内田輪店

モーターサイクル、特にオフロードバイクが大好物です。 趣味と物欲にまみれた日々を、若干反省しながら綴っていきます。(苦笑)

(禁断の)スロットル操作荷重軽減策

※始めにお断りしておきますが、今回の記事内容には「リスク」が伴います。真似していただくのは全然構いませんが、全て作業者の“自己責任”となりますので、くれぐれもご理解のほどよろしくお願いいたします。

 

という、前置きはさておき…

自分のKLXは、スロットルの回転角を減らすために、ZETA製の「アルミスロットルチューブ」を使用してハイスロットル化しています。

これで手首を返さずともスロットルが全開にできるようになり、操作性が抜群に向上するスグレモノです。

しかしデメリットもありまして、それは「スロットルの操作荷重が重くなること」

スロットルチューブのプーリー外径が大きくなることで巻き取り量を増やしているわけですから、当然のように“テコの原理”が働くわけですね。

 

そして、その対処療法的に「戻し側のスロットルワイヤーを撤去」という荒技を披露。

とは言っても、SHERCOの4stレーサーなどは最初から戻し側のワイヤーが付いていませんので、絶対に必要というものではありません。

あくまでもこれは“フェイルセーフ”のためのものですので、乗り手がちゃんと理解していれば良いのです。だってレーサーですから。

それはともかく、これにより確かに少しだけ軽くなった…ような気がしていました。

 

しかし、先日友人のOくんと走りに行った時、彼のKX250と交換試乗する機会がありました。

そこで彼が開口一番、

「このバイクのスロットルってこんな重いんスカ?ちゃんと整備してマス?w」

いやいや、ちゃんと清掃・潤滑してるってば!

とはいえ、バリバリのモトクロッサー『KX250』は驚くほどに操作が軽い!

もちろん、戻し側のワイヤーもちゃんと付いているノーマル状態にも関わらず、です。

2年もKLXに乗っていると、その前に乗っていたYZの感覚をすっかり忘れてしまったんですかね…ある意味ショックでした。

 

「このままじゃイカン…」

と、あることを思い付いて、スロットルボディのカバーを外してみました。

(水滴が付いているのは、今朝の湿度のためです)

注目したのはこれ。

スロットルプーリーに引っ掛かっているのがリターンスプリングの先端部(フック)です。

これは少しスロットルを開けたところですね。

スロットルボデイ側のプーリーシャフトに何巻きかされたリターンスプリングが取り付けられており、その先端がプーリーに引っ掛かっていることで、スロットルを緩めるとスロットルバルブが自動で閉まるわけです。

 

で、思いつきというのは、

この引っ掛かっているフックを

外して

ストッパープレートの方に引っ掛け直してあげたら

こうなります。

右側に見える突起が、最初に引っ掛けられていた突起部です。

つまり、こうすることで、スプリングのテンションを少し開放してあげることになるわけです。

少しスプリングが緩んだことで、隣の列の巻き取り径に弛みが出ているのが分かります。

 

この状態でスロットルを回してみると、笑っちゃうほどに操作が軽い!

これだよ、これ!

まさに自分の欲していた軽さです!

 

参考までに、簡易的に操作荷重を計測してみました。

スロットルチューブの真横から真下にバネばかりを引き下げることで、スロットルが動き出す時の荷重を測ってみます。

もちろん正確ではありませんが、同条件なので比較にはなるかと思います。

リターンスプリングの引っ掛け位置がノーマルの時はこのくらい。

それに対して、

引っ掛け位置をずらすとこの通り。操作荷重は約半分…マジか。

これだけ軽くなると、とても戻す気になんてなれません。これで行きます。

 

当然、メーカーもこのスプリング強度に設定したのは意味があると思います。

KLX230RのベースとなるKLX230は公道用市販車ですので、スロットルが戻らないなんてトラブルは絶対に起きてはなりません。

それゆえのスプリング強度であり、戻し側のワイヤーが付いているわけです。

 

