東北楽天ゴールデンイーグルス 入退団選手について(2025年12月)

退団選手の動向

岡島豪郎 →引退、球団アンバサダーに就任。
阿部寿樹 →中日ドラゴンズと契約。
島内宏明 →引退 ※1/4発表
小孫竜二 →引退、球団職員(スカウト)。
德山一翔 →育成契約
弓削隼人 →引退、球団職員(スカウト)。
松井友飛 →引退、球団のアカデミーコーチ。 ※12/4発表
松田啄磨 →育成契約
柴田大地 →再契約
宮森智志 →オイシックスと契約。 ※12/11発表
山﨑剛  →ロッテマリーンズと育成契約。
山田遥楓 →引退、球団のアカデミーコーチ。
前田銀治 →育成契約
永田颯太郎 →戦力外(去就不明)
江川侑斗 →引退
王彦程 →韓国ハンファ入団
※先月までの一覧に江川と王が抜けていました。

前回情報に追加としては宮森が所属決まりました。年齢的にもまだまだいけると思っていたので良かったです。
NPBで戦力外とされた後、運よく拾ってくれる球団が決まったり、球団職員やコーチといった違う役割でチームに貢献する道を選んだり、潔く引退を選んだり。12月でほとんど決まりましたね。
そんな中、楽天では未だに去就不明な島内が気になります。充分な実績はあっても年齢と一軍で結果を出せなかったというのがネックなんでしょうねぇ。

※1/4追記
戦力外となっても現役続行を希望していた島内ですが、ついに引退を決断したとのニュースがありました。
実際他球団からのオファーの有無は不明ですが、下記記事のようなコメントがありました。

「現役を続けたい気持ちはあったが、1年間を通して戦える体を仕上げられない」と理由を語った。
https://topics.smt.docomo.ne.jp/article/yomiuri/sports/20260103-567-GYT1T00403

結局、岡島・阿部・島内の同学年3名はそれぞれ違う道を歩むことになりましたね。

現役ドラフト

辰見が広島カープへ。佐藤直樹ソフトバンク)が楽天へ。
辰見に関しては予想できていましたね。シーズン後半に支配下登録されるも、一度も一軍昇格無しでした。二軍ではハイアベレージの打撃成績で盗塁王も獲りましたが、やはり一軍で通用する打撃ではなかったか。右打ち俊足内野手としては茂木の人的補償で来た小森の方が若くて伸びしろあると見られましたかね。
佐藤直樹についてはびっくりしました。今季キャリアハイの成績の残してOPSも7割超え。現役ドラフトに出た野手の中では実績一番だったと言えましょう。俊足で守備も良し。
ただ、グラウンド外の素行問題ではじき出された感じですかね。ともかくFA宣言した辰己が不透明な中で心強いと言えます。

外国人選手

12/14 カーソン・マッカスカー選手(27)と 契約合意
経歴はアメリ独立リーグミネソタ・ツインズ(2025年)。
身長203cm体重113kgという優れた体格を誇る外野手であり、MLBでは実績を残せなかったものの、当たれば飛ぶロマン枠。NPBに適応できるかどうかが一番の課題でしょうね。
2025年途中に加入したゴンザレス、ボイトに対してフランコが先輩格でしたが、今度は二人が新加入の外国人選手に適切なアドバイスをしてくれたらと思いますね。

12月下旬、モーガン・マクスウィーニー投手がヤクルトスワローズ楽天イーグルスのインスタをフォローとのこと。これは両球団が交渉に入っている?
3Aで13試合登板防御率2.21の右腕。平均球速は152.9kmであるものの、奪三振率は低くて技巧派とされているそうです。
ヤフーレの後釜的存在ですかね。まぁ、微妙といえば微妙。
石井GMはまだ助っ人外国人調査中らしく、2025年は先発崩壊したから来季は投手の頭数を揃える必要があるということで動いているようですね。

FA

楽天からFA宣言した則本・辰己については特に移籍に関する情報はありません。
ただ、岡島体育祭というイベントで則本はチームとファンに対して感謝と別れの挨拶をしたそうで、これは水面下で話が進んでいて来年にも決まるかもしれません。
辰己についてはMLB志向な上に人的補償が必要なBランクというのがネックとなっているのでしょう。Yahooの記事だと妻や親が問題だとか書いているコメントも見かけますが。結局、周囲(特に楽天ファン以外)を騒がせた挙句に残留となりそうですね。

