高齢の親を施設へ入居させるにあたって、すんなり一回で決まることは少なく、2回もしくは3回
施設を転居して、ようやく落ち着くということを身をもって知らされたのは、昨年暮れのことだった。
うちのばーさんを施設へ入居させたのは、去年の9月の事であり、要支援2で軽い認知症はあるが、
自分で歩けて、食事・排泄も出来るという状態であったが、アパートでの一人暮らしで、ガスグリルの
点けっぱなしと、突然何処かへ出かけてしまい、転んで救急車で運ばれたりということがあり、独り
暮らしさせるのが難しいという理由からでした。
しかし介護付き老人ホームへ入居させて3ヶ月も満たないころ、だんだんと表情が曇り、足腰も弱く
なっているという事態となり、このまま放置しておけば、寝たきり状態は時間の問題で、認知症も
進行が早まることは誰の目で見ても分かる状態であったので、転居を考えました。
実際のところ、それまで20年住んでいたアパートの記憶がばっさり落ちてしまい、わずか3ヶ月の
間に認知症が急速に進んでいることが分かりました。
タイトルの「飼われた高齢者」とは、全ての施設がそうではないという前提でお話しますが、施設へ
入所した人の話を聞くと、まさにタイトル通りの現状が浮かび上がってきました。
施設側からすれば、お命を預かるということであるので、安全第一というのは絶対条件ではあるので
すが、現実には毎日3回の食事を与えて、一人での外出は禁止であるので、朝起きて、3食ごはんを
食べて、それ以外は自分の部屋に籠るしかないのが現状です。
もちろんデイサービスに行って、レクリエーションをして、運動訓練等もやることは出来るのですが、
うちのばーさんはそういうことが出来ない性格であったので、起きて食べる以外何もすることがなく、
囚人のような生活を送ることになっているのです。
囚人は刑務があるから、刑務のない死刑囚のような生活と変わらないのです。
死刑囚と違うところは、ある日突然刑務官が来て、お別れですと宣告されるのが、刑務官が医者かの違い
だけなのです。
介護付き老人ホームは、生活するうえで必要な、基本的な介護はサポートしてくれますが、それ以外の
運動訓練、認知症対策のケアは(基本的に)できません。
つまりばーさんのような、軽い認知症はあっても、自分で歩けて食事もできて、排泄もできるという
状態で入居すれば、安全は確保できるものの、急速に体が弱り、認知症も進行してしまうということです。
そこで検討したのが、介護老人保健施設、いわゆる「老健」というやつです。
老健は、基本的には在宅復帰を目的とした施設であるので、専任の医師や看護師が常駐しており、
そのための装備も充実しており、運動訓練、認知症患者に対する専門スタッフのケアも充実して
いるので、介護付き老人ホームとは、桁違いのケアが期待できます。
ただ、良いことだけではありません。
在宅復帰が基本ですので、短期入所となり、生涯そこに居られるわけではありません。
しかしながら、決められた短期入所の期間を過ぎたら、ショートステイを利用すれば、その間は
同じ施設で同じサービスを受けることが出来て、およそ1ヶ月後に、再び短期入所が出来るという裏技
があります。(これは全ての老健でそのような対応をしているということではありません)
現実的にはショートステイは、1ヶ月丸々というわけにはいきませんので、何日かはうちで一緒に生活
することになりますが、ほぼ利用者家族にとっては、大きな負担となることはありません。
現在の介護付き老人ホームで、急速に体も心も弱るのを見殺しにするのか、それとも多少の負担はあっても
老健のお世話になるのかということになったら、ひとそれぞれ事情はあると思いますが、私ならそれを受け
いれるキャパはありますので、老健を選択したいと考えています。
そんなこんなで、検討している老健の見学に行ってきました。
広いフロアに歩行訓練や体操をやっている現場を見学でき、ちょうどお昼時であったので、食堂も見学させて
いただいたところ、静かな明るい空間の中で、お箸やお茶碗の音が軽快に響き、食べるという生きることへ繋
がる活気のようなものを感じ取ることができました。
それは一日何もすることがなく、ご飯ですよ~と呼ばれて、糞製造機のような生活を送っている現在のばーさん
の様子とは雲泥の差がありました。
最後に記しておきますが、介護付き老人ホームが、悪いということではありません。
ただ、うちのばーさんのように、軽い認知症でありがら、体は健康、でも一人暮らしはさせられないという人が
入居すると、このようなリスクを負う可能性が高いという警告です。
そしてもう一つ、在宅復帰が目的ではない介護付き老人ホームは、そのコンセプトゆえに、全ての施設がそうで
はないのですが、心のケアに対する認識が低く、暴言や暴力につながる要素も含んでいるということで、実際に
現在お世話になっている施設でも、そのような現場を目撃しました。
閉鎖された場所であるので、何をしても分からない、どうせ認知症なんだから、どんな暴言をはいても、すぐに
忘れる・・・
そんな意識で働いている人も、一定多数いることをわすれてはいけません。
最期まで人間らしく生きるとはどういうことなのか、転居探しを通して、様々な問題を投げかけられています。
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