ガッコ ノ センセ ノ オトモダチ vol.1424

はしご酒(Aくんのアトリエ) その八百と五十五

「ナゼ ヒトツノ カラマリニ ナレナイ?」

 ん!?

 んあっ、あ~、ひょ、ひょっとすると。

 たとえば、圧倒的に不利な立場である非正規雇用のピーポーたち、あるいはアルバイターたち、は、実は、自分たちが圧倒的な数を誇る大票田であることに気付いていないのかもしれない。

 「『票』やら『集票』やらが気になって仕方がない、どころか、愛してやまないあの人たちに、一泡も二泡も吹かすことができるほどの『数』を誇る、非正規雇用アルバイター、たちが、ナゼ、ズッと、軽視され続けているのか、不利な立場のままであるのか。ソコのところが考えればか考えるほど不思議でならないのですが」

 「おっ、いいトコ突いてくるね~」

 いいトコ、突いているんだ。 

 なんか、嬉しい。

 「おそらく、たとえ総数は多くても、一つの大きな塊(カタマリ)になれない、故に、どうしても、軽んじられてしまうんじゃねえのかな~」

 たしかに。

 弱者は『個』では闘えない。玉砕に意味などないのである。

 「では、どうして、一つの塊になれないのでしょう」

 「ん~・・・、この国の伝統なのか、はたまた、この国のピーポーたち独自の習性なのか、それとも、教育の賜物(タマモノ)なのか」

 伝統?

 習性?

 教育の、賜物?

 「だから、闘わない。モノ申さない。耐え忍ぶ。わけですか」

 「そう。闘わず、モノ申さず、耐え忍び、そして、従順たれ、の、『美学』。みたいなのが、知らないうちに、我々一般ピーポーたちの心の中に刷り込まれてしまっているのかもしれねえな」

 なんと。

 だから、デモに参加している人たちに対しても冷たい目を向けがち、なのか。

 「一つの塊になれば闘える。自分たちに目を向けさせるコトができる。のに、ソレができない、ソレをしようともしない、どころか、ソレをバカにさえする、悲劇」

 「その悲劇も、あの人たちにとっては好都合な悲劇。むしろ、ウハウハの『喜劇』なんだろうよ」

 ウハウハの喜劇?

 ウハウハの、喜劇、か~。

 ・・・かも、しれないな。

(つづく)

ガッコ ノ センセ ノ オトモダチ vol.1423

はしご酒(Aくんのアトリエ) その八百と五十四

「オカネノ コトデ アキラメル?」

 「結局、ナニが、言いたいのか。そこんところがサッパリってこと、結構、あったりするからな」

 ある、ありまくる。

 「たとえば、あの、『さもしい顔して貰えるモノは貰おうとする人がいる』」

 あ、あ~、あれか。

 「己は、ウジャッと献金してもらっているにもかかわらず、エラそうに、他人(ヒト)のカネに頼るな、ってか」

 ん~。

 「己のことは己で、ってか」

 ん、ん~。

 「有権者有権者で、私自身の生活が苦しいのに、ナゼ、あんな他人のためにカネが使われなきゃならないのか、ってな」

 んん、ん~。

 あの人たちが大好きな、自己責任、ってヤツか。

 「カネがないなら病院に行くな。カネがないなら大学になんて行くな。カネがないなら己の国に帰ればいい」

 んんん、ん~。

 少数派だと思われていたそうした新自由主義的な考え方が、むしろ多数派になりつつあるというから恐ろしくなる。

 「強者を批判する、批判できる、国に、未来はあるが、弱者を目の敵(カタキ)にするかのようにして甚振(イタブ)る国に、切り捨てる国に、未来があるとは、到底、思えねえんだよな」