それを両方とも変更してしまった自分の230Rは、その安全性と引き換えに操作性と手に入れることができました。

これはメーカーがあらかじめ設定したフェイルセーフのマージン部分を削り取る作業であり、何かあった時のリスクは自分が負うのは言うまでもありません。

 

・リターンスプリングのフックの懐が深く、ガッチリと引っ掛かっていること。

・引っ掛かっている部分に一切のガタがないこと。(つまりスプリングのテンションがきちんとかかっており、遊びがないこと)

・100回くらいスロットルチューブ全開から手を離してを繰り返して、全く異常(スプリングが外れる)が出ないこと。

 

これを確認して、スロットルプーリーのカバーを閉じました。

あとは実走して確認してみないとですね。

万が一、スプリングのフックが外れた場合、想像できる最悪のパターンは“暴走”もあり得るかと。

ということで、念には念を入れて、リターンスプリングのフック部とスロットルプーリーをワイヤリングを追加しておくことにしました。

そんな物好きがいるかどうかは分かりませんが、

真似される場合はワイヤリングもしておくことを強く推奨します!

 

このメリットの大きさの前では、そんな手間なんて取るに足らないものですので。

とはいえ、繰り返しになりますが、あくまでも“自己責任”でお願いいたします。

油圧クラッチ化

以前からずっと気になっていたことがありまして、それは

「クラッチが重い」

ということ。

一応車名に『R』の付いており、自分はレース車として使用しています。

なので、クラッチ操作は指一本が基本。

…なんですが、意外とこのバイク、レバーの引きが重いんですよね。

エンジン側のレリーズアームの角度が悪いのも一因かと思いますが、疲れてくるとつい二本指で操作するようになっていたり。

 

なので、以前から“油圧クラッチ”化を考えていた次第です。

 

油圧クラッチ化といえば最初に思い浮かぶのは『MAGURA』のキットなんですが、当然KLX用などというものは設定がありません。

それになかなか良いお値段がするんですよね…その分、信頼性は高いんですが。

 

そしてなんとなくAmazonを徘徊していたら、あるじゃないですか!

汎用の『スレーブシリンダー』が!

ちなみにお値段は“2,089円”と激安…まあ、このくらいじゃないと、上手くいかなかった時のダメージもでかいですからね。

このパーツ、汎用品だけに調整範囲がかなりあるようで、画像左上に写っている延長ロッドをかませることで、多様な車種への使用が可能かと思われます。

 

となるとお次は『マスターシリンダー』ですが、

ここは同じカワサキ車からの純正流用といきましょう。

チョイスしたのは、最新の2026年式『KX450』のクラッチマスターASSY。

レバーもついて大体14,000円也。

 

最後にこの2つを繋ぐパーツ類が必要です。

近所のNAPSにバラ売りされておりましたので、見繕って購入。これ全部で大体8,000円弱。

 

…だったんですが、仮組の段階で不具合が二つ。

①ホースが長すぎる

②マスター側のバンジョーの角度が合わない

 

ということで泣く泣く買い直しです…うぅぅ。

バンジョーは未開封のものがあったので、交換してもらえて助かりました。

 

早速組んでいきましょう。

もうね、これだけでうっとり。

KLXに油圧クラッチのマスターシリンダーが付いているとか、どんだけやる気なんですか、と。この“メカメカしさ”にヨダレが出そうです。

 

スレーブシリンダー側はこんな感じ。

これを見ると、ホースはさらにもう少し短くても良い感じです。

また、バンジョーもマスター側と同じく“30度アングル”がついたもののほうがホースの取り回しが自然になりそうです。

そして、フルードを入れてひたすらエア抜き

フルードは一般的な“DOT 4”を使用しています。

クラッチレバーのポンピングももちろん行いましたが、スレーブシリンダー側のロッドを手で動かしてフルードを引き込む作業を併用することで、効率よくエアを追い出すことができました。

 

左右にリザーバータンクが備わる、このシンメトリーな出来栄えに萌え。

こうなると、ブレーキ側のマスターシリンダーもKX450に入れ替えたくなりますが、機械式のブレーキスイッチが使えるノーマルはそれはそれで有用性が高いんですよね。悩む。