毎年タイヤ交換していたのに今さら気づかされたこと

車のタイヤ交換はどこかに頼む人もいれば、自分でやってしまう人もいるでしょう。
そういえば、初めて自分でタイヤ交換した時のことを記事に書いたなと思って探してみたら2009年でした。
初めてのタイヤ交換

埼玉では雪が積もることはほとんどなく、降雪自体が1年で片手程度。それでも妻が朝早く車を使うことがあって、路面が凍結していることがあります。
あまりないですが、北関東で雪が残った坂を走った経験もあり、真冬はスタッドレスタイヤを履いていた方がいいと思って毎年交換しています。*1
慣れてきたのもあって、作業時間は一時間内ですね。
交換したタイヤは空気が抜けているので、すぐにガソリンスタンドあるいはディーラーに行って空気を入れてもらいます。

さて、今年はフリードからフリードハイブリッドに車を買い換えました。
同じフリードでもタイヤの口径が1インチ大きくなり、ナットの数も4から5に増えています。つまり、今まで使っていたスタッドレスタイヤは使えない。3年前に購入したので、あと2年くらいは使えるかと思っていたんですけどねぇ。元の車はノーマルタイヤのまま下取りに出してしまったし、使えないものは仕方ない。

そういうわけで12月に入ってスタッドレスタイヤを購入しました。ホイール付きなのもあって高い!
まぁ、日常的に雪道を走るわけでもないので高級品は必要なく安物でいいやと思って、いくつか選んだ候補の中で決めました。購入したショップは楽天モバイルパーク宮城ではお馴染みのタイヤのフジ(フジコーポレーション)。どれにしようか迷った際の決め手は馴染みがあるとか、ちょっとしたポイントですね。

ちなみに数年前に珍しくドカ雪が降り、数十センチ積もった時はスタッドレスタイヤじゃダメでしたね。我が家の前で立往生している人がいてシャベルを手にして抜け出すのを手伝ったことがありますが、その車はスタッドレスタイヤでした。本格的な雪道ではチェーン必須なんでしょうが、雪に慣れていない素人なので大雪が降ったら車で出かけないのが無難だと思っています。

さて今年も無事タイヤ交換終了。

ディーラーに行き、タイヤの空気圧を見てもらうのと、前のタイヤの処分をお願いしました。ホイール付きなので約6000円かかりました。仕方ないとはいえ、ここでも出費が……。

そこで技術スタッフから初めて聞いたこと。
タイヤを付け替えてナットを締める時は規定のトルクで行う必要があるのです。

国土交通省によると、2002年4月~2022年3月までに1,188件の車輪脱落事故があり、特に冬季のタイヤ交換後に集中して発生していることがわかりました。原因の1つとして、タイヤ交換時に規定のトルク値で締め付けられていないことが挙げられており、トルクレンチの必要性が浮き彫りとなっています。

https://www.astro-p.co.jp/blog/91/?blog_type_id=4

技術的には当たり前のことを10年以上知らずにいたってことです。今まで問題なかったのは偶々だった。
今回はディーラーにて締めなおしてもらいましたが、これからはトルクレンチが必要になるかなぁ。

*1:タイヤを買い換えでホイール付け替えをしなきゃいけない時を除く。

中山七里 『おやすみラフマニノフ』

秋の演奏会を控え、第一ヴァイオリンの主席奏者である音大生の晶は初音とともに、プロへの切符をつかむために練習に励む。しかし完全密室で保管される、時価2億円のチェロ、ストラディバリウスが盗まれた。彼らの身にも不可解な事件が次々と起こり……。ラフマニノフの名曲とともに明かされる驚愕の真実! 美しい音楽描写と緻密なトリックが奇跡的に融合した人気の音楽ミステリー。

『さよならドビュッシー』に続く、ピアニスト岬洋介シリーズの第2作です。
今回は音大が舞台であり、そこに通う城戸晶が主人公。彼は元ヴァイオリニストであった母の願いを叶えるために愛知音楽大学に入学。唯一の肉親であった母の死と共に仕送りが途絶えた後はバイトに励むも高額な学費を払えず困窮していました。

