額の統一感が取れていたので違和感もなかった。ただ、48万円にアップした時点で、基礎控除額に刻み(48万/32万/16万)が設けられた。この意味がなかなか理解しづらい。しかも、この刻みが今回の改正で95万円から16万円まで8段階と細かくなってきた。税制の本には考え方が記されていないので、後になってこの表を含めて税体系を学ぼうとした人がその意味を推し量ろうとしても難しくなる。そうなると、税体系に対するモヤモヤとした疑問がいつまでも残りかねないことを懸念する。

年金生活者にとってのメリット

基礎控除が拡大されたことは、サラリーマンよりも相対的に収入が少ない高齢者にも福音がありそう。年金所得は年金収入から所定の控除額を引いたものだが、更にそこから基礎控除や医療費控除などを減額できる。

65才以上であれば、年金収入110万円まで年金所得がゼロになる。年金収入158万円でも年金所得48万円-基礎控除48万円で課税対象額がゼロになっている。それが基礎控除を拡大することで、おそらく年金収入205万円でも年金所得48万円-基礎控除95万円で課税対象額がゼロになるのではないか。

ここまで玉木さんの党は狙っていたのか。ただでさえ高齢者はそこそこ優遇されているとの見方もある。しかも、彼らの集票ターゲットは若者であって過剰な税優遇になったのではないか?

国税庁HPにある年金控除に関する表>

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・壁がズレたのは所得税だけなのか

このスケジュール表を見ると、2つの点で壁がズレたのは所得税だけのようだ。住民税においては「基礎控除の引き上げ」が反映されていないようだ。これは市区町村ごとの行政プロセスが進んでいないだけのか、それともスルーするものなのか弊方では正確な所を確かめられていない。

ただ、給与所得者の所得税と住民税を比べるとどちらのダメージが大きいのか。現在では後者が一律10%になっているので、低所得者層だと住民税負担の方が重たいはず。冷静に考えると、徴税のダメージは少なく済んでいると言うことなんだろう。あるいは再びどこかの野党が突いてくるのだろうか?

<住民税の扱いは中途半端>f:id:hassan01:20250622120921j:image

 

【2025.7.10追記】(3)雑感について加筆修正しました。

2025年の年金改革議論について

2月頃から「基礎年金をアップ」する件が出ては消えてで、結局のところどうなったのか分かりにくかった。揉めた末に5年後に再検討とか。

<2月の日経(2)>

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最初の頃は「厚生年金保険料で国民年金受給基金に補填する」って議論に違和感を覚えたもののあまり話は広がっていなかった。むしろ高額医療費の上限引き上げが関係者の間で沸騰していた感じだった。

<5~6月のTV10ワイドショー(3)>

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羽鳥さんの番組を見て、ようやく「厚生年金保険料で国民年金受給者に補填する」のは間違いだと分かった。国民年金の受給金額が下がるならそれを補填するのは一理ありそう。でも、他の側面も考えておく必要がある。いくつか挙げてみると……

【細かなこと】

・厚生年金と国民年金マクロスライドが終了する時期が異なる理由は何か?

・保険料負担は変わらないとしても、人によって損得が発生する理由は何か?

・サラリーマンは厚生年金保険料のうちどの部分が国民年金に相当するのか意識することはない。この内訳はどう定められている?

【財政負担】

・受給額引き上げに税金が使われるのであれば、賄える見込みのか?

【制度そのもの】

・そもそも国民&厚生年金は老後の生活を100%賄える金額を保証すべきものだったのか?

所得税と異なり、標準報酬月額は上限が決められている。この方式が正しいのか、それとも税と社会保険を一体として考えるのが相応しいのか?

・明らかな年金受給額不足は主に自営業者だろう。そうなると全就業者を対象に制度改正することが正しいのか?

・年金保険料の元となる標準報酬月額には上限が定められている。上限に達している人や65才以降もフル稼働で働く予定の方にとっては、受給額の多寡が大きな課題ではないはず。更に負担増の方向を予見させるのが正しいことなのか?

【社会の変化】

・平均年齢が伸びる状況下で年金受給開始年齢は65才のままでいいのか?

・一部でWPPを唱えてから数年は経過しているはず。その是非もふくめて、グランドデザインを示して定着を図るべきではないか?

