【元テレ東・上出遼平インタビュー】心を揺さぶられた「岩手県17歳女性殺人事件」の「小説より奇なり過ぎる事件内容」

現代ビジネス編集部

動画に映し出されるパーカー姿の男性。飾り気のない部屋でソファに座り、淡々とカメラに向かって話しかける。約1時間にも及ぶ映像はロケもなければ、ゲストもいない。だがそれでも、目が離せない謎の迫力がある。独特な語り口で男の口から明かされるのは約17年前、日本で発生し、いまだ全容解明に至っていない殺人事件の生々しい調査報告だった――。

17年前に発生したある「未解決事件」

「皆さんの健康のために、全身全霊で参ります」

今年11月、そんな紹介文の説明のうえで開設されたのがYouTubeアカウント「健康チャンネル」。動画を手掛けるのはクリエイターの上出遼平氏(36歳)だ。

前編記事『「未解決事件を徹底調査した「異質YouTube」が話題…!上出遼平がテレ東を辞めてアメリカ移住を決めた「無計画すぎる理由」』につづき、「当初は興味がなかった」と語る上出氏がいかに未解決事件へとのめり込んでいったのか、さらに実際の調査の様子について詳しくお伝えする。

インタビューに応じる上出氏(編集部撮影)
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題材とするのは未解決事件。「全身全霊」という言葉通り、動画では約17年前に発生した「岩手県17歳女性殺人事件」について独自の現地調査を展開し、反響を呼んでいる。

事件の首謀者と目され警視庁が重要指名手配をかける小原勝幸容疑者(45歳)の事件前後の奇妙な足取りや、被害者の解剖を担当した医師の証言とマスコミ報道の齟齬など、上出氏自身が「奇妙奇天烈な事件」と指摘する通り、調査によって不可解な出来事が立て続けに明らかになっていく。上出氏ら調査チームが混乱に陥っている様子もあますことなく配信されており、これまでの未解決事件を扱うコンテンツとは一線を画す内容となっている。

なぜ上出氏は未解決事件の調査へと乗り出したのか。上出氏がその経緯について語る(以下、「」は上出氏)

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