忘れ草 わが紐に付く 香具山の
故りにし里を 忘れむがため
冒頭は万葉集にある大伴旅人の句。
太宰府長官として赴任していた大伴旅人が、忘れ草を紐につけて、なつかしい香具山の故郷を忘れようと思う、といった意味。
この忘れ草として万葉集に登場する花は一体どんな花なのか。
万葉集の忘れ草とは、ヤブカンゾウ、ノカンゾウなどのツルボラン科ワスレグサ属の花の総称です。故郷や恋人への思いを忘れさせる花として出てきます。
なぜ、忘れられるのか、と思いますね。
なんでも、ヤブカンゾウの仲間に、憂いや悲しみを忘れさせる力があるとする古代中国の言い伝えが、日本にも伝わったとされています。
忘却の薬用成分が含まれているわけではないのですね(笑)。
☆
ツクツクボウシの大合唱の中、呉羽山の都市緑化植物園では、オレンジ色のノカンゾウが鮮やかでした。
カンゾウ類なので上向きに開花します。ヤブカンゾウと違い、一重ですね。
一日花とされていますが、実際には朝開いて夕方にはしぼむことを2~3日繰り返すそうです。
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万葉時代の忘れ草:ノカンゾウ
モミジ葉の向こうにオレンジの花。群れて咲いています。

まだ緑色のモミジ葉と。

雨上がりです。

園路にはみ出しています。

ツボミもあります。

倒れても上向きに。

花粉まみれの日本最大のアゲハ、モンキアゲハです。後翅にある斑紋がオレンジ色になっています。

あとがき
早春の若芽が山菜として好まれています。ほどよいヌメリと甘味が美味しいそうです。万葉の時代から味わっていたのでしょう。
