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大雪祭・上川町続き■谷口顕一郎「石狩川凹み游行 上川編」―2025年9月13日その2

(承前)

 アートフェスティバル大雪祭で、札幌とベルリンを拠点とする谷口顕一郎さんの「石狩川凹み游行 上川編」の続きです。

 谷口さんの仕事については、2021年の個展の際に自分で書いた文章を引用して説明します。

 谷口さんは1976年、札幌生まれ。

 21世紀に切り替わる頃から「凹み(Hecomi)」に着目した制作を、おもにベルリンを拠点に行ってきました。
 凹みとは、道路の舗装や建物の壁面が風化するなどしてできたひび割れやくぼみのことです。(中略)
 谷口さんはそれらの凹みをトレースし、その形状を黄色い樹脂の板に起こします。
 そこでおしまい、ではなく、黄色い板にちょうつがいなどを随所に付けて折りたたむことで、立体作品に仕立てます。

  

 谷口さんは昨年の「大雪祭」でも、同じ「大雪高原旭ケ丘・森のホール」で展示を行っています。

 筆者は見ていませんが、こちらのインスタグラムの動画( https://www.instagram.com/p/DBgd4DbvGuW/ )を見ると、枝からつるしたものを会場に点在させていたようです。

 今回は正方形にたたむことによって、人工的な感覚が強まり、森の中に溶け込むというよりも異質感を際立たせているようにみえます。

 筆者が数えたところ18点あり、垂直に立った細い棒の上についています。

 

 森のホールの手前側には、低い木製の台のようなものが置いてありました。

 胆振管内白老町虎杖浜を望む高台に設置された、「ROOTS & ARTS しらおい」の「存在と記憶」にちょっと似ています。

 

 谷口さんは世界各地で凹みを採集していますが、なかでも石狩川流域というのはライフワーク的な採集箇所で、上川町からのオファーも、石狩川の源流のマチなので喜んで受けたと話していました。

 「游行」という語には、札幌の小川でなかば暗渠あんきょとなっている界川さかいがわ流域で1989年に開かれた「界川游行」への谷口さんなりのオマージュがこめられているのかもしれません。鯉江良二、岡部昌生、國安孝昌らが参加した伝説のアートイベントでした。

 

 なお「大雪祭」としては、近傍の「大雪高原森のガーデン 遊びの森」で「ひがしかわ少年写真団による写真展」、イタリア料理レストラン「フラテッロ ディ ミクニ」で奈木和彦展が開かれています。

 筆者は、前者はすでに東川フォトフェスタで見ていること、後者は高級そうなお店であることから、今回は拝見していません。

 

2025年9月12日(金)~23日(火)日没まで

大雪高原旭ケ丘・森のホール(上川管内上川町菊水旭ケ丘)


Ken'ichiro Taniguchi https://kenichirotaniguchi.com/
ブログ 凹みスタディ https://hecomi.exblog.jp

Instagram : @k.taniguchi_sculpture_studio 

 

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(この項続く)