年末12/27(土)~30(火)で東京都の八丈島に初めて訪れ、山行を試みた。
メンバーはかみさん。
八丈島は行ったことがないから行ってみようぐらいのノリで計画したが、計画直後の10月に台風22号・23号による甚大な被害が島にもたらされた。
よくよく考えたが、来島することがむしろ復興の一助となるのと、この状況にしか見られない風景もあるのだろうと思い、そのまま実施とした。

八丈富士の登山口
飛行機を使うと1時間かからない。
レンタカーを借りたので、八丈富士(西山)へのアプローチは大賀郷の宿からわずかに15分ぐらいだ。
12/28(日)8:40頃に駐車場発。
整備された階段歩きが続く。

スロープもある階段登山道
一本調子の登りが続く。
振り返ると常に絶景が目に入る。

周囲に海が見えてきたらもう少しで火口
1時間ぐらいはかかると思っていたら、30分そこそこで火口部に着けた。

火口部は風が冷たかった
時計回りで火口部を周回する。
まだ人は少ない。

池が見える中央火口丘
遮るものがないので、風が時折身に染みる。
とはいえ、この日はそこまで冷たく強い風ではなかった。

島の東西の「くびれ」が見えた
どこを見ても絶景。
海側でも、火口側でも。

周回道は細いところもある
山頂とされるところは目視できる距離にあった。
わずかなものだ。

八丈富士山頂
山頂にはりっぱな石碑が設置されていた。
貸し切りで記念写真を撮る。
ここから先はお鉢巡り。
風が強いと厳しいとされる。

八丈小島はどこから見ても絵になる
先を進むと海の景色がよく見えるようになる。
八丈小島はピラミダルでカッコいい。

断崖を恐る恐るのぞき込む
火口側はけっこうな断崖になっており、のぞくと高度を感じた。

火口内の最も深い部分(中央火口)が直下に見えた
そうこうするうちにもと来たところに戻ってきてしまった。
割とコンパクトなようだ。
火口方面に降りていけるので、浅間神社へ行ってみることにした。

浅間神社
10分くらいで着いた。
中央火口が目の前にあり、少し進むと崖になっている。
神社は思ったよりチープで、鳥居以外の建造物はない。
供え物なのか酒瓶や甕などがたくさん転がっていて、カラフルな石とともにゴミ捨て場のような様相で少しがっかりした。
これもありのままというものだろう。
口直しに途中分岐している悪路をたどって中央火口丘をめざすことにした。

あちこちで見られた根元からはがれた樹木
始めのうちこそ踏み跡をたどりさえすればよかったが、台風で倒れた大量の樹木が道を遮り、進路をわかりにくくしていた。
とはいえ、もともとはっきりした踏み跡があるのでそこに戻れればよく、ルートファインディングとしてはやさしい方だと思った。

元は一般ルートのようで、しっかり道標もあった
一部分かりにくいところがあるのは確かなので、観光ぐらいの登山者は入らないほうが無難だろう。

中央火口丘にできた池
視界が開けたところには上からもよく見えた池があった。
先客もいたが、ほぼ独占状態。
厳しい自然環境下での奇跡の景観だ。
浅間神社から片道30分ぐらい。

この地でのジオグラフィカ画面
戻道もそれなりに険しかったが、一度たどったところなのでいくらか安心して歩けた。

下山路も景観は良い
一路下山。
三原山(東山)が市街地を挟んで良く見える。
一本調子の下りは膝にきた。
が、あっという間に駐車場まで降りてこられた。

ふれあい牧場
ふれあい牧場で八丈島と牛との濃密な関係を知ることができた。
貴重な動力として、また乳牛としての欠かせない生き物だったようだ。
八丈富士の山腹を一周できる鉢巻道路をドライブしてみた。
すぐに一周できてしまい、コンパクトな山、そして島のスケールに見当がついた。

名物の島寿司
昼食は漬けのネタと辛子が特徴の島寿司を食べた。
エビの味噌汁とともにとてもおいしかった。

ジャージー牛乳と明日葉を使ったソフトクリーム
「しまぽ」を使ってスーパーの敷地にあったカフェでソフトクリームを食べた。
グルメ旅などこれまでほとんどしたことなかったので新鮮だ。

服部屋敷跡の城のような石垣
服部屋敷跡に行ってみる。
『八丈実記』で知られる近藤富蔵による石垣は間近に見て触ることができ、感激した。
さらに島の南東側にある末吉温泉みはらしの湯に行く。
いまだに災害の跡が生々しく残る場所もあったが、温泉は営業していた。
クジラは見えなかったが、遠く青ヶ島を望むことができた。
また不意のにわか雨があり、きれいな虹を見ることができた。

