今年は夏が長くて、秋が短くあっという間でしたね。12月半ばになりましたが、本格的に冷えてきました。そして、2025年のカレンダーは着実に残り少なくなって、来年のことを考える季節になってしまいました。こんな冬の前半に聴きたくなる、ふきのとうの名曲を2曲紹介します。まずは、『白い冬』
『白い冬』はふきのとうのデビュー曲
この曲、ふきのとうファンなら知らない人はいないはず。ふきのとうのデビュー曲です。1974年9月21日にシングルとして発売されました。B面が『夕暮れの街』でした。そして、『白い冬』は、ふきのとうを知らない人たちにも、知られている曲No.1ではないでしょうか。何と言っても、オリコンで14位まで行ったんですからね。次に『春雷』が22位にランクインしています。ふきのとうの曲は、そんなランクに関係なく、ほのぼのとする名曲ぞろいなのです。
白い冬
作詞 工藤忠幸
作曲 山木康世
『白い冬』の歌詞
一人で想う 秋はもう深く過ぎ去れば 空しく消えた日々あなたに逢えた 秋はもう遠く迎えつつあるは 悲しい白い冬ー 『白い冬』の出だし

『白い冬』は物悲しい冬の初め
「あなたに会えた」は秋の初め。9月半ばでしょうか。しかし、冬の初め。ちょうど今頃です。12月の上旬には「悲しい白い冬」を「一人で」迎えている訳です。物悲しくて、やりきれない、ふきのとうを代表する一曲となりました。
『夕暮れの街』
作詞・作曲 山木康世
デビューシングルでは『白い冬』のB面となりましたが、実はふきのとうの二人にとっては、『夕暮れの街』の方が想い入れが大きいようです。山木さんはこう語っています。
「あの曲(白い冬)もね、確かにいい曲だとは思うけど、僕らのアマチュア時代の代表的作品でも何でもなかったんです。あの曲は工藤君という僕の友人の詩に、僕が即興的にメロディーをつけた曲で、むしろデビュー曲にはしたくないとさえ思っていたんです。でも、「売れたら、その後は君たちの好きなようにやっていい」というのが、やはり殺し文句だったね(笑)」 エッセイ集「思い出通り雨」p73-74より
一方、『夕暮れの街』は1973年5月の「バイタリス全国フォーク音楽祭」で作曲賞を受賞。アマチュア時代のふきのとうを代表する曲であり、こちらでプロデビューしたかったのでしょう。
『夕暮れの街』の歌詞
オレンジ色の空の下帰る君を乗せたバスが見えるサヨナラ 君はもういない僕もいつもの道を一人帰ろうかな『夕暮れの街』の出だし

『夕暮れの街』は素朴でまじめなフォークソング
この曲の歌詞は、とても素朴。バスに乗った君は僕の憧れの人なのですが、おそらく僕は、自分の気持ちを伝えられないまま、バスに乗った君をただ見送っているのです。夕暮れの静かな街と淋しさに耐えながら帰るボクの心の情景を歌ったまじめなフォークソングです。歌詞には明確な季節が織り込まれていませんが、晩秋か初冬の「オレンジ色の空」でしょう。