そんな中、“稀代のラフマニノフ弾き”と呼ばれる学長・柘植彰良と定期演奏会で共演するメンバーをオーディションによって選ぶことを知らされます。
そのメンバー、特にコンマスに選ばれれば名器ストラディバリウスを使用でき、後期の学費も免除される。さらに卒業後の進路が拓ける可能性が出てくる。

かくして晶のみならず学生たちは時間を惜しんで練習に励みます。ここで登場するのが臨時講師に就任した岬洋介で、そのアドバイスを受けた晶は一心不乱に練習に取り組み、なんとかコンマスの座を射止めます。
しかし、罵倒するばかりで演奏の障害にしかならない指揮者の講師、溝が深まるばかりのメンバーたち。
前途多難な中で楽器を狙った犯罪が続けざまに発生します。演奏会開催を妨害しようという内部犯行の意図は明らかなのですが、なぜか大学は警察には知らせず、内部調査に留めていました。
そんな中、彰良の孫娘である初音が使用する時価2億円のチェロ(ストラディバリウス)が保管室から盗み出されしまい、保管室の楽器は事件が解決するまで使用できなくなってしまうのです。


音大というのは音楽の才能を持つ若者が集う大学。一見華やかに思えますが、現実はシビアであることが主人公視点で明かされていきます。
一般的な大学と比べると学費が高く、使用する楽器も優れているものほど高いのでお金がかかるのは当たり前。そして当然のように腕を上げるために日々の練習は欠かせない。
どれほど頑張ってもプロの演奏家となれるのは、才能と伝手と経済的余裕に恵まれたほんの一握り。音楽教師や楽器メーカーといった音楽関係の仕事に就けるのは良い方で、音楽の道を諦めて一般企業の就職に舵を取る学生も多いとか。
そんな中、主人公は持たざる者。彼のガールフレンドである初音は祖父が音大学長という恵まれた環境。対照的な二人の関係がこの作品の肝であります。

ストーリーが進むにつれて謎が深まる犯人の正体についてはどんでん返しというほどでもなく、最後に辿り着く前に予想がつきます。関係者が限られる舞台なので仕方ないでしょう。
それでも楽しめるのは確か。『さよならドビュッシー』と同じく演奏シーンは迫力満点。岬洋介のみならず、前作登場した異能のピアニスト下諏訪 美鈴も登場。その後を知れたのが嬉しかったですね。

東北楽天ゴールデンイーグルス 入退団選手について(2025年11月)

退団選手の動向

岡島豪郎 →引退、球団アンバサダーに就任。
阿部寿樹 →中日ドラゴンズと契約。
島内宏明 →去就不明。ヤクルトスワローズが調査との報道あったが続報無し。
小孫竜二 →引退、球団職員(スカウト)。
德山一翔 →育成契約
弓削隼人 →引退、球団職員(スカウト)。
松井友飛 →引退、球団のアカデミーコーチ。 ※12/4発表
松田啄磨 →育成契約
柴田大地 →再契約
宮森智志 →去就不明
山﨑剛  →ロッテマリーンズと育成契約。
山田遥楓 →引退、球団のアカデミーコーチ。
前田銀治 →育成契約
永田颯太郎 →去就不明

憶えているかぎり記載しました。
岡島は早速ファン感謝デーに銀次と共に登場していましたね。
先月、あと一年見てみたかったと書いた柴田は16日後に再契約したのがびっくり。もしかしたら当てにしていた選手が獲得できなかったみたいな裏事情があったのでしょうか。
山崎は体調さえ回復したら支配下契約も遠くないでしょうね。他球団所属となってしまいましたが、試合に出てくるのを楽しみにしています。
ベテランの阿部は中日復帰となりましたが、島内は未だ去就不明なのが気になります。楽天一筋で優勝経験者にして二度のタイトルホルダーがこのまま引退では悲しすぎます。どこか獲得しないかなぁ。

外国人選手

ヤフーレ、ハワード、フランコが退団。
投手二人はともかく、最近まで不明であったフランコはやはりリリースとなりました。
打撃成績は年々下降傾向で苦手克服となりませんでしたからね。人間的な魅力と印象に残るホームランがありましたが、年齢的にも上向くとは思えず致し方ありません。