国会での審議はとっくに終わってしまったし、今回のブログでは疑問点の列挙に留めて個別の議論は止めようと思う。ただ、5年後にもう一度国会で議論する予定であり、FPとしては本筋を忘れないように意識をしておきたい。

 

※参考ブログ

WPP

hassan01.hatenablog.com

 

公的年金と税金

hassan01.hatenablog.com

 

所得税は確かに累進課税だけど

hassan01.hatenablog.com

4/11日経のマンション価格記事

日経新聞を見ていて唖然。これはもう理解不能な内容だった。

私は年収1000万円なんて到達した事は1度もなかった。それなのに、もし年収1000万円を貰えていたとしてそういう人であっても都内23区で新築マンションをまともに買えない時代が来ているのだと宣言されている。とりわけ北区の価格高騰は凄まじい。バブルだ。5年前の750万円クラスから一気に2000万円クラスに急騰しているのだ。

これには暗澹たる気持ちになった。一体なんなんだか。これはもう桁が違うので、スーパーでキャベツや白菜が高騰したとか米5kgが4000~5000円するって話とは訳が違う。これは絶望感を与えるもので、もう言葉を続けることができない。

<いずれも4/11日経の証券面より>

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------以下は2025.7.10に追記する。------


選挙が近いこともあって、マンション価格の高騰についてテレ朝「羽鳥慎一モーニングショー」で特集していた。どれくらい高騰しているのかを示す指標として、マンション価格がサラリーマンの平均年収(税込み)の何倍に達しているか、折れ線グラフで示されていた。これは分かりやすい。


勿論、注意しなくてはいけないことも多い。
・東京が過大なのであって、道府県でも共通に言える訳ではない。なので、できれば東京以外にも2ヶ所くらいこうした表を提示してもらえると自分事として意識しやすい。
・税込み年収はバブル当時より確かに上がっているが、社会保険料や消費税率が上昇しているので手取りベースだと更にギャップが広がる。
・30年以上前とは女性の社会進出が進んでおり、パワーカップルであれば大して壁を感じないのかも知れないが、一旦マンションを購入した後で会社の変調、自らの健康問題などが生じたらたちまち巨大なリスク要因となるので、そうしたリスク管理も必要。

<7/10同番組より>

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4月第2週の日経平均乱高下

トランプ関税に揺れた株式市場はあまりに激しい値動きだった。

4月第2週(4/7~11)は日経225が毎日1000円以上の上下動を繰り返していた。なので、安いと思って買うと翌日は大喜びできる。でももう一晩明けるとまた急落でなんとも自信を失う始末。これだけ激しく乱高下すると下手に手を出せない。

でも、逆の立場で言えば、もしかしてトランプ大統領やその側近であればインサイダー取引することで大儲けできるチャンスでもあったわけだ。自分たちの一挙手一投足でマーケットが動揺すると予想できるわけだからできなくなさそうだ。勿論、インサイダー取引は政治家も含めて禁止行為。

<4/4~4/10の日経225チャート>

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<同時期の新日鉄チャート>

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日経225と個別銘柄を1つピックアップしてみた。個別銘柄はタイムリーなものがいいと思い、USスチール買収で如何とも動きにくくなってしまった日本製鉄のチャートを付けてみた。どちらも日ごとの一喜一憂がそのままチャートに現れており、完璧に遊ばれている形だ。

まあ、4月第3週は落ち着いてきたのでこのまま鎮静化することを期待したい。

*

本日は単なる感想を書いただけのブログになってしまった。

余りに軽いので、ちょっとしたシミュレーションをしてみた。6日間ずっと相場が±10%の乱高下を演じたとする。その場合、波形の違いによって6日後の株価にブレはあるのだろうか?

<シミュレーション結果>

4月第2週の波形はパターンAに近い。起点の株価を100と仮定すると交互に±10%動いて6日後には97.03と微減。B~Dの他パターンでも落ち着く処は変わらないことになる。

中学・高校レベルの式で記述してみる。

2日分の動きに着目すると
2日後の株価=100(1+0.1)(1-0.1)
      =100(1-0.1)^2
      =100-0.01

6日分の動きも同様に考えると
6日後の株価=100(1+0.1)(1-0.1)(1+0.1)(1-0.1)(1+0.1)(1-0.1)
      =100(1-0.1)^6
      =100-0.000001

こうなると10%安~27%安など急落場面で拾えるに越した事はないが、取引時間中にずっとスマホを眺めているわけにもいかないので、こうした局面では冷静に対処するのが一番だと分かる。

改めて自分に言い聞かせておこう。