 同感。

 おカネのことで諦(アキラ)めなければならない、悲劇。に、誰も心痛まなくなってしまった国に、未来なんてあろうはずがない。

 「又聞きではあるけれど、あの、一定額以上は支援が受けられる高額医療制度だっけ、アレも、一人あたり、年、数千円で維持できるらしい。年間数千円だぜ。ソレで、家族の誰かが、大切な人が、突然、高額医療を受けなければならなくなった時の安心感を得ることができるわけ。ソコに、助け合う、助け合える、意義、その素晴らしさ、みたいなモノを、少なくとも僕は感じるんだがな~」

 全くもって、同感。

 そういえば、保険料をほんの少し軽減して「皆さまのために私たちは頑張っているんだ」感を思いっ切り前面に押し出しつつ制度利用者の負担額は大きく引き上げる、と、いうようなことを耳にした。おそらく、「数」。「数」があってこその「票」。そう、票。つまり、ナニよりも大事なその票に、集票に、制度利用者に寄り添ったところで大して繋がらない、と、いうことなのだろう。ならば制度利用者には犠牲になってもらおう、自己責任でやってもらおう、が、あの人たちの本音。そんな気がする。

 「生きることを、学ぶことを、おカネがないから諦める。そんな悲劇が大手を振って罷り通るような国に未来はない。と、私も思います」

(つづく)

 

 

追記

 ナニかにつけて不穏な空気が漂いがちな今日この頃。

 ではあるけれど、ナニがナンでもステキな年に。

ガッコ ノ センセ ノ オトモダチ vol.1422

 はしご酒(Aくんのアトリエ) その八百と五十三

「カンジョウブンセキ ツール?」

 自慢じゃないが、私は、AI(エーアイ)に対してかなりのアレルギーがある。コトと次第によっては嫌悪どころか致命的な危機感を抱きさえしている。

 のだけれど、何度も何度もイヤになってくるほどモヤモヤッとした政治関係者たちの答弁やら会見やらを聞かされているうちに、もう、いい加減、巷で話題の、例の、あの、感情分析ツールってヤツを導入してみてもいいのではないか、と、不本意ながら、思ったりしているのもまた、事実。

 「感情分析ツール、ご存知ですか」

 「なんだよ、それ」

 私同様、Aくんも、この手のツールが苦手だ。

 「感情分析、AIです」

 「知らねえな」

 さすがに素っ気ない。

 「とくに音声解析に力を発揮する、らしい、感情解析API(エーピーアイ)。に、期待するしかないのかな、って」

 「エーピーアイに期待?。そんな得体の知れないモノに、いったい、ナニを、期待するというんだ」

 うわっ。

 素っ気なさに、ちょっとした怒りまで加わり出したか。

 「た、たとえば、テレビでの国会中継やら記者会見やらの際にポチッと付属のボタンを押すと、あの人たちの心の内側を『見える化』してくれる、みたいな」

 珍しく、ナゼか怯まない、私。

 「なんか、『デバガメ』、っぽいな」

 「デ、デ、デバガメ!?」

 「覗き見の常習犯、池田亀太郎。たしか殺人もヤらかしていたはず」

 池田亀太郎、デバガメ。殺人も、か~。

 「デバガメとまでは言わないまでも、なんだか、まるで覗き行為のようで、趣味がいいとは言えねえな」

 覗き行為のよう・・・ん、ん~、たしかに趣味がいいとは言えないか。

 「でも、真偽のほどは定かでないし、ソコに誠意が、公正さが、あるのかないのかもよくわからないし、と、なると、あの人たちの発言のその内側を覗き見してみたくなるのもまた、有権者たちの当然の心理ではないかと」

 「思うわけだ、君は。ま、『ホントのところはどうなんだ』って、聞きたくても、そう簡単には聞けないだろうし、聞いてみたところで、ホントのところなんて言ってはくれないだろうし、な」

 「だから、不本意ながらも、ココは、感情解析APIに、と」

 「思うのも無理ねえか」

 おっ、やった。 

 どうにかこうにか、一応、納得してはくれたようだ。

 そう、本当のところはどうなんだ。の、その、本当のところ、が、知りたい。

 つまり、つまりだ。本当のところ、ソコに、怒りは、悲しみは、喜びは、誠意は、公正さは、あるのか。ないのか。が、わかれば、「耳障(ザワ)りのいい虚言に釣られて、つい」も、「不安を煽る戯言に釣られて、つい」も、少しは減るのではないか、と、思えてならないのである。(つづく)

ガッコ ノ センセ ノ オトモダチ vol.1421

はしご酒(Aくんのアトリエ) その八百と五十二

「ミサイル ガ トンデキタラ

 「防衛費」

 えっ!?