 

そして、期待のクラッチ操作は…

「軽い…あまりに軽すぎる!」

指一本はもちろんなんですが、

「これ、ホントにクラッチ切れてるの?」

と不安になるほどの操作感。

もちろんレバーを握ると、きっちりレリーズアームは動いてるんですが。

 

でも不安が拭えないので、とりあえず実走してみることに。

「おお、ちゃんと切れてる!」(当たり前)

指一本で確実にクラッチ操作ができています。

半クラッチもフロントアップも思いのまま。これはちょっとした感動ですね。

これはレースでも大きな武器になること間違いなし!

 

一点、不安があるとすれば

「左側のスイッチボックスは取り付けできるのか?」

ということ。

日高のレースでは必要になるんですが、ハンドルバーとレバーのクリアランスが完全にレーサーのそれになっちゃいましたからね…。

とはいえ、これを外すという選択肢は皆無なので、その時に考えたいと思います。

ライポジ変更

KLX230Rは元々がファンバイクなカテゴリーに属するマシンだからか、ライポジ(ライディングポジション)が少々コンパクト。

この場合の“コンパクト”というのはあまり良い意味ではなくて、誤解を恐れずに言えば

「成人男性にとっては少々窮屈である」

と言えるのではと考えてました。

事実、同じチームでハードエンデューロのトップランカーに乗ってもらったんですが、その感想に至極納得。

「ちょっと“仕事場”が狭いですね」

なるほど、言い得て妙です。

 

そこで、まずはハンドル周りに変更を加えました。

①テーパーハンドルバーを使用するために変更した『KX250』用のハンドルクランプオフセットをフロント側へ。

②さらに前方へオフセットされたハンドルバーライザーを噛ませて、さらにクランプ位置を前へ。

③それだけだとハンドルバーのクランプ位置が高くなり過ぎてしまうので、極力バーライズの低い“ZETA製ハンドルバー”へ交換。

つまり、ハンドルバーを出来る限り前方へ移設することで、“懐の広い”ポジションを狙った次第です。

 

これはこれでかなり狙い通りにはなったんですが、どうしても不満が残りました。

「スタンディング時の窮屈さが解消されていない」

これ、以前からずっと気になっていたんですよね。

・どうしても棒立ち気味になってしまう

・スタンディングからシッティングへ移行した際に、着座位置が後ろになってしまう

・結果、シッティングでのコーナリングヒルクライムにおいて、バイクに対して身体が遅れ気味になっている

 

こうなると、やはりアレに手を付けるしかないかと。

そう、“ステップ位置”です。

ノーマルに対して“バックステップ”にすることで、スタンディング時におけるポジションの窮屈さを解消できると考えました。

そこで、知り合いのハードエンデューロライダーがバックステップを自作しているとのことで相談したところ、快く加工していただけることになりました。(Oさん、ありがとうございます!)

 

新品のステップを用意し、その方の作業場へ。

「チュイーン」

バチバチ

まずは仮留めで位置確認です。

職人の見立てにより、“30mmバック”で行ってみようと。

左:ノーマル、右:バックステップ】

跨ってみたところ、

「全然違う!」

と驚きを通り越して、もはや感動モノです。

・スタンディング時に自然に軽く前傾が取れる

・ステップの前側の歯を支点にシッティングへ移行すると、しっかりリア方向にステップ加重ができる

ちなみにシフトペダル側もこんな感じ。

なお、左右ともステップとペダルティップの間隔も30mm拡がったわけですが、操作時は少しだけステップを踏む位置を前方へ動かすだけで問題ないことが確認できました。

 

位置が決まれば、あとは本溶接。

完成です!