11/14 ロアンシー・コントレラスと契約
ドミニカ共和国出身でMLB5年、26歳の右腕投手です。見たかぎり、150km台の力強い速球が持ち味ですが、変化球(特に落ち球)の決め手に欠く感じですね。ただコントロールは良さそう。
まだ若いのでNPBで化けてMLB入りを狙う。そんな狙いがあるのかもしれません。

11/28 宋 家豪と契約
ひとまず安心。来季でFA取得。再来年から日本人扱いになるようです。
1か月前に楽天は育成から大成した選手はいないと書きましたが、宋投手という成功ケースがいたのを忘れていました。

FA

11/18 伊藤 光(DeNA)と契約
オリックスから横浜DeNAと渡り歩いた36歳のベテラン捕手を獲得しました。
楽天は2023年オフに炭谷(西武→巨人→楽天→西武)を戦力外として安田を主戦捕手にしようという狙いがあったのだと思いますが、なぜか2024年前半は二軍に置き、2025年は怪我と手術で試合に出られず。代わりに高卒10年目の堀内が覚醒するという嬉しい誤算があったものの、支配下捕手は5人(一軍での実働は太田・堀内・石原)でした。
一軍捕手は20代半ばから後半の中堅揃いなので、ここでベテランを入れてバッテリー強化の狙いがあるのだと思います。
ちなみにルーキー含めると楽天には伊藤が4名となります。捕手で光も2名。現場でどう呼ぶんだろう(笑)

11/26 前田 健太(広島~MLB)と契約
前の伊藤光と比べると驚き度が大きかったのがこの獲得ですね。古巣広島に復帰か、移籍なら巨人が本命と思っていたので。
37歳のベテランであり、2025年は成績も芳しくありません。ただ、秋頃はだいぶ回復していたとのこと。
二桁勝利・規定投球回到達は一人もなく、12球団ワーストに近かった楽天先発陣。伊藤光と同様に若手への求心力という面でも期待できそうです。
古謝・荘司・藤原(ドラ1)といった若手に先発ローテの主軸になってもらいたいところですが、手薄なのは確かなので実績あるベテラン投手は貴重。


なお、楽天からFA宣言した則本と辰己については特に情報ありません。
国内FAで同じセンターである桑原(DeNA)と松本剛日本ハム)はそれぞれ西武、巨人に移籍が決まりました。
辰己はMLB志望を公言していたために回避されましたかね。残留濃厚な気がします。

西武の今井・高橋(光)といったポスティング希望している選手もまだ移籍先が決まっていないので、則本もまだ水面下で交渉中でしょうね。

スマホ買い換えました

今まで使っていたスマホAQUOS sense3 lite。確か新型コロナ流行の2020年に購入したもので、早くも5年経過していました。
スマホを買い換えるのは一般的にどれくらいかとググってみたら、スマホの寿命は3~4年だそうですね。私も最初のスマホは4年経過したくらいで買い換えた記憶があります。
そう思うと、よくまぁ使っていたものです。
何度か落としましたが、本体カバーのおかげもあって明らかな故障なし。画面保護のガラスフィルムに傷がある程度です。

在宅していれば充電は一日一回で済みますが、外出時は一日二回の充電が必要となっています。やはり外出してモバイル通信を使用しているとバッテリーの消費が早いです。
新型コロナ流行による在宅勤務が長かったおかげでバッテリー消費が節約できたのかな。

去年冬から出社が増えて、今年秋あたりからモバイル通信が悪い。*1アプリの起動が遅い。アプリがいきなり落ちる。といった不具合の頻度が増え始めました。
今年はWindows11を購入する必要があってPCを優先したのですが、年内にスマホも買い替えかなぁと。それで思い立って買い換えました。
調べてみたら、以前買い換えた時よりも価格が上がっていますね。前と同じグレードで1万以上高くなっているような。
結局、使い慣れたandroidAQUOS senseの最新である10ではなく、1年前に出た9にしました。
ちなみに公式サイトよりamazonの方が5000円ほど安かったです。公式のポイント特典は乗り換え対象の方が手厚く継続はそれほどでもない。
楽天ユーザーなので楽天で購入した方がポイントは付くだろうけど、価格を優先しました。
これでようやく4Gから5G通信になりました。サイズ感は少しだけ大きくなったかな。
先に本体が届いたので自宅でデータ移行。本体カバーが後から届いたので、sim差し替えたら外出デビューです。

