司書は天職 でもシンドイ 〜不完全な司書のばたばた日記〜

なるつもりではなかった図書館司書になってあれよあれよと8年目 。子どもたちの学びを導き、日々の不安とも向き合う、「先生」とは違う大人を目指します 。 司書をやっていて楽しかったこと、嬉しかったこと、子どもたちのナイスな発言、珍質問、 足りない業務時間を埋めるアイディアもいくつか。 実用的なノウハウも書きたいし、 この仕事はこれからの世の中、不可欠であり、AIではとって変われないものであることも伝えたい。 これから司書になりたいと思う人にも、 アドバイスもおくりたい。情報満載な本のようなブログ、目指します

中学生はしおりが嫌い!?

しおり

図書イベントでは、どこでも定番の景品があります。
おそらく誰もがすぐに思いつくでしょう、そう!「しおり」です。

読みかけの本のページに挟んで、次に読む時にスムーズに読書を再開できる
単純ながらも必需品なあれです。

小学校では、図書委員会さんと一緒にラミネートを使って、様々なしおりを作ったりもしていました。
ラミネートしたしおりを切った後は、パンチで穴をあけてリボンも通して
ワンポイントも忘れません。
リボンの色も選ぶ時のポイントです。

小学校の図書イベントの時には、しおりの入った箱の周りに人だかりができるくらいの
人気景品のひとつになっています。

ところが、このしおり。

中学校になると途端に、悲しいほどに人気がガタ落ち!になるのです!

その格差には、小中学校と、同じ子供達を見て来た私にも「なぜ!?」と
首をかしげる現象でした。

理由を聞いてみると、答えは意外なほど即答。
「しおりを使わなくても、本を読めるから」なのだそうです。
ダサいから、とか、ではないのですね。

中学生は、
小学校と違って、本を読みたいという子しか、基本的に図書室にきません。
(あくまで私の勤務校に限ってですが)
大げさに言えば、読書家の精鋭
夏休みの宿題だから、とか、課題図書を書かなくてはならないから、と
強制的な理由で図書室に来館する子が、ぐんと減ってしまいます。


そして、真の読書家さんは「しおりがなくても本が読める」
むしろ、しおりが邪魔、と言う子まで!


しおりがないと本が読めない私には、とてもアンビリバボーな事実でした。
本当にしおりがなくても読めるの!?

読書の習慣が身についた子たちは、読んだ本のページもちゃんと記憶しておくことが
できるのですね。
すごい特殊能力。

他に、小学校でもらってきたラミネートしおりは、厚くて使いにくい。

自分好みのしおりがないからいらない、という子も。
小学生の頃よりも、個性、や主張が強くなるのは、中学生の特徴ですね。

いろいろなるほど、と思う限りです。

とはいえ、しおりプレゼントは小規模ながら続けています。

自分のものにしなくても、のぞいているだけでも楽しいものですし、
小学生の妹や弟にあげよう、とプレゼントに選ぶ子もいます。

何かをもらえるイベントが好きなのは、決しておばちゃんだけではないのです。

でも、なくなるペースはとっても遅いので、
最近では、読書机にこんなボックスを作ってみました。

「昼休みが終わった時に、いいところで終わってしまったら、このしおりを使ってね!」

ごくたまに、本棚の本から
このボックスからとおぼしきしおりが出てくることがあります。

そんな、図書室で繰り広げられる「しおり物語」。
私にとっては、とても愛おしい雑貨であり、図書室必須アイテムです。

もてる男子は料理ができる!「捨てないレシピ」

捨てないレシピ

「おもしろかったっすよー」と言いながら、
その男子生徒は、5冊の本を一度に返してくれました。
「嬉しいね~、いつもありがとう」
と話をしながら返してくれた本の中に、この本がありました。
あれ?この本貸りたっけ?と思った本は、サンクチュアリ出版の料理集「捨てないレシピ」。
普段彼はこういう本は借りないはず。

どうやら、新しい本のアメニティコートをして、カウンターに積んでいた時に
ノリで「この本も借りてくれない?」と私が言ったら、
「いっすよー」と借りてくれたことを思い出しました。

聞くと、この本を参考に料理も作ってくれたらしく、
「これと、あとこれも作りました。」と言ってくれるではありませんか。

「すごいねえー。料理ができる男はもてるよー」と軽く言葉を返しながらも、
心の中はどっかーんと噴火状態でした!