溶接棒もきっちりと溶け込ませていただきました。これなら強度的にも全く問題なさそうです。

 

さらに、職人のこだわりはこんなところにも。

ステップの踏面が、水平より少し外側が高くなるように傾けられているのが分かりますでしょうか。

これ、ステップに加重した際に、自然に内股になるようにしてあるんです。

こうすることで、ブーツとフレームの接触面を増やしてステップからのブーツ外れを防止するとともに、加重をロスなく最大限ステップへ伝えることができます。

このお方、ハードエンデューロスペシャリストにして、トライアルの国際A級でもありますので、こういうところへのコダワリは半端ないですね。恐れ入りました。

 

そのステップを装着して、翌週ぶっつけ本番でレースに出てきました。

昨年も同じバイクで同じレースに出ていましたが、ステップの前側の歯をきちんと踏めることでしっかり攻めた走りができるようになったと思います。

ガレ場のヒルクライムでもバイクに身体が遅れることなく、ステップを通してきっちりリアへ加重ができています。

 

レース直前でしたが、これは加工してもらって本当に良かった!

Oさん、本当にどうもありがとうございました!

CT125との日々【その14】シートオープナーを作ってみた

日頃のお使いからツーリングまで大活躍のCT125ですが、以前より気になっている点がありました。

それがココ。“シートヒンジ”です。

給油時などにシートを前方に倒すことができるんですが、キー操作でロックが外れた際に一切シートがポップアップしないため、

右手:キー操作

左手:シート開閉

と、両手を使わないとシートの開閉ができません。

どうやらJA55の頃から不評だったらしく、JA65にモデルチェンジの際にヒンジピン後方のゴム突起がついたことで少しだけシートが浮く…車両もあるらしい、という話を聞いたことがあるのですが、自分のは一切ピクリともせず。(残念)

 

なので、ここは一つ作ってみることに。

先日、Facebookの『CT125』のコミュニティで紹介されていたので、そちらを参考にさせていただきました。(ありがとうございます)

必要な部品はこんな感じです。

ピン径は8mmだったかな。

まずは、ヒンジの部品を車体から取り外します。

ノーマルではピンの左右が溶接されているのでここから分解ができません。

「チュイーン」

思い切ってサンダーで溶接痕を削り落とします。

ピン部分をポンチで叩き抜くことで、ヒンジが分解できました。

塗装が剥げてしまったところも含めて、本当はスプレー塗装などをしておいたほうが防錆にはよろしいかと思います。(自分はスプレー塗料を用意してなかっただけ)

前述のパーツでヒンジを再度組み立てます。

『キックバネ』を2本使用しているのは、シート自体の重さがそこそこあるため、キー操作で確実にシートをポップアップさせるためだと思われます。

シートヒンジを車体に組み付けて完成です。

 

早速操作してみましょう。

youtu.be

ヤバイ、超気持ち良い!

最近はサードパーティ製で商品として売られており、それを使えばノーマルと入れ替えるだけなのでお手軽で確実です。

ただ、これなら自分でもできるかなー、と汎用部品を組み合わせてやってみた次第。

これはかなり利便性が上がりますね!もっと早くやっておけば良かったです。

足回りにも“オカルトチューン”

先日のエンジン回りへの施工から少し間が空いてしまいましたが、ようやく次のステップへ。

今回は“足回り”関連へ“おまじない”を施します。

 

まずはリアショックへの『ショックサイレンサーナット』の取り付けから。

取り付け箇所は、リアショックのスイングアーム側マウントボルト。

内側に数mm突き出しているネジ山に、14mmのスパナでナットをロックナットの外側に共締め。

このバイクはツインショックなので、もちろん左右同じように取り付けます。

 

お次はフロントフォークへ“ホースバンドタイプ”を取り付けます。

バンドのテンションが結構強いので、先端部を少し内側に曲げておくと

片手でバンド先端をネジ部へ誘導できます。

装着位置はトップブリッジ直下、マイナスドライバーで締め込めば完成です。

この時、ナット先端の王冠部分は結構鋭いので、手やハーネス類に触れない位置で固定することをオススメします。

 

せっかくなのでこれも付けておきましょう。『シフトシャフトピンチボルト』です。

先端がボールポイントになっているHEXがあれば、取り付けは簡単です。

 