*1:楽天モバイルのせいだとばかり思っていた。

中山七里 『さよならドビュッシー』・『さよならドビュッシー前奏曲』

祖父と従姉妹とともに火事に遭い、全身大火傷の大怪我を負いながらも、ピアニストになることを誓う遥。コンクール優勝を目指して猛レッスンに励むが、不吉な出来事が次々と起こり、ついに殺人事件まで発生する……。ドビュッシーの調べも美しい、第8回『このミス』大賞大賞受賞作。

私が筆者の作品を知ったのは『連続殺人鬼カエル男』が最初。その後、御子柴礼司シリーズやヒポクラテスの誓いシリーズ、それに東日本大震災関連など、数々の作品を読んできました。
本作は第8回このミステリーがすごい!大賞の受賞作であり、著者の出世作とも言えるのですが、実は『連続殺人鬼カエル男』とダブルノミネートだったらしいですね。
ドビュッシーとは19世紀後半から20世紀初頭にかけて活躍したフランスの作曲家であり、日本でも『2つのアラベスク』がピアノ練習曲として有名らしいです。門外漢の私は名前を聞いたことくらいでしたが。
今さらながら読んでみようかなと思った次第です。

主人公はピアニストを目指す高校生の香月遥。香月家は広い土地を持ち祖父の才覚もあって裕福な家でした。銀行勤めの父が長男、その下に弟と妹(主人公にとって叔父叔母)。同居の叔父は夢を追いかけて定職に就かない(会話からして漫画かイラスト関係)ものの、堅物の父親と違って面白い性格なので主人公は仲良くしていました。
叔母は結婚してインドネシア在住だったのですが、現地を襲った大地震津波によって夫婦揃って亡くなり、一人娘のルシアだけが実家に居て難を逃れ、そのまま世話になっていたという状況です。
遥は両親を亡くしたルシアに気を遣いながら姉妹のように暮らしていたのですが、ある夜に凶事を一家を襲います。
祖父の趣味であるプラモデルの塗料の不始末がきっかけで出火。一番近くにいた祖父はもちろん、次いで近かったルシアも火に巻き込まれてしまいます。目が覚めた遥は二人を救うことも逃げることも叶わず、気を失います。次に起きた時は病院のベッド。
遥は一命をとりとめたものの、全身火傷を負う重傷であり、皮膚のかなりの面積を移植することで生き永らえたという状況。そんな中では意識を取り戻しても感覚はすぐ戻らない絶望的な心境がよく伝わってきます。
読んでいる方ですら、唐突な火事のシーンは夢じゃなかったのかと思ったくらいですが、麻酔の切れた遥が激痛に苦しむ様子がやけにリアルに感じました。しかし、それは序章に過ぎなかったのです。

辛いリハビリの果てに退院した遥は自宅に戻るのと同時に合格していた高校に進みます。普通の学校ならまだ良かったのですが、遥はピアノ科に特待生として入学した立場。当然、学校が求めるような演奏ができないと特待生どころか、学校生活すら危うい。体の大部分を皮膚移植して歩くのは松葉杖を使い、日々の生活には介護が必要な遥には以前のようにピアノを弾くなんて無理ではと思えます。学校では奇異に見られるし、陰口を叩かれる。いつ心が折れてしまうのではないかと心配になるほどです。
そんな遥が出会ったのがピアニストの岬洋介。彼の教えによって人生が劇的に変わっていくのでした。
天才と称された岬洋介ですが、実は片耳が難聴でした。*1 洋介もまたいつ聞こえなくなるかという恐怖を抱えながら素晴らしい演奏を披露していた。