 「というか、もう、軍事費、と、言った方がシックリくるか」

 軍事費?

 「その軍事費を上げるために、随分と煽ってくれるよな」

 煽る?

 煽る、か~。

 「滅多に民放なんて見ることはないが、たまたま、なんとなく、ほら、よくある、例の、あの、報道バラエティー番組ってヤツを見ていたら、ある強面(コワモテ)の、お笑いタレントらしき男性が、突然、『ミサイルが飛んできたらどうするんだ』と吠え始めた、わけ」

 ミサイルが飛んできたら、か~。

 不安を煽って、己の考えの、あるいは雇い主の思惑の、正当性を、ナニがナンでも相手に認めさせようとする、いつもの手口。

 「だから、軍拡は当然。徴兵制も当然。核も当然。世界のど真ん中で咲き誇って、当然。ってな」

 ふわ~。

 「そうした『当然』たちを束にしたら、ミサイルは、飛んでこないのかね~」

 そんなモノをいくら束にしてもナンの役にも立たないし、ナンの解決にもならない。

 「世界中の国々に『再びナラズモノ国家』宣言と受け取られて、むしろ、緊張を生むだけだと思います」

 「再び破落戸(ナラズモノ)国家、ね~。たしかに、ついでに9条も葬り去れば、まさに『mission complete(ミッションコンプリート)』。完全に、憧れの破落戸国家、一丁上がり~、かもな」

 あの人たちにとっては憧れのナラズモノ国家なのだろうけれど、この国が、再びナラズモノ国家になることはドコからドウ考えても自殺行為。亡国へのプロローグ以外のナニモノでもない。

 そう、亡国へのプロローグ。

 「再びナラズモノ国家」宣言は、この星の正義と平和の名の下に、世界中の国々に、「そんな国は叩いてよい」というお墨付きを与えてしまうに違いないのである。(つづく)

ガッコ ノ センセ ノ オトモダチ vol.1420

はしご酒(Aくんのアトリエ) その八百と五十一

「アホガ アホヨブ ハタライテ ハタライテ ハタライテ?」

 自分のために、なら、まだ、ギリギリわからなくもない。大切な人のために、なら、より、わかるような気もする。だが、それでも、やっぱり、そんなに容易くわかってはいけないのだろう。ましてや、ソレが、組織のために、国家のために、と、なると、俄然、怪しい臭いが立ち込める。

 そんな臭いに満ち溢れているのが、あの、「働いて働いて働いて」。もちろん、賛否両論あるにはあるが、ナゼか、ソレなりに、社会的に受け入れられもしている。

 おそらく、よほど嬉しかったに違いない。ヤル気と勢いが余りまくって、つい、ポロッと。が、コトの真相だと思う。が、ひょっとしたら、ちょっとしたジョークのつもりであったのかもしれない。仮にそうなら、コレほど顰蹙(ヒンシュク)を買った、ついでに分断も呼んだ、ジョークは、そうそうお目に掛かれるものではない。

 「『働けど働けど働けど』な『働いて働いて働いて』には『働かされて働かされて働かされて』がへばり付いていますよね」、と私。

 「な、なんだよ、それ。早口言葉か?」、と、グラスに生マッコリを注ぎつつ、Aくん。

 「アホがアホ呼ぶアホアホワールド、に、生きる、過去の成功体験の呪縛から逃れられないピーポーたちが陥りがちな、もう一つの心の有りよう、の、闇、です」

 「闇?」

 「ナニもカも犠牲にしてでも、文句一つ言わず、『働く』、『働ける』、コトを美徳とする、見事なまでの時代錯誤」

 「見事なまでの時代錯誤、時代錯誤の闇、ね~。おっ。ソレって、ほら、あの、♪にっじゅ~よじか~ん、は~たらっけっまっすっか~、びじねすま~ん、びじねすま~ん、じゃぱに~ずっびじねすま~ん。だ、よ、な」