ここまで装着して、まずは試走してみます。

走り出してすぐ、歩道の段差を降りたところで最初の驚きが。

「トン」という軽い手応えで、フロントタイヤがスッと車道に降りました。

このバイク、フロントフォークのダンパーが少し弱いのか、初期に動きすぎるきらいがありました。

それが一切の反動もなく一発で収束…これだけでちょっと感動を覚えてしまったほどです。

 

次に少し荒れた路面をそこそこのスピードで走ってみたところ、リアサスのバタ付きが緩和され、挙動が落ち着いたように感じられました。

まるで少しだけバネ下が軽くなったかのよう…明らかに路面追従性が向上している印象です。

前後のショックユニットに取り付けたパーツにより、少しだけ上質な乗り心地へと変化した感じです。

 

また、『シフトシャフトピンチボルト』についても好印象です。

このバイクは、クランクケースなどの腰下部分がCB1300SFと基本的に同じ設計となっています。それゆえ、シフトストロークが多めなのですが、その中にあってシフトタッチに節度感が得られるようになりました。

開発者の小林氏によると、このボルトは全てのバイクで効果が感じられるというわけではないとのこと。

しかし、先日取り付けた『CT125(JA65)』ではかなり分かりやすく効果が感じられたので、今回も期待値大。それだけに効果が得られて満足です。

 

さて、これで一通り満足できる結果が得られたのですが、実はもう一つ。

 

“チェーン引き”部へナットを装着してみましょう。

ここだけ作業を残しておいたのには理由がありました。

①リアショック部の『ショックサイレンサーナット』とチェーン引き部の両方につける必要はない。

②ホイールを外さないとチェーン引き部へナットが取り付けられない(ので面倒)

特に①については開発者がHP中で

と書いていたので、最初から一緒に取り付けてしまうと正しく評価ができない、と考えたからです。

スイングアームからチェーン引きのボルトとロックナットを取り外し、ボルト頭とロックナットの間にこのナットを取り付けます。

このボルト、あまり外す機会もないでしょうから、スレッドコンパウンドなどの“カジリ止め”を塗布しておくことを強くオススメします。

組み戻してこの通り。

さて、実走です。

家から走り出してすぐのところに、鋭角に曲がり込んだ三叉路があるのですが、そこを曲がる際に感じたのは

「あれ…なんか倒し込みが粘るなぁ」

ということ。

例えるなら、少しバイクが“リア下がり”になったかのような印象で、要は「スッと寝てくれない」ということですね。

しかし、そこからスロットルを当てていった時に、いつもと違う挙動が感じられました。

「リアのグリップ感がいつもより強い気がする」

走り出してまだ50m足らず、タイヤは前後とも十分に暖まってはいない状態です。

そのため、鋭角に曲り込む際にグリップを失わないように普段から結構気を遣っている場所なんですが、この時はタイヤの空気圧を下げたかのように路面に貼り付くフィーリングが得られました。

ただし、それが感じられたのはもちろんリアだけ。なので、このままプッシュアンダーが出てしまうのでは?と、一瞬身体が身構えてしまった次第です。

(昔、それでフロントからスリップダウンしたことがありましたので…)

 

1kmほど走ったところに市境を越えるちょっとした峠があります。

今日は猛暑日だったこともあり、そこへ行く頃には十分にタイヤは暖まっていたと思います。

その峠、一部に特殊舗装が施されているため、コーナー部分に凹凸があるのですが、上り区間において今日はその段差があまり感じられません。

下りでは前走車に追い付いてしまいスロットルオフになってしまったので、上りよりは段差を感じましたが、それでも今までより更に路面追従性が上がっているように体感できました。

改めて考えてみると、最初に感じた「倒し込みの粘り」は、リアタイヤの接地感が向上したことによるものなのかもしれません。

 

このフィーリングが開発者曰く

という条件に当てはまるのか、今はまだ判断がつきません。

もう少し乗り込んでみて、プッシュアンダーの傾向が残るようであれば、

①リアの車高を上げる、もしくはフロントを下げる

②チェーン引き部のナットを外す

という対応が必要になるかもしれませんね。

 

