この記事は Goodpatch Advent Calendar 2025 17日目の記事です。
こんにちは! Frontend Engineer / Accessibility Specialist の maddy です。
アクセシビリティカンファレンス千葉 2025(2025/09/20)での登壇内容をブログ化しました!
アクセシビリティに取り組み始める企業は、ここ数年で確実に増えました。 診断を受ける。勉強会を開く。ガイドラインを作る。
どれも、とても大切な「最初の一歩」です。
でも実は、多くの組織が同じところでつまずきます。
アクセシビリティの本当の壁は、2歩目にある。
「はじめる」より、「続ける」がむずかしい
アクセシビリティは「一度やって終わり」の取り組みではありません。 続けていかないと、文化にはなりません。
そして厄介なのが、
- 1歩目は分かりやすい
- でも2歩目は「何をすればいいか分からない」ことが多い
という点です。
この記事では、よくある3つの「1歩目」と、その後に立ちはだかるつまずきやすい壁、そして文化に育てるための「2歩目」を整理してみます。
アクセシビリティ診断
よくある1歩目
ウェブサイトやアプリのアクセシビリティ診断を受ける。
つまづきやすい壁
- レポートを受け取って安心してしまう
- バグが多すぎて、どこから手をつけていいか分からない
- release → audit → fix → repeat の後追いループに陥る
いわゆる「やった感」で終わってしまう状態です。
文化につなげるための2歩目
- Jira や Asana など、普段使っているタスク管理ツールに切り出す
- 影響が大きいところから優先度をつける
- 手が空いたときに拾えるサイズにする
- 対応・リリースのペースを決める(遅くてもいい、止まらないことが大事)
そして重要なのが Shift Left。
今回のバグ対応で学んだことを、 次の 設計・デザイン・実装フェーズ に必ずフィードバックする。
アクセシビリティ勉強会
よくある1歩目
社内勉強会を開く。
つまずきやすい壁
- その日だけ盛り上がって終わる
- 参加者がいつも同じ
- 主催者に負荷が集中して燃え尽きる
- 実務につながらない
コアメンバーだけの活動になり、広がらないケースも多いです。
文化につなげるための2歩目
学びを「行動」と「関係」に変えること。
- 勉強会後も交流できる場を用意する(Slack / Notion など)
- 発表役・進行役を持ち回りにする
- 上司・PMなどの「スポンサー」を巻き込む
- 次回までの小さな宿題を決める
ポイントは、学びを次のアクションに必ず接続すること。
アクセシビリティガイドライン
よくある1歩目
ガイドラインを作る。
つまずきやすい壁
- データの墓場に眠る
- 強制力がない
- いつ・どう使うのか分からない
- 更新されず、すぐ古くなる
公開しただけで誰も使っていないという状態です。
文化につなげるための2歩目
ガイドラインを「生きたもの」として扱うこと。
- 実際に使われているツールに組み込む
- デザインシステム / Notion / Repo の README / SharePoint など
- 社内規定やプロセスと結びつける
- どのフェーズで参照するかを明確にする
- 定期的な教育とレビュー
- Living Document として育てる
そして何より大事なのが、上記の責任を持つ部署や役割を決めること。
まとめ:1歩目を、文化へ
- 診断 → レポートを 日常のプロセス へ
- 勉強会 → 学びを 関係と行動 へ
- ガイドライン → 文書を Living Document へ
アクセシビリティは、プロジェクトで終わらせるものではありません。
プロセス、プログラム、日常の当たり前に
Goodpatchではデザイン好きなエンジニアの仲間を募集しています。 少しでもご興味を持たれた方は、ぜひ一度カジュアルにお話ししましょう!