始めは少しの時間しか動かせなかった指が練習を重ねていくうちに少しずつ稼働時間が増えていき、短い曲なら弾くまでに至ります。周囲が驚くほどの回復を見せてレッスンに励む遥ですが、何度も挫けそうになります。
というのも、不審な出来事が続いていたから。階段の滑り止めが剥がされていたり、道端で押されるなど。身近な者に狙われている気配があります。
狙われる理由は簡単に推測できて、それは祖父の遺産。遺言によって孫娘である遥には法定配分より多くなっていたのもあります。*2
さらに不幸が襲いかかり、母親が神社の階段から滑落死。何者かによって突き落とされた可能性が高いとなり、香月家の遺産分配者を狙っている恐れを抱きます。
一方、遥は学校からの要請でピアノコンクールに参加することになったのですが、これでもかと試練が襲いかかる状況で挑戦できるのか。

クラッシックやピアノに詳しくなくても関係ないくらい読ませる内容であり、先の展開が気になって仕方なくて、貪るように読んでしまいました。コンクールの決勝がまさにクライマックス。最後までハラハラし通しでした。
さらにいえば、最後にどんでん返しが待っています。このトリックは主人公のささやかな癖から違和感を抱かないと見抜けないわけで、たいていの人は気づかないでしょう。
私は『連続殺人鬼カエル男』で衝撃を受けて著者の作品を読むようなりましたが、もし本作であっても同じ結果になったと言えるくらい傑作であったと思いますね。


25万部突破『さよならドビュッシー』のエピソード・ゼロ! 車イスの玄太郎おじいちゃん&介護士・みち子さんコンビが大暴れ! 玄太郎は下半身が不自由で「要介護」認定を受けている老人だが、頭の回転が早く、口が達者な不動産会社の社長。ある日、彼の分譲した土地で建築中の家の中(密室状態)から死体が発見された。お上や権威が大嫌いな玄太郎は、みち子を巻き込んで犯人捜しに乗り出す! ほか、リハビリ施設での怪事件や老人ばかりを狙う連続通り魔事件、銀行強盗犯との攻防、国会議員の毒殺事件など、5つの難事件に挑む!

『さよならドビュッシー』において早い段階で亡くなってしまうものの、強烈な印象を与えたのが主人公・香月遥の祖父である玄太郎。愛知県本山にある「お屋敷町」と呼ばれる高級住宅地に建つ香月家の当主であり、自身が立ちあげた会社・香月地所の社長。
彼を主人公にして、身の回りで起こった難事件の解決簿としたのが本作です。

・要介護探偵の冒険
売り出し予定の建売住宅で男性の遺体が発見されるも、中から鍵がかかった状態。いわゆる密室殺人事件。多額の保険金をかけた妻が重要参考人として連行されるも、警察の捜査では密室の謎は解けない。このままでは事故物件として売り物にならなくと判断した玄太郎は独自に捜査を開始する。

・要介護探偵の生還
玄太郎脳梗塞で倒れて手術は成功したものの、言語障害と下半身麻痺が残り車椅子生活を送ることに。その後、介護員としてみち子が派遣されてくる。
リハビリとして通うようになった施設には同じように足が不自由で息子夫婦と共に懸命なリハビリに励む同年配の老人がいたのだが…。
本編で玄太郎がプラモデル製作の趣味に目覚めるきっかけでもあります。

・要介護探偵の快走
車椅子といっても様々な種類があり、新しく作られた車椅子を手に入れてご機嫌の玄太郎。その頃、近所の老人が襲われる事件が続けざまに発生。警察の捜査が進まない様子を見た玄太郎はしびれをきたして賞金100万円を懸けた車椅子レースをやると言い出す。そこで犯人をおびき出すつもりらしい。

・要介護探偵の四つの署名
玄太郎とみち子が取引のある銀行に行くと、今日は計画停電で14時閉店だという。閉店時間となり、シャッターが下りようとしていた時、4人の男たちが滑り込んできた。彼らは銀行強盗で、地下に隠された金庫から金ののべ棒を盗む目的。停電で電磁ロックが外れる瞬間を狙っていたのであった。

・要介護探偵最後の挨拶
玄太郎が後援会長を務める国民党副幹事長の宗野から、国民党愛知県連代表の金丸公望が誰かに毒を盛られて死亡したと聞かされる。公望は「ベートーベン交響曲第7番」の海賊版のレコードを再生中にリクライニング・チェアの上で悶絶死したという。死因は青酸カリを摂取したためと判明したが、彼は帰宅してからは何も口にしておらず摂取経路がわからないと首をひねっている状態であった。