 そのコマーシャルソングなら、なんとなく、遠い昔に聞いたような気がする。

 「あれから、もう、数十年経つが、ナニも変わっちゃ~いねえんだな」

 「しかも、高度成長期とまでは言わないまでもソレなりに、まだ、ギリギリ成長期であったであろうその頃、と、違って、『働けど働けど働けど』報われない」

 「にもかかわらず、『働かせて働かせて働かせて』、な、わけだ」

 「そんな、疲弊まみれのアホがアホ呼ぶアホアホワールドであるにもかかわらず、つい、ポロッと、『働いて働いて働いて』などと宣えてしまえる、圧倒的な権力者による悪しき『軽さ』が、『軽率』さが、『軽薄』さが、捨て置けない大問題なのだと思います」

(つづく)

ガッコ ノ センセ ノ オトモダチ vol.1419

はしご酒(Aくんのアトリエ) その八百と五十

「アホガ アホヨブ ヘイワボケ?」

 「そんなアホがアホ呼ぶアホアホワールドに生きるピーポーたちが陥りがちな心の有りよう、ソレが」

 ん?

 「平和ボケ」

 「へ、平和ボケ、ですか」

 「そう。もちろん平和の、平和を守ることの、定義はサマザマ。ヤヤもすると、どうしても、だから富国強兵。だから敵基地攻撃能力。だから非核三原則破棄。だから、欲しがりません勝つまでは。みたいなコトにだってスルスルと」

 「なりがちですよね」

 「そう、なりがち。たとえば、圧倒的にミサイルが足りない、ってな」

 んん?、ミサイル!?

 「あたかも、もっと、もっと、ミサイルが装備さえできれば『平和』は守れる、勝ち取れる、かのような迷言。虚言。戯言(タワゴト)。が、大手を振って罷り通る。むしろ、コッチだろ、恐るべき平和ボケは」

 ミサイルごときで平和は守れる、勝ち取れる、などとマジで思ってしまうコトこそが、平和ボケ、か~。

 「アレだけの数の原発をバカみたいにつくりまくっておいて、ミサイルだぜ、ミサイル。どうやって守るんだ。平和ボケもいいところだろ、違うかい」

 違わない。

 「いったい、何基、装備すれば、その平和ってヤツが守れると、勝ち取れると、思ってるんだろうな」

 んん、ん~。

 あの人たちは、本気でそんなコトを思っているのだろうか。

 「ひょっとしたら、『一家に一基、ミサイル装備』なんて国防啓発ポスターまでお目見えするかもしれねえぜ」

 あり得ない。

 い、いや、「一家に一口、ミサイル装備税」なら、充分にあり得るか。

 いやいやいや。

 そもそも、あの人たちは、平和のためになどと微塵も思ってはいない。

 「ドコまでいっても永遠に、ミサイルと平和は繋がらない。繋がるはずがない」

 たまらず、つい、ポロッと。

 「おっ」

 「すみません」

 「謝らなくてもいい。そう僕も思う。が、ところがどっこい、あの人たちは、粘り強い地道なdiplomatic power(ディプロマティックパワー)、つまり外交力、ではなくて、圧倒的なmilitary power(ミリタリーパワー)こそが平和に繋がる真の力だと宣う」