私が軽くおすすめした本を借りてくれるだけで嬉しいのに、
さらに実際に、作ってくれるなんて!

男の子が料理もしてくれるなんて、なんて現代的!

もうすっごく嬉しかったです。
なので、その嬉しさをバネに、自分もこのレシピ集を元に何か作ってみようと思いました。

結局、家にあったさつまいもを使って「鬼まん」と呼ばれるおやつを作ってみました。
材料は、いも以外には、小麦粉と砂糖だけなのでとっても簡単。
蒸す時間が長いけれども、その間に夕食を作っていればよいだけなので、かなりいい感じに
時間を使い回せました。

家族にも好評で、夕ご飯のデザートにぺろりと食べてしまうくらい。
夜の勉強のお供にちょうどよかったようです。

「捨てないレシピ」は、食品ロス問題に端を発したものでありつつも、堅苦しくなく、
普段は捨てている食材を材料に、思いがけない方向で新しい料理を作り上げる
レシピが満載のレシピ集です。

ありきたりでない材料がでてきて、へえ~こんなのも材料として使えるのかあ、と
目から鱗です。
鶏の皮で作った餃子とか、さといもの皮のチップス、
ぶどうの皮の赤ワインジャムや、いちごの葉っぱのドライパセリなど、
なるほどなあ、と思えるものばかり。
もちろん、普段の食材を使ったレシピもあるので、怖がる必要はありません(笑)

作り方は完結で3行程か5行程程度。
この簡素さは取り組みやすいです。
なおかつ完成料理は、料理ではなくイラストなので、自分の中での完成料理のイメージが
幅広くなる効果もあります。

思わぬ効果が色々あった本&会話でした。
本だけでは取り組まなかった行動に、本を借りてくれた子の一言が後押ししてくれました。

相手だけでなく、自分にも広がりを持たせてくれるのが、
この仕事の楽しさのひとつかもしれません。


「皮も種も、無駄なく使ってもう1品 捨てないレシピ」小嶋絵美 サンクチュアリ出版

おニューの「きょうはなんの日?」プレート

毎回更新し続けてきた「きょうはなんのひ?」コーナープレートが
いよいよ、くたびれてきました。
考えてみれば足掛け8年、よくもってきたもんです。

furederikku.hatenadiary.com

そんなわけで、かわいくリニューアルすることにしました。
前回のものとは少し変えて、
黄色の画用紙にタイトルを書いて、色付けは図書委員会にやってもらい、
ラミネートをして、リボンでおめかし。

ぶらさげると、目立ちます。
また新しく心機一転。
がんばろう!

司書の仕事はいつも地味目。〜スクラップブックを使った、食品ロスの本つくり〜

食品ロスの本。
皆さんも、最近はよく見かけるようになったのではないでしょうか?
SDGsの広がりや、政府の勧告、社会科での導入により
今は、かなりの数の本が出版されるようになりました。

しかしほんの数年前は、小学生向けの本は、巷に多くは刊行されていませんでした。
ないわけではないのです。
食品ロスに関する新聞記事や、ネット情報や大人向けの本はいっぱいあるのですが、
小学生でもわかるようにかみくだいて、かかれている本は少ない。

そういう状態が続いていた時期がありました。
いざ、先生にこの種類の本を頼まれると、
大人向けの難しめの本を持っていかざるを得ない状態が何度かありました。


そこで、取り組んだのがスクラップブックを使った情報集め。
新聞などで「食品ロス」に関する記事があったら、
切り抜いて貼って、切り抜いて貼って、を繰り返したスクラップブックを作り続けました。
これが結構役に立ちました。

意外と身近なところでやっていたりするのです。食品ロス対策。
スターバックスの夕方値引きの記事や、地元のお弁当工場の廃棄食品減少げの取り組み。
そんな記事をチョキチョキ。

注文するために生協のチラシを見ていたら「廃棄される予定だった果物を使ったお菓子です」という
触れ込みがあったので、これもチョキチョキ。
パイナップルは廃棄率が高い果物らしく、その芯をつかったドライフルーツが商品化!
なるほどなるほど、チョキチョキチョキ…(買わんのだけれど)
子供がお習字を包んでいた新聞紙がたまたま規格外野菜を使ったカレー商品の記事で
これもチョキチョキ。(お習字の墨が少々ついています)

同じ分野に、地元の郷土資料もあります。
総合学習などで、必ず地元のことを調べる単元が、必ずあるのですが
郷土資料って、細かくて難しい文字が多く、小学生には読めないものが圧倒的に
多い!

