異質なものをくっつけたような記事に感じられるかもしれませんが、2025年12月26日の北海道新聞カルチャー面に「版画家の訃報相次ぐ」という短い文章を寄稿しています。
北海道新聞は中谷有逸さんの訃報を出していません。ただ、筆者は久しく会っていない方の訃報や「哀惜」を書く任には耐えないと考え、標記のような文章を書くことになりました。

短い原稿で触れたのは、中谷有逸さん、重岡静世さん、木村多伎子さんで、その3人の遺作が、12月に開かれた北海道版画協会(道版協)の作品展に並んでいました。黒い喪章などはついていませんでした。
画像左から中谷「赤と白」、重岡「リンゴのみのり」、同「潮騒」、木村「とうきび」です。トウキビは北海道弁でトウモロコシのことです。
鮮やかな色彩による抽象画の中谷さん、子どもたちをいきいきととらえた重岡さん、モノクロームの表現に徹した木村さん、それぞれの「らしさ」が感じられる作品です。
長い歴史のある道版協ですが、一気にベテラン3人を失い、さびしくなります。若い人はこの手の団体に入るのを好まないようで、もったいない話だとは思います。
ちなみに大ベテランの宮井保郎さんや澁谷正巳さんも出品しておらず、すこし心配になってきます。

道版協は年2度の展覧会を開いていますが、12月は小品の販売も多い印象があります。
65周年を祝い会員どうしが小品を持ち寄って交換し合ったそうで、その作品がまとめて展示されていました。

出品作は次の通り。
清野知子「モンステラ」
ナカムラアリ「Teleportation(心の電話)」「A wind of love(ワスレナ草)」
手島圭三郎「ふくろう 星空」
福岡幸一「ユンパロセカス亜科の仲間」(9点組み)、「パキデスカス科の仲間」(11点組み)
宮本文彦「界」「鮫の泳ぐ海」
橘内美貴子「1/f」
澁谷美求「Doger」「Dragon Gate」
神田真俊「残像」
兼平浩一郎「HORIZON」
高崎幸子「菜園」
高崎勝司「棲」
西村一夫「作品 FRO-224」
志摩利希「Spring MELANCHOLY」「家に翼を」
小林大「梅源船見坂」「富岡町」
中島詩子「Storm blue」「BLUE」
藤村峰夫「麗しのイスタンブール」
萩原常良「窓際のレモン」
関谷修平「無~有」
岡島章子「空翁の永遠の時」
川口巧海「通り過ぎた記憶」「星に耽る」
上村塁「je mais vu」
石川亨信「思索」(同題3点)
篠田亜紀子「十五夜草より~obako」
高野裕子「桂甲の武人」
高野理栄子「Ame」(2枚組みが2点)
2025年12月2日(火)~7日(日)午前10時~午後6時(最終日5時)
コンチネンタルギャラリー(札幌市中央区南1西11 コンチネンタルビル地下)
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