『さよならドビュッシー』の前日譚となっています。岬洋介が玄太郎が所有するアパートの入居者として登場する他、家族との絡みも描かれています。
内容的には『さよならドビュッシー』を読んだ人向けなのですが、扱われる事件がいずれも癖があって、ミステリ単体としても楽しめる内容ですね。なにより玄太郎のキャラクター性が強烈です。今となっては天然記念物並みとなってしまった近所のやかましい老人そのものですが、筋が通っていて器が広く、口は出すが金も出すのでまったく不快ではありません。警察始め保身しか考えていない者たちがやりこめられていくのが気持ちいい。
何かというとハラスメントで訴えられてしまい、当たり前のことすら言えなくなっている現代社会へのアンチテーゼとも言える存在ですね。

*1:作中では同じく難聴であれりながら数々の名曲を残したベートーヴェンの逸話が出てくる。

*2:ただし弁護士管理。音楽への道に進むのであれば使用できる。

東北楽天ゴールデンイーグルス 2025年の入退団選手について

プロ野球では昨日ソフトバンクホークスの日本一が決まりました。
一方でCSにすら出れなかった楽天イーグルスは思い切った戦力外通告が行われたのとドラフト会議による指名選手が決まったのでまとめていきたいと思います。

ドラフト指名

1位 藤原 聡大 投手 花園大学
2位 伊藤 樹 投手 早稲田大学
3位 繁永 晟 内野手 中央大学
4位 大栄 利哉 捕手 学法石川
5位 伊藤 大晟 投手 れいめい
6位 九谷 瑠 投手 王子
7位 阪上 翔也 外野手 近畿大学

育成
1位 幌村 黛汰 外野手 富山GRNサンダーバーズ
2位 大坪 梓恩 外野手 石川ミリオンスターズ
3位 中沢 匠磨 投手 白鴎大学
4位 金子 京介 内野手 神奈川大学
5位 島原 大河 捕手 愛媛マンダリンパイレーツ

今年の上位は競合なく単独指名ですんなり決まりました。
1位藤原は素材型でありながら1年目からでも活躍できそう。威力のあるストレートとキレのいい変化球を持っていて、なんとなく荘司に近い印象ですね。近年の楽天ドラ1投手は1軍で活躍しているので、その流れで来年早々に出てきて欲しいものです。
2位伊藤は秋田出身で楽天ジュニア・仙台育英、そしてまた仙台に戻ってきたという。外れ1位で取られる可能性あった選手だったので2位で獲れたのは大きい。

先発投手、次世代の捕手、野手と今の楽天に取って必要なポジション、かつ年齢もバランスよくとれたドラフトであったと評価されていますね。
特に高卒捕手ナンバーワンの呼び声があった、福島県出身の大栄を取れたのが喜ばしい。数年後の主戦捕手となることを期待。
支配下で堅実な指名をした一方で育成はロマン枠の大砲と楽天得意な俊足巧打外野手も取っています。ちなみに育成5名は球団最多だそうです。
全体的にかなりいい感じだったなという印象です。

ただ、楽天近年のドラフトでは2位はなかなか一軍に定着できない→2019年の黒川がようやく今年出てきた。その前だと2018年の太田光
育成から支配下になり一軍で活躍できるような選手がほとんどいない。→例外が2021年の宮森。ただし活躍できたのはルーキー年のみで今年戦力外。
来年以降そのジンクスを破ってくれることを願っています。

引退、戦力外

9/21 岡島豪郎が現役引退
9/29 阿部寿樹と来季契約を結ばず
10/3 島内宏明と来季契約を結ばず

2024春を最後に二軍暮らしが長かった岡島。打撃成績もふるわず引退は予想できていました。引退試合で鋭い打球を放って安打。守備にもついて、まだまだやれそうな雰囲気を残しながら去っていきました。人望のあつさも感じさせられましたね。いずれコーチとして戻ってくるかなぁ。
涌井とのトレードで入団した阿部は長距離右打者として活躍が期待されていましたが、出場機会としては不遇な印象でしたね。今年もシーズン前半は主軸に入ったりして貧打のチームを支えたものの、極度の打撃不振に陥ってしまった上、ポジションの関係もあって一軍昇格ならず。
二度のタイトルホルダーだったので驚きつつも、やっぱりかと思ったのが島内。二軍では3割近い成績を残していたものの、一軍では無安打に終わってしまいました。投高打低が進む中でベテラン打者が成績を残すのは厳しいのか。ただ、過去に複数年契約途中ながらおかしな発言があり、モチベーションが下がったのもあったのでしょうかね。
今年は若手野手の台頭が見られましたが、日本一戦士含めてベテランが去っていく。入れ替わりの激しいプロの世界の厳しさを感じました。