そんな時も役立つのが、スクラップ。
観光名所を巡って、たくさんパンフレットを持ち帰ってスクラップしておくと
いざという時に役立ちます。
喜ばれると、やっぱり嬉しいです。


司書の仕事はいつも地味目で、目立ちません。
それでも、縁の下の力持ちとしての誇りは忘れません。

ハロウィンの飾り付けの妙


もうすぐハロウィン。
飾り付けもお月見の飾りつけから、ハロウィン仕様に変えました。
ハロウィンはとにかく雑多に賑やかにするほうがよいですね。海外のイベントですし。

自分がかいたイラストに、子供たちに色塗りしてもらってラミネート
今年はかわいい魔女さんがのっているほうきに、ハロウィンの紙袋をぶらさげてみました。
そしたら図書委員さんが
魔女の宅急便みた〜い」と言ってくれました。

なので、この写真ではわかりませんが、となりに設置されているラックには
角野栄子さんの「魔女の宅急便」の文庫本を3冊並べてディスプレイしています。



全体的に見るならこんな感じです。
中央の紫の画用紙に貼ってあるジャックオーランタンの折り紙作品。
実はこれ、保育園の頃の娘の作品です。

保育園に限らず、小さい子の作品って大人にはだせない味わいがありますよね。
なので、結構とっておいてあるのですが、こんなディスプレイに使えます。

もしも皆さんが、飾り付けディスプレイなどで困っていて、
小さなお子さんをお持ちでいる、なんていう奇跡的なラッキーがございましたらば、
ぜひ、園で持ち帰ってくる膨大な工作作品を、巧みに使いこなしてみてはいかがでしょうか。

絶対、組み合わせ次第で、素晴らしいディスプレイになること請け合いです。
まさに一期一会といいますか。
ぴったりはまると、歓喜しちゃいますよ。

司書は、リサイクルがお好き!?

ようやく終わりに近づいてきました。
いえ、このブログがではありません。

我が家にある、あらゆるデッドストックの在庫が、です。

皆さんの家にもありませんか?
いつか使うかもと思って、プレゼントをいただいた時にきれいに剥がして
しまっておいた包装紙の束、紙袋の山、リボンの山

たぶん使うと思っていた、ボールペンやシール、鉛筆、消しゴムなどの
ステーショナリー
いただいたキーホルダーやコースター。
折り紙、空き箱、色鉛筆…。

ちまちまとした小物って、棚の中をさぐると山のようにありますよね。

そうしたものの在庫が、ようやく終わりが見えてきたのです。
断捨離をしていたのか?ですって。

いえ、実はそうではないのです。
全て、図書室の備品として活用していました。
図書室のありとあらゆる装飾や、必要な備品として
できるだけ経費ではなく、家から持っていくようにしていました。
事務さんに申請するのも大変ですしね。(もちろん絶対必要なものは申請しますが)
ディスプレイって、しっかりやろうと思うと実はお金がそれなりにかかります。
そうしたものを一部でも家から持ち出しでやることで、
経費削減になるだけでなく、自分の家のゴミも減る
ついでにモノが先にあるとアイディアもわくし、地球環境にも優しい!
すごい!一石三鳥です。


例えば、包装紙の山。
トップスの包装紙や紀伊国屋の袋、ファンシーショップの紙袋や
ちょっと昔な花柄袋。バラの包みの高島屋とかなぜだか捨てれない。
これは、イベントの時のぷち景品を包む包装紙として使いました。


さらに、絵本の棚の見出しの箱用に使いました。
空き箱の中に廃棄本を入れ、これらの包装紙で包んで、

五十音それぞれのひらがなを貼り付けました。
本は全て著者の順番に並べているのですが、利用者さんにも司書さんにも
本が探しやすくなるようになりました。

ちなみに、これがない時は、ラベル順には並んでいたのですが
目印がなにもないために、返却の時に適当に入れられる確率が高かったです。


例えば、紙袋の山
これは、本を入れる為の布袋を忘れた子のために利用しています。
「先生、本バッグ忘れました~」
「じゃあ、先生の紙袋を貸しますから、それを使ってもっていってください」
「はーい」
日常的な会話になりつつあります。(笑)