ムロアジのくさや
夕食は宿から歩いて行ける近くの食堂でくさやを始め、明日葉の天ぷらやなめろう、亀の手の味噌汁や雑炊を島焼酎とともに食べた。
くさやはおかわりしてしまった。
臭いはそこまで気にならなかったが、確かにクセは強かった。
総じていい値段ではあったが、家で焼けないものを美味しく食べられたので良しとしたい。

階段道の登路
翌12月29日(月)は三原山(東山)にチャレンジ。
多くの道が通行止めになっていたので、ほぼ唯一の開通道の防衛道路からアプローチした。
道路の名前にかつて島が要塞化されていたころのことが偲ばれた。
登路は、インフラの管理のために使われているためか階段が多かった。

後方に見える電波塔の上が山頂
途中から自然道となり、尾根上に上がると一気に展望が開けた。
だいぶ上から歩き始めたためか、ここまで40分くらい。

三原山の山頂 後方に青ヶ島
さらに10分ほど進むと電波塔の下を経由して山頂に至る。
草木や建造物が景観を損なっているが、海と八丈富士が対峙する好ロケーションだ。

八丈富士と八丈小島の好展望地
下山の途中、尾根上の広い場所からあらためて好展望を味わう。
この時、邪魔な草を薙ぎ払うのにふるったストックが飛んで行って焦ったものだ。

六日ヶ原砂丘(黒砂)入口
下山したその足で、そのまま樫立にある黒砂砂丘に行ってみる。
道が荒れ、一部難所になっているらしい。

道の先端部は石垣の建造や土留めの補修工事がされていた。
踏み跡に従っていけばそこまで危険でもなかったが、不用意に立ち入ると海岸縁は絶壁であり黒砂地はスコリアの不安定な土壌なので何があるかわからない。
油断は禁物だ。

黒砂斜面の絶景
基本、立ち入りは勧められていないようだ。
海底火山の噴出物とのことだが、不思議な景観だ。

広々とした風景だが、急傾斜の下にある
以前は観光名所にもなっていたようで、崩壊した人工物がそこらへんに散らばっていた。
うっかりすると危険かもしれないが、踏み跡を歩く分にはそこまでではない。

少しだけ砂丘に足を踏み入れてみた
山よりも緊張感があったが、それなりに楽しめた。
いきあった人は一人だけだった。
次に車だとすぐの裏見ヶ滝温泉に行ってみた。

水着着用の裏見ヶ滝温泉 無料
混浴のため水着着用が面倒ではあったが、適温でゆったりと入れた。

温泉の入り口にある看板
この後、近くの中之郷温泉やすらぎの湯に入りなおした。
一度宿に戻ってから休憩。
この休憩が良かった。
なんだかんだで疲れやすい体になった。
日没がきれいだという南原千畳岩海岸に向かう。
車上からギリギリで日没を愛でる。

日没直後の南原千畳岩海岸
陽が落ちるといっきに暗くなる。
スーパーの八丈ストアへ行き、値段高めの島寿司などで最後の晩餐とする。

スーパーで買った島寿司などで夕食
最終日の12月30日(火)は、天気予報が外れて好天となった。
これはラッキーで、いろいろ巡るのも楽になった。

宇喜多秀家の墓所
八丈島で最古にして最大級の有名人、宇喜多秀家関係の場所を巡った。
岡山人からのアプローチがいまだに続いていることがここにきてよくわかった。

八丈島歴史民俗資料館入口
今年の10月1日にリニューアルオープンしたばかりの八丈島歴史民俗資料館は、〆に見ておいてよかった。
古今の歴史やトピックがわかりやすく展示、説明されていて見ごたえがあった。
見学者はとても少なかったが。

八丈ビジターセンターにて
車の返却まで時間があったので、永郷展望台などがある島の北部をドライブ。
車だとあっという間だ。
適当に昼食をとり、八丈ビジターセンターに行ってみる。
八丈島のキョンでも見られたらと思ったが、ちょっと時間が微妙になってきたのでビジターセンター内だけ見て、ガソリンスタンドに向かった。
帰りの便も順調で、日没前に自宅に帰りついていた。
効率がいいというか、楽しいから早かったのか、コンパクトではあるが濃厚な旅を堪能できた。
年末年始にクライミングをからめないというのは微妙な心持ちではある。
身体的というより、モチベーションの変化がある。
適当なエリアが思いつかないのもある。
これも自然の成り行きとどこかで納得するこの頃だ。