10/29
小孫竜二 戦力外
德山一翔 戦力外→育成打診
弓削隼人 戦力外
松井友飛 戦力外
松田啄磨 戦力外→育成打診
柴田大地 戦力外
宮森智志 戦力外
山﨑剛  戦力外
山田遥楓 戦力外
前田銀治 戦力外→育成打診
永田颯太郎 戦力外

育成打診の3名は手術の関係なのでやむなし。
山﨑剛は2021~2023年の活躍が記憶に新しく、体調さえ問題なければ二遊間争いに入っていたはずの選手です。彼がバリバリに出ていたら、村林の台頭はなかったかもしれない。コンデション不良と手術で2年近く実戦に出られない状態だったのが痛かったです。
宮森はルーキー時に支配下登録、球団タイの連続無失点記録を成し遂げたものの、翌年からは振るわず。去年今年も今一歩殻を破ることはできませんでした。続けて成績を維持するのがプロの難しさですね。
松井・弓削は一軍でも度々登板機会あって、良い時もあったのですが打ち込まれる場面が目立ち、なかなか定着できなかった投手。ドラフトで投手を多く獲れたこともあって、ついに切られてしまったかという印象。
小孫と永田はどちらも2022年ドラフト組なんですよね。たった3年で?と思いますが、小孫は28歳、永田は25歳。3年間の成績を見て年齢的にこれ以上は伸びないと判断されたのでしょうか。
山田はとにかく大声でベンチを盛り上げてくれた選手ですが、言い換えれば打撃では爪跡を残せなかった。守備は良かったんですけどね。
現役ドラフトで入団した柴田は今年初勝利を得たこともあり、もう一年見ても良かったのでは?

10/31 江川侑斗 引退
本日育成の江川が引退と知りました。今後はブルペン捕手など球団裏方に回るそうです。6年間お疲れ様でした。
そういや球団公式動画を見ると、スカウトで岩見、近藤、足立といった元楽天選手が転身していますよね。一見地味に見えるけど、重要な役割で球団に貢献している姿を見られるのは嬉しいものです。

外国人選手

8/7 ターリー自由契約
10/6 ヤフーレ、ハワード退団

ターリー、ヤフーレについては予想通り。先発の柱として期待されていたヤフーレはシーズン前半こそ良い投球しながら無援護でしたが、後半になると早々にKOされるようになっていましたからね。
ハワードは5勝1敗防御率2.22と成績だけなら文句なし。ただし幾度となくコンデション不良で離脱と緊急降板がありましたからねぇ。計算できないと他の選手へのしわ寄せがいくため、退団やむなしでしょうか。万全な時は相手が手が付けられない投球内容だったので、間隔を空けながらの登板も許容できなかったのか。もったいない気がしなくもないです。

10/14 ボイトと2026シーズンの選手契約を締結
実を言うとボイトの再契約がシーズンオフのもっとも嬉しいニュースでした。他球団が食指を伸ばさなかったのかな?*1
当然来年も研究はされるでしょうが、一時期不調に陥った後に活躍したこともあったので、まったく打てないことは無く、仮に本塁打は減っても打点稼ぎそうな気がします。来季の4番は当確ですね。

残る外国人ですが、宋家豪は残留濃厚。そろそろ日本人扱いかな? ゴンザレスは2年契約なので来季確定。今季の成績はちょっと厳しかったので来季NPB投手への対応を期待したいです。
不透明なのがフランコ。良い時と悪い時の差がありましたし、ボイト契約成立となったので退団の可能性高いですが、今後の補強次第で保険扱いかな。

*1:メキシコにいた頃、NPB入りを希望したが声をかけてくれたのは楽天だけだったらしいので、契約延長はその辺も大きかったのかも。