本の保護のためには、本を裸のままで持ち運びせず、布袋に入れることがルール。
でも忘れる子がたびたびいるので、紙袋を常備しています。
私が着任してからの、ルールを定着させるための一案です。
しかし、この紙袋、だんだん不足気味なのも、それはそれで困ります(笑)。


例えば、りぼんの山。
お菓子などをいただくと、結ばれていることありますよね。
リボンが。
中にはビロードのような高級なリボンもあって、貧乏性の私は、とても捨てれません。
和菓子についている和紙をこよったようなヒモも味があって、とっておいてしまいます。
そんなリボンも活用します。


何にか、というと「しおり」にです。
しおりの上部分にパンチで穴をあけて、リボンをつけているのですが、
リボンがないものよりも、あるもののほうが、売れ行きがいいです。
「柄はこっちがいいけど、リボンはこっちがいい」と取り替えを要求する強者もいます。

家にあった、鉛筆や消しごむも、図書室の備品として寄付しました。
ほかに、家に大量にあった毛糸はぼんぼんにして、ディスプレイにしました。
家に毛糸がいっぱいあったので、昼休みに子供たちにぼんぼん作りをさせてあげたら
噂が噂を呼び、校内中の子供たちがやりたがって来室することがありました。
懐かしい思い出です。

図書室を、本を読むだけでないスペースにしたいというのは、自分にとって目標とするところ
でもあったので、この相対効果はよかった。

毛糸が終わったら、このハンドメイド教室も終わりになりましたが、
この時の経験は、すごく心に残っています。


断捨離にもなって、さらに仕事にも役立つ。
経費が全然かかっていないのに、どんどん図書室が華やかになっていく
子供たちも喜んでくれるしで、いいことづくめでした。

<閑話休題>司書の息子の読書指数


「試験勉強の技術」 柴田孝之 ダイヤモンド社
「結果を出し続けるために」羽生善治 日本実業出版社

司書を8年やっています。
だから、というか当然というか、読書は大好き。
子どもに「読め」ということは一度もなかったけれども、読書が好きな子になりました。

理由は明白。
親が育児そっちのけで、本を開いているからでしょう。
歩くところ、行くところ、突き当たったところに必ず本があるからでしょう。
我が家を歩けば、棒でなくって本にあたるからでしょう。
なぜか我が家には泉ではなく本がわいています。

赤ちゃんの頃から、親の「読む」行為を真似して、本のページをひらいていました。
布おむつをしている赤ちゃんが、「堆肥のつくりかた」の本を熱心に読んでいる(ポーズの)
写真が残っています(笑)

子供たちの読書量はどうやら、親に似たのでしょう。
飛び抜けて多かったようです。
「風呂に入るように、本を読める」とは、息子の名言(?)です。

ただ読書は大好きだったけれども、どんな本を読んだかを記録するとか、
読書感想文を書く、とかそういうことは、どちらかというと「嫌い」のレベルでした。
「読書感想文を書くために本を読むなんて、本嫌いを増やすだけの行為だ」とご立腹だったのは
よく覚えています。(似たような意見を持っているのは、君だけじゃないけどな。)


そんな息子ももう高校生。
他の高校生と同じく、スマホに、どっぷり浸っている高校生活を送っていますが
たまに思い出したように、図書館で本を借りる時があります。

今回はその中の2冊を紹介。
将棋界のレジェント羽生善治さんの勝負に挑む心構えの本、と
有名予備校講師の柴田孝之さんの試験対策の本。
時々こういう本を借りてきます。
一応受験生でもありますからね。
参考書は全然開かないのに、こういう精神論の本を読んでいる様子です。

本番に活かせるといいね!(声を大にして言いたい)

他に、戦国時代の「頼朝と義時」、幕末舞台の「本当の西郷隆盛
第二次世界大戦の「沖縄決戦」というような
日本史ものも同じ時に借りていました。

あと何故か「論語」。
…お母さんは苦手です。
何故か、読み込んでいる。
17歳男児って、そういう本、好きなの?
どの選書も渋いね。


息子の傾向は、母親とは全く異なる傾向であり、それだけに興味深い。
「おもしろいよ、読んでみたら」と言われて素直に読むことは、ほぼないのですが、
現在、上記の「西郷隆盛」の本を読んで、なるほどおもしろいと
納得しています。

世の中には、何故にこうも興味深く、おもしろい本が多いのか。
まだまだ、死ねないなあ、と思う限りです。