 「平和に繋がるなんて、きっと思っていない」

 「おっ」

 「す、すみません」

 ナゼか妙に強気になって、さらにポロッと。

 「謝らなくていいって。と、なるとだ。またまたカネ絡みやら外圧絡みやらによる、あの、致し方なし、って、ヤツか」

 「そうです。その、『致し方なし』ってヤツ、だと思います」

 「ま、本気で平和に繋がると信じている、意地でもそう信じたい、ピーポーたちも、結構いるとは思うが」

 「妄想ですよ、そんなの」

 「おっ」

 「す、す、すみません」

 完全に調子に乗ってしまって、さらにさらに、ポロッと。

 「いやいや、まったくその通り。妄想。妄想以外のナニモノでもない。そして、その妄想がひた走るその先にあるモノは・・・」

 そこまで語って、Aくん、突然、黙りこくり、静かに、グラスに残っていた生マッコリをグビリと呑み干す。(つづく)

ガッコ ノ センセ ノ オトモダチ vol.1418

はしご酒(Aくんのアトリエ) その八百と四十九

「アホガ アホヨブ アホアホ ワールド フタタビ!」

 「嗚呼哀哉(アア、カナシイカナ)、つまるところ、結局、この世は、アホがアホ呼ぶアホアホワールド、なんだよな」

 おっ、Aくん屈指の名言、アホがアホ呼ぶアホアホ、ワールド。ふたたび。

 「そんなアホアホワールドだけに、具体性に欠ける、どころか、具体性なんか微塵も示されちゃ~いねえんだけれど、ナゼか、妙に、勇ましい。わかりやすい。面白い」

 詐欺師、か。

 「そして、ソコに、ワ~ッと人が群がる」

 口車に乗せられて、か。

 詐欺師、だな。

 このところの国政選挙など、まさに、そんな感じだ。

 「そもそも政治なんてものは、本来、臆病なほど慎重で、地味で、地道で、ヤヤこしく、つまらないモノのはずだろ」

 つまらないモノとまでは思わないが、少なくとも面白がっていいようなモノではない、とは思う。

 「にもかかわらず、とにかく票が、議席数が、獲得できさえすればいいんだ、と、その場しのぎの『旨い話』をブチ上げる。あるいは、『共通の敵』をデッチ上げ、その敵を攻撃することで共感の輪を広げていく」

 美味い話と共感の敵、か~。

 ドチラも最悪。唆(ソソノカ)しと煽(アオ)り、完全に詐欺師の手口。

 ま、だから群がる、群がってくれる、のだろうけれど。

 「事実ではない事実もどきにも、巧みにつくられた『フェイク広告』系にも、乗せられて、排他的な、排外主義的な、そんなダークな心のスイッチ、が、『ON(オン)』されてしまう」

 ダークな心のスイッチが、オン、か~。

 そんなスイッチが心の中にあること自体、問題のような気もするが。同時に、ひょっとしたら誰しもがコッソリもっているようにも思えたりするものだから、なんだかゾワッとする。

 もちろん、私の中にも。

 「unconscious bias(アンコンシャス バイアス)」

 ん?

 「な、なんですか、その、アンコンナンチャラカンチャラって」

 「無意識の思い込み。というか、知らず知らずのうちに刷り込まれた細やかなる偏見。偏見のbaby(ベイビー)」

 偏見の、ベイビー、とは。怖いな、その赤ちゃん。

 「おそらく、事実に基づく真っ当な『学び』の著しい欠乏、欠落、が、その原因なんだろうが」

 ソレも、かなり怖いヤツ。

 「心の奥深いトコロで、その『unconscious bias』が息を殺して出番を伺っている、というイメージ」

 さらに、もっと怖い、アンコンシャス、バイアス。

 「そのスイッチ。そのスイッチを押しちまうわけだ、人は追い詰められてしまうと、どうしても」

 かもしれない。

 経済的に、社会的に、追い詰められると、あのクマたちのように、そのスイッチを・・・。

 「で、ウイルスが体内で一気に増殖するように、核が一気に分裂を繰り返していくように、baby が、一気に」

 うっ。

 「ドッカ~ン、とな」

 わ~。

 そ、そうやって、あの時のあの戦争も、突き進んでいったか。(つづく)