いずれにしても、こんな“ナット”ひとつでここまで遊べるってなんなんでしょう。w

まだまだ楽しませてくれそうな“オカルトチューン”。

あ、そういえば『アーシングヘルパーセット』を取り付けていなかったですね。

近いうちにこちらも入手したいと思います。

お約束の“オカルトチューン”

ということで、先日ようやくお披露目となった『CB1100RS』です。

これ、別に「表に出すとマズかった」という話では一切なくて、

「仲間内とのツーリングの時に、いきなり乗り付けて驚かせてやろう」

という単なるイタズラ。

そんな小さなサプライズのために半年もこっそり黙っておくなんて、人としてどうなんでしょうか…(自分のことです)

 

閑話休題

我が家のバイクにはほぼ例外なく施されている“オカルトチューン”(失礼)

今回のCBも例外なく投入させていただきます!

 

まずは基本の『インシュレーターバンドボルト』から。

取り付けにあたり、開発元のNGC-JAPAN 小林氏に伺ったところ、

「このバイクに付けるならエンジン側のインシュレーター。シリンダーヘッド側とインジェクターボディ側で2本あるうちの作業しやすい方で構わないが、4本で交換場所は揃えるべき」

というアドバイスをいただきました。

なので、ここは作業しやすさを優先して、インジェクターボディ側のボルトを交換していきます。

この時に注意が一点。

上記画像にも写っていますが、インシュレーターバンドの“四角いナット”がバンド側に固定されておらず、不用意にボルトを抜いてしまうとエンジン背面に脱落する恐れがあります。

そうなると、回収するのが意外と大変になってしまいますので、インシュレーター下側にウェスを詰めておくなどの養生をオススメします。

指でなんとかナットを押さえながら、インシュレーターバンドボルトを交換します。

中央側の2本は、息子の手も借りました…。

 

お次は『インジェクターチューニングボルト』を交換します。

これはインジェクターボディ下側で左右を連結しているボルトになります。

上:ノーマル、下:インジェクターチューニングボルト

“放電ナット”部分が別体になっているのは、一体化してしまうとインシュレーターと干渉して真横から差し込めないため。

取り付けるとこんなふうになります。

 

今回、「アーシングヘルパー」(アース線キット)は未導入なのですが、「バッテリーターミナルボルト」だけ交換してみました。

マイナスのターミナルから出ているケーブルは、USBコネクタのものです。

 

さて、実走。

まずセルを回してエンジンをかけると、違いはすぐにわかります。

「ファストアイドルの回転、上がりすぎ」(笑)

これ、以前キットを投入した「KLX230R」でも同じ現象が起こったんですが、静電気除去に起因するフリクション低減が考えられます。

自分はエンジンをかけてから、暖気がわりに回転を上げずにすぐに走り出すようにしているんですが、ファストアイドルの状態で6速まで入れてしまえるほど。

FI車とはいえ、一切ノッキングせずにどこまでも走っていけるって驚きを通り越して呆れてしまいました。

 

エンジンが暖まったあとは、アイドリングの回転がビタッと落ち着くのにも感動。

これもFI車だからでしょ?と言われそうですが、約1000rpmでタコメーターの針がピタリと止まる様はちょっとした感動です。全然上下に回転が揺れないんですよね。

 

1100ccもありますから、馬力は抑えめとは言っても低回転域からトルクは鬼のようにあるバイクです。

それでも、スロットルの遊びをとったところからリニアに吹け上がる様は爽快。

このバイクはスロットルバイワイヤではなく一般的なワイヤー作動。それだけにジワリと開けた分だけ回転が上がる。逆に開けた分しか回転が上がらない、というリニアリティには感心させられます。

それゆえ、パーシャルでの巡航の気持ちよさったら!

交通の流れの良い片側2車線を、“5速60km/h”での巡航を味わってしまったら、もはや溜息しか出ません。敢えてトップギアではなく一つ落としておくことで、前が開けた時にスロットルの微開でズッと前に出ていく快感は何物にも変えがたいものがあります。

 

このNGC-JAPANのキットをここ数年愛用し続けていく中で感じたこととして、

「変化の度合いは小排気量の方がわかりやすい」

ということ。

大排気量はそもそもが力強いわけですし、そのエネルギーが大きいだけに自分のセンサーでは感じ取れないことも多いです。

特に一発一発の爆発の粒が小さい多気筒車であれば尚のこと。これがシングルやツインであれば、爆発の角が少し丸みを帯びたような気がする、などの感想を得たことはあるのですが。

今回のCBで感じられたのは、

「より上質な質感が得られた」

というところでしょうか。

とにかく乗るのが気持ち良い、スロットルを開けすぎるのがもったいない、という感想です。

空冷のバイク特有のざらつき感、その粒が少し細かくなったといったところでしょうかね。これは前述の「爆発の角の丸み」に通じるものがあると思います。

 

これは是非、他の人にも味わって欲しいなぁ。

この快感は独り占めしたいような、むしろ自慢したいような…

なんとなく伝わってくれれば幸いです。

 

実はこれで終わりじゃないんですけどね。

もう少し続きます。

今乗るべき一台

自分にとって“5台目”のアフリカツインである『CRF1100L ADVENTURE SPORTS』。

ソロはもちろん、息子とのタンデムツーリングでも大活躍の一台です。

その息子が先日二輪免許を取得したことで、もうタンデムでフルパニア過積載などという荒業から解放されたわけです。

だからというわけではありませんが、昨年の夏頃からずっと考えていたことがありました。

 

「どうしても今、あのバイクに乗りたい…」

 

きっかけは、年々厳しさを増す“排ガス規制”の影響により、この先“空冷四気筒”のバイクは作れなくなるらしい、ということ。

未来の技術革新などによって“絶対に”出てこない、ということが結論づけられたわけではないのでしょうが、いろいろと難しい問題が山積するであろうことは想像に難くありません。

 

そして、悩み抜いた挙句、昨年末に乗り換えてしまいました。

それがこのバイク。

『HONDA CB1100RS』です。

名車『CB1300 SUPER FOUR』のクランクケースを用いて、腰上を空冷ユニットとして再構築された“空冷四気筒”のロードバイクです。
実はこのバイク、2017年にラインアップに加わったモデルなのですが、その当時にカタログを眺めながら既にヤラれていた自分。

これは2021年に販売された『FINAL EDITION』で、良い出会いがあり愛媛県から自分の元にやってきました。

ロードバイク自体、乗るのが16年ぶりということで、最初は試行錯誤の連続。コーナーをまともに曲がることもできませんでした。それでもコンパクトで足つきの良い車体は、足に少しばかり障害を抱える自分にとってはとてもフレンドリー。

1100ccにして90馬力という敢えてパワーを追わないエンジンと、二本出しのサイレンサーが奏でるどこかバラツキのある味わい深い排気音は、自分の求める“癒し”をもたらしてくれます。

 

ビッグオフが嫌いになったわけではありません。

ましてや、アフリカツインに飽きたわけでもありません。

XRVの系譜を引き継ぐ形で、2016年、新たにCRFとして歴史を刻み始めた“アフリカツイン”。1100ccまでスープアップされた今では、すでに三代目へと進化を遂げました。

これが意味するものは一つ。

「この先、乗りたくなったらいつでもアフリカツインを選ぶことができる」

ということに他なりません。

XRVのアフリカツインを愛したライダーが、「次に乗るべきバイクがない…」と嘆いていた時期もありましたが、今は「新しいアフリカツインがあるじゃないか」という希望に満ちた選択肢が用意されたわけです。

 

だから自分も安心して「今、乗りたいバイクに乗っておこう」という考えに至った次第です。

アフリカツインを“卒業”したのではなく、ちょっと“おやすみ”することになりましたが、それでも自分の中で“アフリカツイン”というバイクが特別な想いをもつことに変わりはありません。

それでも今はこのバイクとの対話が楽しくて仕方がありません。ゆっくりと付き合って行こうと思います。